「明日に向って撃て!」(9回目) - 2022.04.02 Sat
「アクロス・ザ・ユニバース」(5回目) - 2020.12.19 Sat
「アナと雪の女王」(15回目) - 2019.10.24 Thu
「ムーラン・ルージュ」(15回目) - 2018.10.31 Wed
「マンマ・ミーア!」(25回目) - 2018.09.03 Mon
「グリース」(2回目) - 2018.08.21 Tue
「マンマ・ミーア!」(24回目) - 2018.05.19 Sat
「アナと雪の女王」(14回目) - 2018.02.16 Fri
「マルホランド・ドライブ」(12回目) - 2017.10.02 Mon
「マンマ・ミーア!」(23回目) - 2017.05.16 Tue
「マンマ・ミーア!」(22回目) - 2017.05.15 Mon
「マンマ・ミーア!」(21回目) - 2015.10.19 Mon
「あなただけ今晩は」 - 2014.09.10 Wed
「マンマ・ミーア!」(20回目) - 2014.08.29 Fri
「ウエスト・サイド物語」 - 2014.01.24 Fri
「メリー・ポピンズ」 - 2013.08.26 Mon
「八月の鯨」 - 2013.03.28 Thu
1日1日を大切に、希望を持って。
「大いなる西部」(5回目) - 2012.11.07 Wed
「アクロス・ザ・ユニバース」(4回目) - 2011.01.16 Sun
2008年・映画館で観た映画・好きな順で、マイ・ベスト1に選んだ作品。
「マルホランド・ドライブ」(11回目) - 2010.11.25 Thu
「大いなる西部」(4回目) - 2008.04.19 Sat
大西部の景色に実にぴったり合っている雄大なメロディは、ジェローム・モロスの作曲。西部劇音楽を特集したアルバムならもちろん、映画音楽名曲集のアルバムに入っていてもおかしくない曲だ。
最近では、松嶋菜々子さんの「キリン生茶」CMに使われていたのが記憶に新しい。これとか。
「ザナドゥ」 - 2007.07.28 Sat

ソフトバンクモバイルのCMで、キャメロン・ディアスが雪の中を歩く。
流れてくる曲は、オリビア・ニュートン=ジョンとELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)による「ザナドゥ」。(CMで使われているのは、誰が歌っているのか分からないけど。)
この曲は大好きで、とくに前奏部分がいちばん好きだったりして。だんだんと盛り上がっていく調子が最高なのだ。
小泉今日子さんの「天然色(テクニカラー)のロケット」も、同じ感じの前奏で素晴らしいのだが、こんなことを言っても、ほとんど誰も分からないだろうなー。
このソフトバンクモバイルのCM、曲だけでなく、この夏の時期に雪景色を見せるという斬新さが見事。
これに刺激されて、映画の「ザナドゥ」も観たくなったのである。
個人的に、オリビア・ニュートン=ジョンは好きで、LPも買ったことがある。美人だからねー。
彼女には「ザナドゥ」の2年前にも、ジョン・トラボルタと共演した「グリース」という映画があり、この2本は、音楽の面で、きっと、ずっと大好きでいると思う。
「ザナドゥ」のときに、すでにオリビアは31歳か32歳なのだが、それは置いておく。「グリース」に至っては、学園ものなのに、彼女30歳って…やはり、それは置いておこう。
「ザナドゥ」では、ジーン・ケリーが出ていることも嬉しい。67歳か68歳くらいだが、タップダンスも見せるし、ローラースケートもする。
そう、ローラースケートといえば、オリビアも、相手役のマイケル・ベックもローラースケートのシーンが多い。この頃、流行ってたんだなあと分かる。
オリビアの姉妹役のひとりで、マリリン・トクダという人がいる。どの人か特定できないのだが、エンドロールを見ていて発見。マリリン・ファンにとっては見逃せないところだ。(笑)
さらに、天の声が、ウィルフレッド・ハイド=ホワイトだった! 「マイ・フェア・レディ」のヒギンズ教授の友人ピカリングですよ。
映画としての内容は、たいしたものではない(ラジー賞でワースト監督賞を受賞した)が、この音楽は、時々聴きたくなる懐かしさがあって、いとしいものなのだ。
もともと、ミュージカル好きだしね。
リアルタイムで接していない人たちには、映像が時代を感じさせて古くさかったり、音楽に馴染みがないから、まるで面白くないんじゃないかなあ。
ラストシーンも好き!
