「インベージョン」 - 2007.10.27 Sat
これは彼女のファンなら、うれしいこと間違いなしだと思うぞ。それは私か。
4度目のリメイクというから「おいおい!」とツッコミたくなるが、演じるのがニコールなら、それも許す!
原作はジャック・フィニイの「盗まれた街」。
ジャック・フィニイといえば、以前「マリオンの壁」という小説を読んだことがあり、そのときに、このSF映画の原作者でもあることをコメントで教えてもらったのだった。
(c) 2007 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. - US.,CANADA,BAHAMAS&BERMUDA. (c) 2007 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED - ALL OTHER TERRITORIES. |
映画化は「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」(1956年、ドン・シーゲル監督)、「SF/ボディ・スナッチャー」(1978年、フィリップ・カウフマン監督、ドナルド・サザーランド主演、2007年版にも出ているヴェロニカ・カートライトが、これにも出演している!)、「ボディ・スナッチャーズ」(1993年、アベル・フェラーラ監督)、そして本作となる。
はじめの2作は原題が“INVASION OF THE BODY SNATCHERS”で、4回目のリメイクの今回は、OF THE BODY SNATCHERSの字が取られて、単純にTHE INVASION(侵略)のみになった。
宇宙から来た生命体に侵されていく人類。
外見は普通な、変形ゾンビのごとき感染者の魔手から、息子と自分を守るニコール。
街を歩くときは、感情を隠すこと。でなければ奴らに見つかってしまう。
スリリングですね、設定が。普通に見える人々が恐ろしい敵とは。誰が感染者なのか、一見は分からない。
彼女と協力する医師が、007ジェームズ・ボンド、いや違った、ダニエル・クレイグ。ここではボンドの役じゃないから、かっこよく危機を乗り越えられるかどうかは、はなはだ不安である。
そういえば、主演の子役の名前はジャクソン・ボンド。本名がボンドである子どもと、役名としてボンドの名も持つ男の、豪華共演だ。(?)
ニコールは、監督が「es[エス]」(2001年)、「ヒトラー~最期の12日間~」(2004年)のオリバー・ヒルシュビーゲルだから、本作への出演を決めたのではないかなあ、などとも推測するが、その監督自身は、どうやら製作会社のワーナーと、もめたらしい。
ヒルシュビーゲルがワーナーの追加撮影要求を拒否したため、その部分は、なんと、「マトリックス」シリーズなどのウォシャウスキー兄弟が手がけ、さらにストーリー変更があり、今度は「Vフォー・ヴェンデッタ」のジェームズ・マクティーグ監督が担当したのだという。(eiga.comの記事による。)
思うに、ラストのカーチェイスあたりが追加なのではないか。ハリウッドらしい派手な見せ場、ということで。
しかし、自分の都合でドイツから監督を呼んでおきながら、気にいらないと口を出すハリウッドって、やっぱりビジネスライク。作品の中身より、客が呼べるかどうかを重視しがちなわけだ。
そんな内幕は別として、私はこの映画、楽しめた。
息子を守って戦いながら、追われるサスペンス。眠ったら発症するというサスペンス。
感染者たちの世界は、戦争がない平和な世界だという。
だったら、それもいいのではないか。
ニコールは息子の命を守るために戦ったが、そうでなければ、感染者の世界に加わることも考えたのではなかろうか。
人間であるということは、争いもある世界、ということ。この問題提起には考えさせられる。
(c) 2007 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. - US.,CANADA,BAHAMAS&BERMUDA. (c) 2007 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED - ALL OTHER TERRITORIES. |
(10月21日)
THE INVASION
2007年 アメリカ作品
監督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演 ニコール・キッドマン、ジャクソン・ボンド、ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ライト、ヴェロニカ・カートライト
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評価☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
● COMMENT ●
監督がいっぱい
そうですねぇ。
っていうか、これ「盗まれた街」が原作だったんですかっ?!
