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2019-10

「ミスター・ロンリー」 - 2008.02.06 Wed

もちろん、これはマリリンがらみなので観た作品。
マイケル・ジャクソンのインパーソネーター(ディエゴ・ルナ)が、マリリンのインパーソネーター(サマンサ・モートン)と出会う。
マイケルはマリリンから、インパーソネーターたちが共同生活をしているスコットランドに来ないかと誘われ、美しい自然に囲まれた古城へと向かう。

インパーソネーターというのは「ものまね役者」という訳になったりするが、英語で意味するところは、単なる真似ではなく、もっと真剣にその人になりきる感じであるらしい。




マリリンは結婚していて、夫がチャールズ・チャップリンのインパーソネーター(ドニ・ラヴァン)、娘がシャーリー・テンプルのインパーソネーターだ。一家そろって、という設定は、すごいですね。本当のマリリンの夫だったジョー・ディマジオだったら、よかったのに。でも、ディマジオだったら、何を似せたらいいのか難しいか。(笑)

ヴェルナー・ヘルツォーク、レオス・カラックスといった著名な監督が、俳優として出演しているのも見どころだ。

あまり話を知らずに、これから本作を観たいという方は、この先、読まないほうがいいかもしれません。
知らないことが多いほうが、新鮮に映画に対することができるので。

マイケル(ディエゴ・ルナ)とマリリン(サマンサ・モートン)
(c)2006 O'South Limited, Love Streams agnes b.
Productions, Metropolitan Film Productions Limited
and Fuzzy Bunny Inc.

共同生活の仲間になったマイケル。マリリンの家族の他には、ジェームズ・ディーン、マドンナ、リンカーン大統領など、さまざまなインパーソネーターがいる。彼らは芝居小屋を建てて、公演を計画する…。

もうひとつ、まったく別進行の話がある。それは、神父とシスターたちの話。彼らは、飛行機から貧しい人たちのために食料を投下している。
そこで奇跡というか、不思議な出来事が起きる。
この話と、インパーソネーターたちの話が、何の関連があるのだろう、というのが難しい。
なんなの、これ? と思ってしまうような、不思議な感覚の映画なのである。

この映画が言いたいことは、ペシミズム(悲観主義)なのではないか、とか、いや、それを越えた上で、その逆なのでは、などと考えた。
それに、人間、神の領域に近づこうなんて高慢な考えを持ったら、しっぺ返しを食らうぞ、というのも、あるのかも、とか。
そんなこんなありまして、いまのところ到達している考えは、生きることの難しさと愛しさ。人それぞれの人生だけれども、嫉妬をしたりする弱い存在だけれども、悲しいこともあるけれども、何があるか分からない、時には無情な人生だけれども、それでも生きていこうとする者には、幸あらんことを。あなたは、ひとりじゃないよ。
つまり、人間を、あったかく見ている映画ではあろうと、とらえておきます。
(あとで知ったのだが、監督は「純粋さと社会性の対立」の話と言っているらしい。なるほど。)

映画祭で発表された他は、あまり公開されていないようで、日本公開はイギリス・アメリカ・フランスよりも早いらしい。
たまーに、そういう作品ありますね。

マリリンを演じたサマンサ・モートンは好演。演技派女優なので心配はしていなかったが、きちんと、こなしてます。
たまーにマリリンっぽく見えることもあり。
衣装は「七年目の浮気」でスカートがひらりと舞い上がるときの白いドレスがメイン。

マリリンの衣装は、フランスのファッションブランド、アニエスベー(agnes b.)による特注。
アニエスベーは私の大好きな映画「マルホランド・ドライブ」(デヴィッド・リンチ監督)でも衣装も担当していて、そのときから私は注目していたが、今回もマリリンの衣装である!(そういえば、アニエスベーは、リンチ監督の次作「インランド・エンパイア」でも衣装協力してたっけ。)
アニエスベーは映画会社「ラブストリームス」をもっていて、今回は製作にも関係している。
また、青山店で2月18日まで写真展、2月中旬から一部店舗で「ミスター・ロンリー」Tシャツの販売があるという。これはチェックしなきゃ。

インパーソネーターたちによる舞台は成功するか?
(c)2006 O'South Limited, Love Streams agnes b.
Productions, Metropolitan Film Productions Limited
and Fuzzy Bunny Inc.