90分程度で終わる短さも良し!
YouTubeの、オリビアが歌う「ザナドゥ」は、こちら!
(7月27日)
XANADU
1980年 アメリカ作品
監督 ロバート・グリーンウォルド
出演 オリビア・ニュートン=ジョン、マイケル・ベック、ジーン・ケリー
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評価☆☆☆☆(4点。あくまでも個人的な思い入れによる。満点は5点)
「007/カジノ・ロワイヤル」 - 2006.12.01 Fri

記事のタイトルを見たら、いまの時期、きっと新しい007映画だと思うでしょうね…。
違います! カジノ・ロワイヤルには、れっきとした前作があるのです! オールスター・メンバーによる、パロディの大傑作が!
下記の出演者を見てもらえば分かるように、ものすごいスターが出てますよ。一応、活躍度が大きい順を基本にして、好きな順も加えて、並べてみました。
当時、007の原作は、この「カジノ・ロワイヤル」1本の権利だけが、違うプロデューサーの手に渡っていて、彼は、ものの見事にパロディ映画にしてしまったのでした!
監督が5人! 大物監督のジョン・ヒューストンが出演までしているのが、すごい。彼がどの程度、監督したのかは分からないけどね。(たぶん、ちょっとだけだろう。自分が出ているシーンだけかも?)
音楽が素晴らしい。担当はバート・バカラック。
ダスティ・スプリングフィールドが歌う「恋の面影」(“The Look of Love”)なんて聴いてごらんなさい、ロマンティックなムードに、とろけちゃいます。知らない人、いないでしょう。絶対、聞いたことありますよ。
メイン・タイトルの曲も、ごきげん、そのもの。メイン・タイトルを繰り返すエンディングも、歌が一部入って、おしゃれ!
私にとっては、映画音楽のオールタイム・ベスト10には入りますね、本作は。
ふざけた演技など、しそうにないデボラ・カーが、真面目に、ふざけた演技をしているなんて、面白いにもほどがあるでしょ。彼女が尼僧になる、というのは「黒水仙」のパロディだし。こういうお遊びには、ニヤリとしちゃいます。
ピーター・セラーズはお得意の変装も見せてくれるし、ウディ・アレンは気弱なキャラクターでおかしな演技をやるし。
ボンドの敵ルシッフルを演じるオーソン・ウェルズは嬉々として、いかさまバカラ&うさんくさい手品をやってたり。
女性陣は、紹介済みの、大人の女デボラ・カーをはじめ、本物の初代ボンドガールのアーシュラ・アンドレス、ボンドとマタ・ハリの娘マタ・ボンド役のジョアンナ・プティット、捕われ娘ちゃんのダリア・ラヴィ、マニーペニー(の娘)バーバラ・ブーシェ、ちょい役だけど印象的な「ミス太もも」ジャクリーン・ビセット、どこに出てたか分からないけどキャロライン・マンローなど、色とりどりで楽しめます。
腕時計の秘密兵器をテストする場面、操作を間違えたところで、「お熱いのがお好き」の名ゼリフ。“Nobody's perfect.”と来たもんだ。「完璧な人間はいない」ということですね。本作では「誰にでも間違いが」という意味で、そういう訳になってたけど。
ベルリンへタクシーで行って、西か東か? 西なら行こう。なんて、ベルリンの壁があった時代のユーモアですね。
ラストは、どたばたの大騒ぎ。インディアンの描写は陳腐すぎて、多少差別を感じて気にいらないが。ここでジョージ・ラフトやジャン=ポール・ベルモンドがゲスト出演。
ピーター・オトゥールがピーター・セラーズに向かって「あんた、リチャード・バートン?」と聞くと、ピーセラが「いや、ピーター・オトゥールさ」と言い、オトゥールが「じゃあ、あんた最高だよな!」と返す、なんて場面もあるぞ。
ナンセンスなのも、これくらい豪華に、真面目にやってくれると、敬意を表さずにいられない傑作。
WOWOWが、007新作公開に乗っかって、この「カジノ・ロワイヤル」を放送する。12月2日と13日の朝。まあ、観てください。こんな映画とは思わなかった、と、だまされる人も多いんだろうなあ。(笑)
でも、こういう映画を面白がるのが、いいんです。
(11月23日)
CASINO ROYALE
1967年 イギリス作品
監督 ジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲスト
出演 デビッド・ニーブン、ピーター・セラーズ、アーシュラ・アンドレス、デボラ・カー、ジョアンナ・プティット、バーバラ・ブーシェ、ダリア・ラヴィ、オーソン・ウェルズ、ウディ・アレン、ジャクリーン・ビセット、テレンス・クーパー、ウィリアム・ホールデン、ジョン・ヒューストン、ジョージ・ラフト、ジャン=ポール・ベルモンド、シャルル・ボワイエ、キャロライン・マンロー、ピーター・オトゥール
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評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
「ムーラン・ルージュ」(14回目) - 2006.11.23 Thu
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名画座1日3連チャンの最後は、再び「ムーラン・ルージュ」!
