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2017-08

「ベティ・ペイジ」 - 2007.12.09 Sun

きれいですよね、この写真!
映画は「裏マリリン・モンロー」といわれた伝説のモデル、ベティ・ペイジを、彼女のモデル時代を中心にして描く。
「裏マリリン・モンロー」とは、私は初めて聞いた言葉だ。不勉強なのかもしれないが、もしかして、この映画のために、ほんの一部でいわれていたのかもしれないフレーズを大きく取り上げたのか、などとも考えた。(違っていたら失礼。)

「裏マリリン」という言葉について考えると、ベティがモデルとして活躍したのは1951年頃から1957年まで。時期的にマリリンと重なっている
ベティがボンデージ(拘束に代表されるSM風なファッション)写真や短編映画による人気も得たために、アンダーグラウンドな雰囲気を帯びた点は「裏」といえるし、マリリンが西海岸のハリウッドで名をあげたのに比べてベティは東海岸のニューヨークで活動していたのも「裏」といえるかもしれない。
雑誌「PLAYBOY」1月号(集英社)に載ったベティのインタビューによれば、彼女は孤児院に入ったこともあるという。それはマリリンとの共通点になる。

映画の中では1シーンだけ、マリリンと関係するセリフがある
モデルになった後のベティに対して家族が、マリリンと会ったことある?と聞くが、ベティは、彼女はハリウッドにいるわ、と答える。
また、ベティがスタニスラフスキー理論を教える演技学校に行っていたのを映画で知って驚いた。
マリリンが通ったリー・ストラスバーグのアクターズ・スタジオも、スタニスラフスキー理論を実践する学校なのだ。
前述した「PLAYBOY」1月号の、2006年に行なわれたベティのインタビューで、彼女はマリリンがらみの話として、演劇学校の件も語っているので、紹介してみる。

(マリリンと会ったことはないか?という問いに答えて)
「いいえ。彼女がニューヨークで通っていたアクターズ・スタジオは、私の演劇学校のすぐそばにあったのにね。マリリンの映画は好きだった。彼女は自殺なんかしていない。ケネディ家の手下に殺されたと思う」(小林千枝子・訳、以下同)
なぜマリリンの死因についてまで話が広がったのかは分からないが…。
このインタビューで、マリリンに関する話は他に、もうひとつ。
映画に出るためにマリリンは映画会社の重役と寝たというけど、もし私が彼らと寝ていたら、私は1940年代のスターになっていたはず、ともベティは言っている。

ついでにいえば、このインタビューでベティは、映画について、かなり文句を言っている
主演のグレッチェン・モルについて、「私はあんなふうに目をしかめたりしなかった。体つきもいいとは思わない。背が高すぎるし。顔はきれいだけど」。
映画はウソだらけで、大まかには合っているが細かい部分は、でたらめ、という。
確かに、伝記映画などというものは、本人に詳しく聞かない限り、かなりの差異が出るのだろう。
ムチをもったボンデージスタイル
映画に戻って…ベティは大学進学に失敗、結婚生活も短期間に終わったあと、悪い男たちの罠にはまって性的な屈辱を受けるのだが、そのことが彼女に及ぼした影響が、その後の映画の展開で出てこないのは不満。
彼女が信じやすく、気のいい女だということをいいたいだけとは思えないのだが…。
ただし、このことについても、ベティはインタビューで「レイプされかかったけれど(されてない)」と言っている。

コニー・アイランドで彼女は偶然、カメラマンに声をかけられて、モデルとしてのキャリアをスタートさせる。
おでこが広くて、写真を撮ると光るから、前髪を下ろしたらいい、とカメラマンに言われて、彼女の特徴のある前髪になったというエピソードは、おもしろい。
映画は、ほとんど白黒の画面で、ときどきカラーになるのだが、いちばん初めにカラーになった場面が素晴らしい。
具体的には言わないが、ベティがモデルとして生き生きと華やかに活躍する状況が的確に表現された、とてもおもしろい工夫のあるシーンだ。

彼女が参加したボンデージ風撮影は、陰湿ではなく、笑いの起きるような楽しい雰囲気だったという。
だが、時代は1950年代。当時のアメリカの性表現の規制は甘くなかった。
ベティ自身は、自分の仕事が悪いものとは思っていなかったらしい。その点では、彼女は世間の動きに敏感ではなかったともいえる。