ひとつ、注意してほしいことがある。
公式サイトにある「STORY」は、結末まで、すべて書かれているので、観る予定がある方は読まないほうがいい。
そこまで書くなら、なぜ「結末まで書かれています」と前置きをしておかないのか。ちょっと信じられない配慮のなさだ。

追記:読売新聞に載っていた監督の話。そっくりさんたちと尼僧たちの物語の共通点は「強迫観念にとらわれた夢追い人が社会に戻ろうとした時に、泡がはじけるように起こる悲劇」であり、「互いの物語を寓意的に補完する、詩的なアクセントでもある」とのこと。

(2月2日)

MISTER LONELY
2007年 イギリス・フランス・アイルランド・アメリカ作品
監督 ハーモニー・コリン
出演 サマンサ・モートン、ディエゴ・ルナ、ドニ・ラヴァン、ヴェルナー・ヘルツォーク、レオス・カラックス

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評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

ロンリー…というのが似合いそうな映画なのかなあ。
インパーソネーターというのは、そういう意味なんですね。
ディマジオだと確かに、似ててなりきっても、ショーとして成り立たないかも。
しかし、その公式はひどいですね(^^;)

>まおさん

しょっぱなから「ミスター・ロンリー」の曲がずっと流れて、はじめて歌詞をじっくり味わいましたよ。
「alone(ひとりぼっち)」というのもキーワードです。

ディマジオだったら、野球のパフォーマンス? マリリンと一緒にいても「誰?」と思われる可能性も大。

でも、DVDになってからであっても、ぜひ見てください。

本日観ました!

内容はちょっと重くて難解な部分もありますが、素直にマリリンのそっくりさんが見れたというのが嬉しいです。
けどあの唐突なラストが…それに尼僧たちの話も…なんだか切ない映画でした…

それにしても、普通これだけ有名人のそっくりさんを集めるだけでもすごく費用がかかるはずなので、こんな共同生活、なかなか贅沢ですよね。

>たけしさん

そろそろ観てこられるんじゃないかと思ってましたよ!
そうですね、マリリンそっくりさんが見られるのは嬉しいことです。マリリン・ファンなら観なくちゃいかんですよねっ!
終盤の展開には驚かされます。まさか、あんなことに…。

俳優が、誰かを演じている誰かを演じる、という面白い構造でもありました。そっくりさん大勢が共同生活しているところ、あったら訪ねてみたいですね!

トランプ

切ない映画なのですね~

トランプ (ムービースタークラシック)は 文化村1階の売店で売っていましたが 私の買ったときは最後の1つでした。 ニチユーさんのHPから 購入できます http://www.pentacle.jp/?mode=cate&cbid=46467&csid=27
箱が マリリンとジェームス・ディーン、トランプの裏の写真は 「カサブランカ」です。 なかなか 良いです、気に入ってます。
他にも マリリンさんのトランプがありましたが、表面は数字のみでした。

>スノーパンダさん

はい、切ないです。少なくとも楽しい映画ではないですね。
でも、いつかご覧になってください。

トランプの詳細教えていただき、ありがとうございます。トランプ遊び、そういえば、やってないなあ…。

サマンサ・モートンが

マリリン役っていうのが結構意外です!
でも案外はまってるのでしょうか?

今更何に驚いたって、アニエス・bが「マルホランド・ドライブ」の衣装を担当してたという事実!(笑)
知りませんでしたー!
アニエス、20代の頃好きでよく買ってました。

>紅玉さん

そうでしょ!
似ている女優ということで探せば、モートン嬢は真っ先には来ないと思えます。
でも、違和感はなかったです。あの白いドレスを着ると、似て見えるという面では助かっているようですね。
アニエスベーですよ、マルホ。似合うでしょうねー、紅玉さん! ナオミ・ワッツ嬢と、いい勝負では!?

明るい映画だと思って観たら・・・

予想を裏切る重たい映画でした。
でも決してキライじゃないのです。

>「強迫観念にとらわれた夢追い人が社会に戻ろうとした時に、泡がはじけるように起こる悲劇」

なるほど~
そう考えると納得かも・・・

でも切ないですよね・・・
どの人も切ないです・・・
特に切ないチャップリンは観ていてツラかったです・・・

皆に心の平安が訪れますように・・・><

>わさぴょんさん

明るい話と思っておられましたか。それはまた…。
当然、本文には書いていませんが、彼女があんなことになって、けっこうショックでしたよ。なんて脚本にしてくれたんだ! みたいな。
あ、チャップリンですか? あまり覚えてないです。(お~い!)
悲しいけど、人生には通じる何かがありますよね。

やっぱり

やっぱりご覧になっていましたか。
っていうか、マリリンファンなら見逃すはずないですよね。
先日、たまたま深夜に観たんですが、
生きることの切なさつらさが心に染みましたです。

>kiyotayokiさん

切ないですよねえ。
だって、あんなことになっちゃうんですから。
よりによって、ですよ。

監督の言う「純粋さと社会性の対立」、社会に生きるには、純粋な心だけでは、つぶされる、なんてふうにも読めますよね。


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