早稲田松竹の、この日のタイムテーブルは、まず「レント」から上映して「ムーラン・ルージュ」、の組み合わせを2回繰り返し、最後に「レント」で終わり。つまり「レント」を3回、「ムーラン・ルージュ」を2回上映する。
もしも「ムーラン・ルージュ」を2回観るならば(2回観るかどうかは、前もっては決めていなかった)、最初は「ムーラン・ルージュ」から観るのがいいだろうという判断で、12時前に劇場に入った。
「ムーラン・ルージュ」「レント」と2本観終わったときの気分と疲労の具合で、まだ観続けるかどうか決めようと思ったのだった。
…結局、観た。意地汚いから、そうなるとは思っていたが!(笑)
クリスチャン(ユアン・マクレガー)と別れなければ公爵は彼を殺すつもりだと知り、愛するクリスチャンに向かって「あんたなんか好きじゃないの、公爵に乗り換えたのよン。じゃあね、バイバイ」(もちろんですが、実際は違うふうに言っています)と冷たく告げ、彼を遠ざけなければならないサティーン(ニコール・キッドマン)。
自分は死に行くと知った。なのに、好きな人とは、さよならをしなければならない。こんな悲しいことがあるだろうか。
しかし、クリスチャンを守らなければならない。そのために、苦痛そのものの、心にもない嘘を演じる。
名女優サラ・ベルナールのようになりたい、一流の女優になる、という夢の果ての一世一代の演技が、そんな、身を引き裂くような芝居になるとは…。
ハロルド・ジドラー(ジム・ブロードべント)に、そうするように言われたとき、彼女はこのうえない残酷な運命の筋書きに、思わず声を詰まらせてしまう。このあたりのニコールの演技も見応えがある。
涙なしには見られない場面のひとつだが、紹介しようと思えば、見どころは、いくらだってありますね。それがファンというものでございます。
(11月19日)
関連記事:
「ムーラン・ルージュ」(12回目)
「ムーラン・ルージュ」(13回目)
「ムーラン・ルージュ」(13回目) - 2006.11.22 Wed
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名画座の早稲田松竹で、「ムーラン・ルージュ」と「レント」の2本立てがあるのを、「ぴあ」で知った。
知った以上、行かねばなるまい。
「ムーラン・ルージュ」は、大きなスクリーンで観る機会があれば逃したくない映画なのだ。
というわけで、19日の日曜日に観に行きましたとも!
