Photo by Isasi,Teresa (c)2004 Fine Line Features. All rights reserved.MAR ADENTO(THE SEA INSIDE)
2004年 スペイン作品
監督 アレハンドロ・アメナバール
出演 ハビエル・バルデム、ベレン・ルエダ、ロラ・ドゥエニャス
もし自分がこういう立場だったら、どうするのか。ずっとそう考えながら観ていた。
四肢のマヒで26年も寝たきり。家族の世話になって生き長らえている男。
そう、彼にとっての周囲の状況や人生観からすれば、まさしく「生き長らえている」状態なのだろう。彼、ラモンは尊厳死を選択する。
それはまったく個人個人で違ってくる考え方に違いない。
彼の場合、最後には死んでしまうような病気ではない。生きていることはできるのだ。ただ、手足の感覚もなく、そうやって生きているだけの人生に、どんな価値を見出すのか。
それは、そういう状況になってみなければ分からないことかもしれない。
女性弁護士フリアが彼のもとを訪れる。彼女は足をひきずっている。ラモンと同様に体の不自由さを抱えているらしい彼女は、仕事を越えて彼に同調していく。
尊厳死を支援する団体の女性、ラモンの家族たち、テレビで彼のことを知りラモンの人生にかかわってくる女性…。みな、ラモンに死んでほしくはないに決まっている。彼の、死にたいという意志を尊重するだけのこと。本人の意志を尊重することが、その人を愛し尊重することなのだろうか。
自分だったら…車椅子に乗って出歩いて、生きたいと思うような気がする。
なかなか答えは出ないが、人生でいちばん重いこと、生と死について考えさせられる、ていねいで良質な映画だった。
涙腺のゆるい私は、例に漏れず(?)ずっと泣いていたが、ラモンと家族との別れの場面では、嗚咽をこらえて体が震えていた…。
ハビエル・バルデムは36歳だが、1日5時間のメイクで老け役に。まるで違和感がないメイクには驚嘆。
俳優たちは、みな素晴らしいが、特に、弁護士フリアを演じたベレン・ルエダの存在感のある美しさは印象的だった。
監督のアメナバールは、ニコール・キッドマン主演の「アザーズ」の監督。本作でも監督だけでなく、編集や音楽までやってしまう才人である。(4月17日)
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海を飛ぶ夢@映画生活様に。
評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
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かなりデリケートな「尊厳死」というのがテーマになっているので、この映画は人によって見方がかなり違うんじゃないかと思います。身近にそういう人がいると見方はがらっと変わる気もします。僕は、主人公よりもこの主人公を支え続けて来た家族たちに胸うたれる...
約束しよう。 自由になった魂で、きっとあなたを抱きしめる。■監督・脚本 ハレハンドロ・アメナーバル(『アザーズ』)■原作 ラモン・サンペドロ(「海を飛ぶ夢」)■キャスト ハビエル・バムデル、ベレン・ルエダ、ロラ・ドゥエニャス、マベル・リベナ、セルソ・ブ
切ない映画でした。自殺したいと切望する本人の苦しみも伝わってくる、自分で死ぬなんて言わないでくれ、と介護する家族の苦しみも伝わってくる、事故によって四肢麻痺になり28年間全く身動きできないラモン、その苦悩は想像を絶するものでしょう。そして毎日朝から晩まで
4月21日(木)TOHOシネマズ木曽川にて今年度アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『海を飛ぶ夢』を観に来た。アカデミー賞では、主役のラモン・サンペドロを演じた30代前半のハビエル・バルデムを50代に変身させた特殊メイクも評価されたが、25歳のラモンを演じるハ
邦題:海を飛ぶ夢(The Sea Inside)『25歳の夏にラモン・サンペドロは、事故により首を骨折、寝たきりの生活を送る身体になってしまう。それから26年後、ラモンは自ら人生にピリオドを打つことを決意するが、弁護士フリアと村の女ローザと出会う。人間の尊厳とは何か。生...