し、知らなかったッス、、、(今さら?^^;)。これ、ずいぶん昔に読みましたよ。
「知らないうちに異生体に侵されていく」って発想は、当時としてはものすごく斬新だったと思うし、人間が少しずつ変化していく過程がものすごく怖かったです。
たぶん今も本棚にしまい込んであると思うんだけど、、、探して読んでみよ~。
>わさぴょんさん、小夏さん
ビクター・フレミングが監督になってますが、彼は最終的な監督で、その前はジョージ・キューカーが手がけていたとかなんとか。
本作は、アクション部分も、おもしろかったですよ。
小夏さん、私は「es」も「ヒトラー」も観ていませんけど、なんとなくイメージは分かります。カーチェイスなぞ、この映画には必要ないのじゃ! というわけでしょうか。初めはどういうストーリーだったのか、知りたいものです。
原作、読んでますか? さっすが! 映画にも興味わいてきたでしょ?
こんばんは☆
ちょっと言い遅れましたが、このテンプレ、かわいいですね。
ハロウィンが終わったら、戻すんでしょうか?
この作品ですが、私は十分怖かったし、何よりニコールは出てるし、ダニエル・クレイグも出てるし、結構面白かったですよね!(ごーいん)
それに、古典的なSFをやろうってんだから、その心意気がいいじゃないですかあ~。B級SF大好き!
>とらねこさん
待てよ、そうすると、この原作がゾンビパターンのご先祖さまなのか?なんて思ったりして。
昔、子どもたちが変になる「光る眼」というSF映画があったのも思い出しました。
ハロウィンのテンプレは、10月いっぱいです。けっこう苦労してカスタマイズしたので、来年も使おうかな、と。(1年後もブログが続いてれば!)
ボーさん
コメントTBいつもありがとうございます♪
わたしも基本的にこの映画は楽しめたクチです^^
ニコールの静かな美しさがやっぱりいいですね!
>migさん
同時にネットしてたみたいですね。
ニコール、いいですよね~。ここ最近は、彼女の出た日本公開の映画は見逃さないようにしてます。
彼女を見てれば何の文句もない映画ですよ!
ボーさんへ
ホント 最後のアクションシーンをなくして アンハッピーで終わった方が かえって効果的だったのではないでしょうか?
>プリシラさん
批評家のいうことなんて、あまり信じないほうがいいですよね~。
面白かったですよ。
私は、最後もあれでいいです。アンハッピーだと印象度は強くなりますけど…私の好みでハッピーで。
先ほど、そちらにコメントしてきましたが、不具合のようで、反映されてないかもしれません。
やっと観ました~^^
詰めが甘いとか色々言えそうですが、
ニコール好きなのですごく楽しめました^^
でもあれだけ寝てたら、もう半分くらい変身してると思うんだけど・・・
感情の無い世界・・・やはり子供を守る為でなければ、もっと簡単にあきらめちゃったかもしれませんね。
>わさぴょんさん
ニコール見てるだけでもいいし! ニコール好き度=この映画好き度かも。
子どもは親のパワーの源なんですねえ。いいなあ。
確かに
これはもう本当に二コールの美しさが
より堪能出来る作品でした。
彼女ってば、Blu-rayの綺麗な映像で
観るとさらに驚異的に美しかったです!
>miyuさん
ブルーレイは、圧倒的にキレイらしいですね。
うー、いちどブルーレイでニコールを見てみたい…。けどHDD、DVD録再機器を入れて1年しか経ってないのですよねー。(笑)
観ました
>だったら、それもいいのではないか。
って、マジですか~!?
いくら戦争がない平和な世界でも、
何の楽しみもなさそうじゃないです?
ニコールは、必死な時でも上品な美しさがありましたね!
フライトプランの母親(ジョディ)はうるさかったけど(≧∇≦)ノ彡☆
>YANさん
んー、戦争がない世界は、いいなーと思いました。いや、それなりに何か楽しいこともあるんじゃないかと…。みんながエイリアンなら、もはやエイリアンじゃないですよ。
…というのは冗談で、やはり侵略はされたくないですね。
二コールをたくさん見られて楽しい、というのは「奥様は魔女」などでも感じた楽しさでした。
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「なんか、アクション映画っぽいな・・・?」と思いました。
で、ボーさんの記事を読んで納得。(←推測が正しければ、ですが)
私は1978年版のしか見たことありませんが(しかもほとんど覚えてない)
「es」の監督なら、このリメイクも観てみたいですね~♪