映画について詳しくは、以前書いたこちらを読んでください。
早稲田松竹は、入れ替え制ではないので、観ようと思えば、いくらでも観ていられる。
それで、「ムーラン・ルージュ」「レント」「ムーラン・ルージュ」と観た。12時ころから、夜7時ころまで観てました。好きだねえ…さすがに3本目を観ているときは、少々疲れた。
「ムーラン・ルージュ」と「レント」を並べて観て、とくに感じたこと。
「レント」が手持ちビデオで撮影する場面から始まるのに象徴されるように、現実を切り取ったリアルなストーリーなのに対して、「ムーラン・ルージュ」は、幕が開いて劇が始まり、最後は幕が閉じるのに象徴されるように、まるっきりの作り物としてのお話といえる。
まるで対照的なのだ。
この2本の映画を並べると、よく分かった。
画像は、公爵に出資させるために、ジドラー(ジム・ブロードベント)、サティーン(ニコール・キッドマン)、クリスチャン(ユアン・マクレガー)、ロートレック(ジョン・レグイザモ)たちが、劇の説明をして歌い踊るところ。
(11月19日)
関連記事:
「ムーラン・ルージュ」(12回目)
「ムーラン・ルージュ」(14回目)
「南太平洋」 - 2006.11.06 Mon

大好きな映画。ミュージカル映画は一般的に好きではあるが、この映画には特別な思いがある。
映画を観始めた13歳の頃に、テレビで観た。サントラ盤のレコードも買って聴いた。自分の中で長い記憶が思い入れになっている。最初から最後まで観たのは、今回が5回目になる。(好きなわりには少ないな。)
先日観た映画「connie&carla コニー&カーラ」で、このミュージカルのナンバー「ご婦人が一番」“There is Nothin' Like a Dame”が使われていたのも、私の「南太平洋」への郷愁?を刺激した。
久しぶりに懐かしい曲たちを映画で聴いたら泣けてきた。
はじめて聞く人にとって、この映画の曲がどんな印象を残すのかは分からないが…。
オスカー・ハマースタイン2世(作詞)とリチャード・ロジャース(作曲)のコンビ。なんて素晴らしい曲を作るのだろう。
彼らの作品には他に「サウンド・オブ・ミュージック」「王様と私」「オクラホマ!」「回転木馬」「ステート・フェア」などがあるが、「サウンド・オブ・ミュージック」と「南太平洋」は文句なしに好きである。
DVDで初めて観たのだが、パッケージに158分と書いてあったのに、ええっ、そんなに長かったっけ、と、びっくり。
上映時間が長い大作にふさわしく、序曲とインターミッション(途中休憩)があることは、記憶になかった。
恋する感情が溢れるシーンになると、色が変わり、ぼかし効果が入る画面。すごく人工的な加工を施しているのが面白い。
メインになるのは2つの恋物語だが、人種の違いなどに対する偏見の問題も盛り込まれていることに気づく。
それはそれとして、とにかく、楽しい曲が惜しげもなく次々と披露されるのが嬉しくてしかたがない。
有名なのは「バリ・ハイ」(“Bali Ha'i” )や「魅惑の宵」(“Some Enchanted Evening ”)だろうが、私にとっては、すべての曲が愛しい。
映画で楽しめる南の島のロケーションは、やっぱり、夏に観るのが一番ふさわしいと思うが…これからも時々観よう!と心に誓うのであった。
また、本作はマリリンと縁があるのも嬉しい。挙げてみれば、まず、監督がジョシュア・ローガンで、マリリン主演の「バス停留所」(1956年)の監督である。主演がミッツィ・ゲイナーで、「ショウほど素敵な商売はない」(1954年)と「結婚協奏曲」(1952年)でマリリンと共演している。(「結婚協奏曲」では、顔は合わせていないが。)
ミッツィ演じるネリーの出身地はリトルロックで、「紳士が金髪がお好き」(1953年)でマリリンが演じるローレライが歌う曲の中でも、私たちはリトルロック出身、という歌詞があるのだ。
それにしても、「好きな人を見つけたら、絶対に離してはならない」(“Once you have found her, never let her go.”)という「魅惑の宵」の歌詞は心に染みる…。(理由は聞かないように。)
ミュージカル映画好きなら、ぜひ観てほしい映画。
(11月4日)
SOUTH PACIFIC
1958年 アメリカ作品
監督 ジョシュア・ローガン
出演 ミッツィ・ゲイナー、ロッサノ・ブラッツィ、ジョン・カー、フランス・ニュイエン、ファニタ・ホール、レイ・ウォルストン
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アスカ・スタジオ様、山峡の四季彩々様
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評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
「マルホランド・ドライブ」(10回目) - 2006.08.04 Fri

観ようと思った、きっかけは何だったか、はっきりとは覚えていない。当時、主演のナオミ・ワッツさんは、まだ有名ではなかった。デヴィッド・リンチ監督の名前に引かれたのだったか。たくさんのスクリーンがあるシネコンの、ワーナー・マイカル・シネマズ板橋。小さめのスクリーンで、客の少ない中で観た。
1回目の鑑賞では、終盤、まるで違う話になってしまうことで、狐につままれたような感覚のままに観終った。
ただ、ものすごく濃密な雰囲気があり、女優が魅力的で、分からないなりに、とてつもなく興味を感じた。なんともいえない魅力なのだ。麻薬的な魅力といえようか。
まるで違うように思える2つの話が、どういう関係なのかが分かれば、この映画は理解できる。
帰ってからネットで、いろんな評を見ているうちに、この映画の仕組みが分かった。簡単なことだった。考えていたこととは少し違ったのが、ちょっと惜しかったけれど、その仕組みを基本に据えて考えてみると、いろいろなことが納得できてくる。
なぜ、リタとベティが出会うのか、なぜ、リタとの関係でベティが主導権を握っているのか、なぜ、映画監督が酷い目に遭うのか、なぜ、秘密のリストを奪う男の話が出てくるのか、…そういうことが、すっかり説明可能になる。
ちっとも難解ではない。
クラブ・シレンシオでの司会者の言葉は、すごくヒントになっていたりする。
めっちゃくちゃ面白いじゃん!