こんにちは!「海を飛ぶ夢」の記事を書きましたので、TBさせていただきました。よろしかったら、遊びにきてください。
海を飛ぶ夢尊厳死という重いテーマだが、まずこの話が実在の人物ラモン・サンペドロの人生を映画化したことに驚かされる。25歳の時に引き潮の海に飛び込み、頭を強打。首から下が不随となり、ベットの上の生活を余儀なくされる。25歳の若さで!自分だったら。。どうする?と
「海を飛ぶ夢」開映11:20@新宿武蔵野館2 「海を飛ぶ夢」 2004年 スペイン・フランス・イタリアスペイン題 MAR ADENTRO イタリア題 MARE DENTRO 英題 THE SEA INSIDE配給:東宝東和監督:アレハンドロ・アメナバール製作:エミリアーノ・オテギ製作総
約束しよう。自由になった魂で、きっとあなたを抱きしめる。 (日本語公式サイトよ
海を飛ぶ夢「海を飛ぶ夢」 ★★★★(2004年スペイン)監督:アレッハンドロ・アメナバールキャスト:ハビエル・バルデム、ベレン・ルエダ、ロラ・ドゥエニャス、マベル・リヴェラ 、 セルソ・ブガーリョ、クララ・セグラ、ホアン・ダルマウ 公式サイト
事故で一命を取り留めたのか、自殺を邪魔されたのか。25歳の時に事故で首から下が不随になり30年間寝たきりの男性(ラモン)が尊厳死を選ぶまでの実話を元にしたストーリー。ラモンの周りには素敵な人達が集まり、彼に恋愛感情を抱く女性も多い。目を閉じれば2階の窓から大
映画を見てまいりました。25歳の夏に首から下が不随の身となり、死を願うラモン。映画の感想として、詩を書きますね。 「海を飛ぶ夢」 私がなぜ笑うのか赤ん坊と同じなのだ欲しいのはこの身の自由人々の憐憫なんて真っ平ごめんだ 誰
主人公のラモンが不随の身になったあの事件は事故なのか、それとも自殺なのか。 映画公式HPのStoryでは「1968年8月23日、岩場から引き潮の海へダイブしたラモンは、海底で頭を強打し、首から下が不随となってしまう」と書かれています。英語の「dive」には、「
尊厳死を取り扱った作品ということは事前に耳にしていましたが、これほどの直球勝負とは予想外でした。
映画『海を飛ぶ夢』を見ました。実在した人物、ラモン・サンペドロが前向きに死ぬ権利を勝ち取ろうとする話です。アレハンドロ・アメナバール監督が見事にラモンの人生を描いています。生きることの意味を深く観客に突きつける映画です。また、主演のハビエル・バルデムの表
28年前に事故で四肢の自由をなくしたラモン。 彼は尊厳死を希望するが…。 見るまでは、尊厳死を勝ち取るまでの裁判でのやりとりや ラモンをとりまく人の想いが話の中心かと思っていましたが 実際には、後者に比重がおかれており、 なによりラモンとい
もう一度、詩を書きますね。「海を飛ぶ夢」もし、神のお許しを賜れば、永遠にあなたを愛したいもし、神の御加護を賜れば、永遠に詩を詠いたい私は自らを十字架に架けた人々にこの世界を告発するために愛する家族の犠牲なくては、一日たりとも私が生き
アカデミー賞の外国語映画賞を獲った作品。実話が基だそうですが素晴らしかったです。25歳の時水泳中事故に遭い四肢が麻痺し、ベッドの上での生活を余儀なくされるようになったラモン(ハビエル・バルデム)は尊厳死として薬物で自らの命を絶ちたいと願う。ハンディのある生
<ストーリー>9歳でノルウェー船のクルーとなり、世界中の国々を旅してまわったラモン・サンペドロ。 だが6年後、皮肉にも同じ海で起きた事故により四肢麻痺の障害を負ってしまう。 家族に支えられベッドで寝たきりの生活を28年間続けた末、ラモンは尊厳死を決意するのだ
こんばんは。フライトからかえってきました!!地震のことは忘れて、いつもの日記を書きま~す♪今回のフライトは行きは乗務で、帰りはDHでした。DHとは「DEAD HEAD(デッドヘッド)」の略で、乗務を行わず、お客さんと同じ様に客席に座って帰ってくるんです。
おとといナビオTOHOプレックスで観た映画。この時の一番人気は「甘い人生」だった。さずが今をときめく韓流スター、イ・ビョンホン主演。イ・ビョンホンは確かにかっこいいし、「甘い人生」も面白い映画なんだろうけど、この映画もとっても良かった。とにかく多くの人に是非
{/fine_face/}もうすぐ公開終了ということで、今日やっと見に行ってきました。尊厳死という重いテーマを扱った、アレハンドロ・アメナーバル監督のスペイン映画です。詩人ラモン・サンペドロの手記「LETTERS FROM HELL」を基にしています。自由を愛するラモン・サンペドロ
映画『{{8809,海を飛ぶ夢}}』第77回アカデミー賞外国語映画賞受賞作。海に飛び込み頭部を強打し首から下が付随になってしまったラモンという男の物語。26年間寝たきり生活を続け、ラモンはつ
あらすじスペイン、ラ・コルーニャに住むラモン・サンペドロ(ハビエル・バルデム)は、25歳の夏に事故により首を骨折寝たきりの生活を送る身体になってしまう。それから26年後、ラモンは自ら人生にピリオドを打つことを決意する。尊厳死を支援する団体のジェネ(クララ..