上院議員が公聴会を開き、ポルノの害毒を声高に主張しはじめる。
少年がSM的な衣装のまま死に、彼がベティの写真を持っていたこともあり、ベティは公聴会に呼ばれる。
映画では彼女が、自分が話を聞かれる番を座って待つ場面がある。
しかし、長い間待たされたあげく、彼女は帰っていいといわれてしまう。
ここで、彼女が、いかに社会的に軽く見られているかが分かる。悲しいことだ。

前にも書いたが、この映画、ベティを演じるグレッチェン・モルに尽きる
じつに魅惑的なモデルになりきっている。(ヘアヌードも辞さず!)
実際のベティ・ペイジの写真をネットで検索して見るなどしてから、映画を観ると、その再現ぶりが分かって、興味深いはず。

私にとっては、ベティ・ペイジという人のことを、かなり知ることができたことは収穫。なんたって、マリリンに多少は関係する人だし。
彼女がモデルとして関わった部分の風俗など、その当時の世相を見ることができるのも、おもしろい。
ただし、感情面の深みについては、いまひとつかなとも思う。

エンドロールの音楽は、ジュリー・ロンドンの歌。他にも、懐かしい感じの1950年代の女性ボーカルが聴ける。

原題は、「悪名高きベティ・ペイジ」。
notorius(悪名の高い) という単語は、アルフレッド・ヒッチコック監督作品「汚名」(ケーリー・グラント、イングリッド・バーグマン主演、1946年)の原題としても有名。

(11月25日)
ふだんのベティ(グレッチェン・モル)
THE NOTORIUS BETTIE PAGE
2005年 アメリカ作品
監督 メアリー・ハロン
出演 グレッチェン・モル、リリ・テイラー、クリス・バウアー、サラ・ポールソン、カーラ・セイモア、ジャレッド・ハリス、デヴィッド・ストラザーン

関連記事:
マリリン情報2点(「ベティ・ペイジ」、「この映画がすごい!」)
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評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

いよいよですね!

映画のベティ・ペイジさん、モデルのご本人よりキレイかも。

たけしさん、早々とありがとうございます。
本人より見た目が××な女優だと、本人がいい気分でないかも。ご存命ですしね!

ベティ・ペイジのやったことはわかったのですが、彼女の感情や考えがあまり感じ取れないのが映画としては残念でした。
名前は覚えましたが、心に残るものがなかったんですよね。

TB先に入れてしまいました。
ご迷惑をおかけしました。
ごめんなさい。

chikatさん、コメントありがとうございます。
TBについて、こういう扱いをしているのは少数派ですから、気づいてもらえただけでも嬉しいです。試行錯誤期間みたいなこともありますので、いまのところは削除もしません。

確かに、感情や考えの面までは、あまり及んでいなかったという印象ですね。
私の場合は、グレッチェン・モルに対してと、マリリン絡みのせいで、星0.5プラスした感じです。
また遊びにきてくださいね~!

私も全く知らないので、へーへーへー!なベティ・ペイジの話でした。
「裏」ですかー、英語だと何て言うんでしょうね。
対照的なのは確かですね。
ご本人が存命で、映画の感想を言っているのがびっくりでした。
タイトルからして、本人が納得できる映画にはならない運命だったのかな?なんて。

まおさん、マリリン・ファンでも、なかなかベティ・ペイジまでは知らないですよね。
「裏マリリン・モンロー」という言葉の出所は知りたいところなのですが…。

ちょうど雑誌でインタビューがあったので、それを織り交ぜた感想にしました。
ちょっと長くなりましたけど。
そうか! タイトルに「悪名の高い」がついたら、気に入らないかもですよね~。

ベティ・ペイジという名前は知らなかったけど
こういう前髪の人の写真観た事ある!(別人かも)
それにしても画像のベティ役の人キレイですね~(タメ息)
これは絶対観たいわ~

「notorius」ってデュラン・デュランのヒット曲にもあったけど、
そんな意味だったんですね!
そういえばそんな感じのプロモ・ビデオだったなぁ~♪

わさぴょんさん、見たことありますか!
きれいでしょー! ずっとトップに置いときたいくらい。(それじゃ更新できない!)