このユーモア、皮肉、色っぽさ、悲しさ、ミステリアスさ! ナツメロもあるよ!
この映画を観て、意味が分からないという方は、ネットなり何なりで調べてしまってもいいと思う。分からないままにしておくよりも、そのほうが、面白く観られるのではないか。
私自身、自分で考えた、物語の仕組みをホームページに書いてみようかと思ったりするのだが、少々めんどくさい、という気分のまま、手をつけていないのであった…。

主役は誰か? ダイアン・セルウィンである。彼女が全編を通して、物語を支配しているのだ。
終盤の彼女は悲しい。パーティ会場で嫉妬し涙するナオミ・ワッツさんの演技は絶品。ここは、映画の、ひとつのハイライト場面だと思う。
リタとカミーラの2役を演じたローラ・エレナ・ハリング嬢のゴージャスさも素晴らしいが、ひとつめの物語ではベティ、2番目の物語ではダイアン、まるで違うキャラクターを演じたナオミ・ワッツさんの演技力は、すごい。
HPで、ちゃんと書いた(といっても、ミステリアスなままにしておいたが)感想はこちら。
観るたびに書いた短評はこっち。
映画館では6回、DVDで3回鑑賞、今回が10回目だった。
「ムーラン・ルージュ」と「マルホランド・ドライブ」が、共に映画館で公開されていた時期、この2本をハシゴして観た。至福のときだったな~。
こんなに繰り返して観た映画は、マリリンの映画以外では、この2本くらいで、しかも、時期が、かぶっていたのだ。いい思い出です。
(7月30日)
MULHOLLAND DRIVE
2001年 アメリカ作品
監督 デヴィッド・リンチ
出演 ナオミ・ワッツ、ローラ・エレナ・ハリング、ジャスティン・セロー、アン・ミラー
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関連記事:「マルホランド・ドライブ」(11回目)
評価☆☆☆☆☆(5点。満点は5点)
「ムーラン・ルージュ」(12回目) - 2006.08.01 Tue

この映画は大っ好き!!
公開前に、マリリン・モンローさんの持ち歌“Diamonds are a Girl's Best Friend”を主演のニコール・キッドマンが歌っているという情報を得て、大喜び。海外の公式サイトで、雑然としたエネルギーに満ちた音楽や映像に触れて、ものすごく公開が楽しみになった。
コンビニで立ち読みした雑誌で偶然見つけた、土曜日の試写会に当たった。平日以外の試写会は珍しいもので、私は平日の試写会には仕事の関係で行けない。まさに幸運が重なって、この映画の試写を観ることができたのだ。
2001年11月から翌年4月の間に、試写会を含めてスクリーンで7回鑑賞、その後DVDで4回鑑賞。
HPのほうで、初見時にしっかり書いた感想は、こちらを見ていただければ、と思う。
鑑賞時それぞれの短評は、こっち。
今回、なんと3年ぶりだ。こんなに間を開けてはいけませんね。1年に1回は観ないと!
DVDで観ると、大きなスクリーンで観たときよりも明らかに臨場感が違うけれど、それでも大好きな映画だ。
パワフルな演出と編集。コミカルさと王道メロドラマ、ミュージカルの混合。ニコール・キッドマンの信じられない美しさ。ニコールとユアンの歌の上手さ。
素晴らしい歌たちが始まると、もう嬉しくて、泣けてくるところもあるのだ。そのうえ、ばりばりの悲劇だから、また泣ける。
観ている間、のめり込みまくり。
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ニコールの歌う“Someday I'll Fly Away”、そして、もちろんオリジナルの“Come What May”が特に好きな歌かな。
“Come What May”は、勢いあまって自分で訳しちゃったもんね!