最も「かわいそうな人」と私が感じてしまったのは、ラモンでも、彼に直接関わっていた人々でもない。きっとどこか根本の部分で妻に心を許してもらえていなかった、フリアの「夫」で
最近、友人にオススメ映画を聞きまくっている。OL一年生の彼女に聞いたら「この映画はどうでしょう?」。感動モノの鳴り物映画としてレンタルビデオ屋でよく観かけたがそういう作品は外れることが多いので避けていた映画です。でもせっかくなので。DVDで鑑賞。ラモ
生きることは義務ではない、権利であるということがいつまでも心に残る作品です。青年期に海での事故で首から下が付随となったラモン(ハビエル・バルデム)は、26年間ずっと寝たきりで生きてきました。家族は彼を愛し、暖かく手助けしてきましたが、彼はついに死を選ぶこと
監督:アレハンドロ・アメナーバル
製作:2004年スペイン
出演*ハビエル・バルデム *ベレン・ルエダ *ロラ・ドゥエニヤス
約束...
『世界中が泣いた―― 魂を揺さぶる真実のラブストーリー』
コチラの「海を飛ぶ夢」は、事故で四肢麻痺となった実在の人物ラモン・サンペドロ(ハビエル・バルデム)が尊厳死を切望する様を描いたPG-12指定のヒューマン・ドラマです。
これほど真摯に生と死、そ
ハビエル・バルデム/海を飛ぶ夢←記念すべき日に選んだ一本はコレ! 楽天市場で詳細
『海を飛ぶ夢』を観ました事故で四肢麻痺となった主人公が、法律では認められていない尊厳死を求めて闘いを繰り広げる姿を通して、生とは何かを問いかけていくヒューマン・ドラマです>>『海を飛ぶ夢』関連原題: MARADENTRO THESEAINSIDEジャンル: ドラマ上映時...
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(2009年1月10日、修正)
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映画感想の「好き度」について。
☆☆☆☆☆(5)…GREAT!文句なし!
☆☆☆☆(4)…FINE!かなり、いいぞ!
☆☆☆(3)…GOOD.観て損はないかな。
☆☆(2)…NOT SO GOOD.ちょっとなあ…。
☆(1)…BAD!いいかげんにせい!
という感じ。★を0.5点とします。星5つは、ほとんどつけませんから、4.5点なら最高と言えます。
自分にとって面白いかどうかが重要で、世間の評判や、意義がある映画である等々は重要視しません。
好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。
忘れっぽい人の同盟。
クリックしたら説明があるかもしれない
(忘れた)。
考えてみれば、アメナバール監督作品にはいずれも「生と死」のテーマが盛り込まれていますよね。
「オープン・ユア・アイズ」然り、「アザーズ」然り。
「生と死」は、必ずしも対極にあるものじゃないんだなぁと考えさせられる部分が多いです。
アメナバール監督のことですから、キッチリ映像にも拘ったんだろうなぁ。
やっぱり一日も早く観たいですねぇ。