デュランデュラン、なつかしいですねー!
そういえばありましたっけ?ノトリアス。
「リフレックス」なんてのも思い出しましたよ。

 先程はコメント有難うございました。
 このモデルの名前を見て一瞬ドキリとしましたよ。
 かっては憧れていた歌手の「パティ・ペイジ」と読み違えたからです。
 彼女については多く語るに及ばないと思いますが、いずれブログで、触れようと思います。その節はよろしく…

たそがれさん、パティ・ペイジ、「テネシー・ワルツ」などの曲がありますね。
でも、私は、あんまり知らない歌手なのでした…。
その点でも、記事を楽しみにしています。

ボーさん、こんばんは♪

ベティペイジ自身の言葉が興味深いですね、
映画にはあまり良かったという感想ではないんですね。
マリリンと同じ時代で、下積み時代のマリリンを重ねてしまうシーンなどもちょっとあったりして、、、☆
天真爛漫さという意味では、似てるかもだけど、、、、、
いつかこういう風に
マリリンの素顔、を明かす
みたいな映画もでてくるんでしょうかー

migさん、ベティ本人のインタビュー記事が手元にあったのと、マリリン関連なので、けっこう、記事にも力が入ってしまいました。

本人、映画が気にいってないようですが、きれいなグレッチェン・モルに演じてもらったのは、喜んでもいいと思いますけどね。

マリリンの伝記映画、ウワサはあるんですけど、実現しないですね…。下手な映画作ったら、我々ファンが許さないぞと分かってるんでしょうか。(笑)

おはようございます!
ボーさんもやっぱり、マリリンとの関連の辺りが気になられますよね!ボーさんは随分早くにご覧になってたのですね。私は公開二日目に見たのですが、忙しくて他のを優先しているうちに、今頃のUPになってしまいました(汗)
私、彼女の写真、何度か見たことありました。やっぱりマリリンとの関連で、引き合いに出されることがあったようです。
ちなみに、私、97年のマリリンのぴあの表紙、持ってましたよ。
私はそれをコラージュにして、部屋に飾っていました。自分の持ってるマリリンの写真をその時全部コラージュにしてしまいました。ボーさんのようなコレクターから見たらもったいない話ですよね。
リー・ストラスバーグは、荒馬と女の辺りでずっと演技の稽古につきそってたんですよね、確か。
私はガラスの仮面関連で、スタニフスキー理論は調べたことがあったので、マリリンの時に出て来て驚いた記憶があります。

とらねこさん、ベティの写真を見たことありましたか! それは、さすがです。マリリン・ファンでも知らない人は多いようなので。
それに、「ぴあ」の表紙! いいなー! 私も当時、見たことはあるような気がするのですが…。

マリリンの演技コーチみたいにしていたのは、リーの奥さんポーラ・ストラスバーグですね。「荒馬と女」の監督ジョン・ヒューストンは、迷惑がっていたようです。

「ガラスの仮面」から、あの演技法をたどっていたとは面白いですね。物事を知るにも、いろいろなルートがあるんですね~。

ベティ・ペイジ死去・・・

やっと借りてきて、さて観ましょ~と思ってたら
新聞にベティ・ペイジ死去の記事がv-12
また一つの時代が終わった・・・

あれっボーさんは0.5プラスしてやっと☆三つですか!
私は美しい映像が堪能できたと言うだけでかなりの満足感です^^
とにかくグレッチェン・モルがキレイでv-10

でも確かに、始めの方のレイプまがいの場面は、ちょっと「?」。
あの場面はどういう意味を持つのか・・・?
ただ「こういう事実があった」として入れときたかっただけ??
それともボーさんの言うように「すぐ人を信じる、気のいい女」って事をいいたかっただけ??
あのエピソードだけ、ちょっと余計な感じがしたんだけど・・・

>わさぴょんさん

コメントありがとうございます。
ちょうど、亡くなったというニュースがあったときでしたね。
もしかして、DVD見てください、という運命的なものだったりして!?

なんだか、あんまり面白くなかったんですよね。マリリン絡みなので観ましたが。

暴行の場面は、けっきょく意味が、それほど出てこなかったですよねえ。
彼女のモデルのやりかたとか、興味深い部分はありました。


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