クリスチャン(ユアン・マクレガー)が、やがて公爵の女にならざるをえない運命であるサティーン(ニコール・キッドマン)に言う。
「曲を書くよ。ショーの中で使おう。たとえ何が起ころうと、その曲を聞いたり、歌ったり、口ずさんだりすれば、ぼくたちはお互いに愛し合っているということなんだ」
それで生まれた曲が“Come What May”。この曲はラストで大感動を呼ぶのだ。私なんぞは流れ落ちる涙なくしては見られません。
私の、この数年間のベスト1か2として輝きつづける作品である。
(7月29日)
MOULIN ROUGE
2001年 アメリカ作品
監督 バズ・ラーマン
出演 ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー、ジョン・レグイザモ、ジム・ブロードベント、リチャード・ロクスバー
関連記事:
「ムーラン・ルージュ」(13回目)
「ムーラン・ルージュ」(14回目)
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評価☆☆☆☆☆(5点。満点は5点)
「ブーべの恋人」 - 2006.06.02 Fri

クラウディア・カルディナーレの魅力と、音楽の魅力。
獄中の男を待ちつづける純愛の切なさ、美しさ。
数年ぶりに観たが、やはり大好きな映画だ。
映画が始まってすぐ、カルロ・ルスティケリのお馴染みのメロディが流れてきて、私は早くも陶酔してしまう。
中学生の頃にプレゼントで買ってもらった「ヨーロッパ映画音楽ベスト」のLPレコード盤に、「ブーべの恋人」も入っていた。それほどの名曲なのである。その頃から耳に馴染んでいるから、もう「刷り込み」状態。このメロディが聞こえてくれば、ああ、いいなあ、と思ってしまうのだ。
うっとりするメロディに続いて、オープニングは、走る列車から外を眺めているクラウディア・カルディナーレさんの横顔。(彼女は、マリリン・モンローさんのMM、ブリジット・バルドーさんのBBと同様に、名前のイニシャルから「CC」と書かれることがあるので、ここでは以後、CCと表記する。)
なんて美しい…。
私など、ここで、すでにKOされてしまうのだった。
今回、改めて気がついたのは、CCが、かなりのハスキーボイスであること。うん、それも、また魅力なんだな!
お話は…。
第2次大戦でイタリアは降伏したが、マーラ(CC)の兄はパルチザン(民衆によって組織された非正規軍)であり、戦いの中で死んでいた。同志だったブーべ(ジョージ・チャキリス)がマーラの家を訪ねてくる。
やがて2人は恋に落ち、親同士の間で婚約が結ばれる。
しかし、ブーべがトラブルに巻き込まれ、殺人を犯し、指名手配となり…。
この映画のCCは、強気でワイルド、気まぐれ、わがままな、猫っぽいイメージ。
家での食事で、スープを飲みながら、座っている板切れ(?)に体重をかけて、(てこの原理で)バンバンと音を立てている場面(うまく説明できないぞ!)なんて、いたずら猫っぽさ全開! 一緒にいるブーべを意識して、自分の存在をアピールしているのが、よく分かる。
ところが奔放で手に負えない女かと思えば、そうでもない。ブーべの寝顔を見ている表情に、純粋な恋心が見えたりして、微笑ましく可愛いのだ。
その恋心を、テーマ曲が絶妙に盛り上げる。
靴やバッグを買ってくれる?なんて甘えるマーラ。いつの世も、女性は同じ? 金ならたくさんあるんだ、とブーべのように言ってみたいものだ。(笑)
ブーべと離れ離れになってから、新しい男と出会い、揺れる心。しかしマーラは、新しい男の優しさに癒されはしても、ブーべを裏切ることはできない。
なんとも古風で純粋ではないか。と、ともに、あたしが付いてなきゃ、この男はダメなのよ、という雰囲気もありそうな…。
![]() |
(c) 1963 Lux Film-Ultra Film-Sicilia Cinematografica. All rights reserved. |
新しい彼とデートで映画「哀愁」を観る場面がある。ヴィヴィアン・リー主演の名作だ。イタリア語の吹替え上映だった。
日本は字幕上映が多いが、外国では、その国の言葉に吹き替えて上映されることが主であるらしい。
上映中、席で2人、ぺらぺらしゃべっていたけど、迷惑にならないのかなあ?と、ちょっと不思議だった。昔は、映画を観るときは、大らかだったのかな? 戦後すぐの時期で、とにかく映画を観られるという平和な娯楽が嬉しかったのかもしれない。
CCといえば、1959年のピエトロ・ジェルミ監督による名作「刑事」で有名になったのではないだろうか。ラストの彼女のシーンは名場面だし、こちらも音楽はカルロ・ルスティケリ。「♪アモーレ、アモーレ、アモーレ、アモレミーオ」という歌詞は、多くの人が聞いたことがあるに違いない名曲だ。
カルロ・ルスティケリの2つの映画音楽の名作に、どちらもCCが出演しているのは面白い。
CCは美人コンテストで優勝したことがきっかけで、映画界に入ったというから、折り紙付きの美女なわけだ。
でも、演技力がなければ、映画界で生きてはいけないのも事実。
「ブーべの恋人」は1963年の作品で、彼女にとっては、ルキノ・ヴィスコンティ監督の「山猫」や、フェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」などと、ほぼ同時期の映画だ。
しかし、「ブーべの恋人」での彼女の初々しさ、みずみずしさを見ると、もっとキャリアの浅い、初期の頃の作品なのではないかと思わされてしまう。(白黒映画のせいも、少しはあるかもしれないが。)
恐るべし、CCの演技。
ストーリー的には、それほどのことはない。が、有名な女優、有名な音楽に彩られ、純愛映画の古典的名作に昇華した作品である。
映画ファンなら、一度は観て、感想を聞かせてほしい。古臭いと思っても、それはそれでいいから。
(5月24日)
LA RAGAZZA DI BUBE
1963年 イタリア・フランス作品
監督 ルイジ・コメンチーニ
出演 クラウディア・カルディナーレ、ジョージ・チャキリス、マルク・ミシェル、エミリオ・エスポジト
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「明日に向って撃て!」 - 2006.01.17 Tue

今年の1本目は、懐かしの作品を、六本木の映画館で。
この映画を初めて観たのは、1974年。名画座で、併映が「俺たちに明日はない」。いわゆるアメリカン・ニュー・シネマの代表作2本で、タイトル的にも内容的にも似ているところのある作品の2本立てだった。
ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド(これが原題)という2人のアウトローの運命を、爽やかに、ユーモラスに、少しばかり胸がキュンとなる(懐かしい表現だ)悲哀とともに描いた。
特筆すべきは、バート・バカラックの音楽。主題歌の「雨に濡れても」(Raindrops Keep Fallin' on My Head)は、もちろん名曲だが、その他の楽曲も、ポップでモダンで、おしゃれなのだ。私はサントラ盤を買った。まだレコード盤の時代だ。
「雨に濡れても」でポール・ニューマンとキャサリン・ロスが自転車に乗るシーンは、まさにミュージックビデオ先取りのような作りだ。キャサリンが髪をいじっているイメージショットのごとき映像まである。
旅行中のいくつかの場面を、ひとつの曲に乗せてポンポンと見せていく方法も、おしゃれだったりする。音楽がいいから、心地よい。
大きなスクリーンで観て、撮影の美しさも、よく分かった。とくに、馬に乗って走るシーン。綺麗に映る風景を探して撮る努力もしたのだろう。
ブッチは頭の切れる、強盗団の首領。サンダンスは、凄腕のガンマン。
銀行や、現金輸送列車を襲って生活をしているのだから、彼らは悪者なのだが、本作では、あんまり悪く思えない。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの演じるキャラクターが憎めないのだ。
おまえらは、きっと、そのうち殺されるぞ、と言われるのが、ラストを暗示し、足を洗って真面目に働くこともできず、しかし、映画は暗くはならずにエンディングまで進んでいく。
おしゃれでポップでモダンなのは音楽だけではなく、映像、脚本、演出、すべてに言える。
好き嫌いは分かれると思うが(嫌いな人は、軽すぎる、演出が不在、とか言うのだろう)、私は大好きである。
アカデミー賞では、撮影賞(コンラッド・ホール)、作曲賞(バート・バカラック)、歌曲賞(バート・バカラック、ハル・デビッド)、脚本賞(ウィリアム・ゴールドマン)を受賞している。
ロバート・レッドフォードは、この映画での役名をとった、若い映画人のための「サンダンス・インスティテュート」という映画研究所を作り、それは、インディーズ映画(大手の映画スタジオではなく、独立系のもの)の映画祭「サンダンス映画祭」の運営もしている。
(1月4日)
BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID
1969年 アメリカ作品
監督 ジョージ・ロイ・ヒル
出演 ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス
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評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)