「ツォツィ」 - 2008.03.22 Sat
ツォツィというのは、映画の中でも出てきたが、どうやら「不良」の意味らしい。
舞台になるのは、ヨハネスブルクの旧黒人居住区。看板を見ると英語が目立つが、公用語は11もあり、映画ではズールー語、コサ語、アフリカーンス語、英語が話されていたそうだ。
ツォツィ(プレスリー・チュエニヤハエ)は車を盗むが、後部座席に赤ん坊が乗っているのに気づく。
不幸な過去をもち、なぜ生きるのかを見出せないでいるような彼が、赤ん坊を抱えて、どう変わっていくか。
赤ちゃんは、もっと頻繁にミルクを飲まないといかんだろ? とツッコミを入れそうになったし、時々、赤ちゃんが人形なのが丸分かりだったが、それは、よしとしよう。
ラストは感動で泣けた。人間の愛と、更生(の始まり?)を描いた、いい映画。
原作は1960年代に書かれたもので、当時は、白人以外の人種を差別するアパルトヘイトが行なわれていた。映画は、時代を現代に置き換えた。
南アフリカの今を多少でも知ることができたのも収穫。
それと音楽。ノリのいいヒップホップ調。「クワイト」という独自のものらしい。
主役のプレスリー・チュエニヤハエをはじめとする俳優たちもよく、アカデミー賞外国語映画賞の受賞は納得できる。

(3月16日)
TSOTSI
2005年 南アフリカ・イギリス作品
監督 ギャヴィン・フッド
出演 プレスリー・チュエニヤハエ、テリー・ヴェート、ケネス・ンコースィ、モツスィ・マッハーノ、ゼンゾ・ンゴーべ
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旧作をねらえ!in TSUTAYA わさぴょんの映画鑑賞日記様、ナナカマドのランプ様
評価☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
● COMMENT ●
こんばんは★
>とらねこさん
お乳をあげる女性の姿は美しいですね。愛情も一緒にあげているみたいで。
聖母のようにも思える、このシーンは印象的でした。
ツォツィには、母をも思い出させて…。
この作品、この主演の人がたまにオバさんに見えたりコドモに見えたりもしたんですが、
なかなかはまっていましたよね~。
小難しい(とっつきにくい)作品かなと思いきや
分かりやすいというか、実に理解しやすい映画でした。
映画ならではの娯楽作としても楽しめるように作ってありましたしね。
そうそう、音楽も良かったですね~♪
>migさん!
ツォツィ役の俳優さんをはじめ、みんな、よかったです。
はじめ、悪行放題のときは、どうなることかと思いましたが、ヒューマンドラマになっていきました。
音楽もそうですが、南アフリカって、そうなんだー、と分かったのは有意義でした!
ありがとうございます♪
イギリスとの合作とはいえ、南アの映画を観られるというだけでも、得がたい思いがしたものでした。問題提起性に意義があったのはもちろんですが、映像的に素直にいいなぁ、と思える部分も普通に見られたので、監督や役者さんたちにまた違う作品で会いたいなぁ、と思いました。
>香ん乃さん
そうですね、南アフリカの映画って、どんなのだろうと、見るまで分からなかったので、見ただけでも価値はありました。
しかも、よかったですから、満足です!
フッド監督は、リース・ウィザースプーンが出ている“Rendition”という映画を監督してるようですが、公開した覚えがないですよね…? 来年公開の、X-メンのウルヴァリンのスピンオフも監督してるとか。
ラスト。
でも、あのラストを迎えたからといって、更生というのでしょうか。ちょっと分かりません。
へ~、クワイトというんですね。知らなかったぁ。情報ありがとうございます^^
>マキシさん
その糸口には来たんじゃないかな、ということですね。
クワイト、私も映画のことを調べていて知りました。
英語のquiteと同じなのかなー? そのへんは分かりません。
そうそう、もっと頻繁にミルク上げなきゃ泣くでしょ、とか、
もっとこまめにオムツ変えなきゃ横漏れするでしょ、とか色々突っ込んだけど
ソコはあまり重要視されてませんでしたね★
ラストは、やっぱああなるのが一番良かった、というかアレしかないですよね。
是非、彼には今までやったことの償いをした上で、更生して欲しいです。
やはり(というか)TB失敗・・・(´д`)
>わさぴょんさん
その、赤ちゃんのお世話がどうなのよ?とツッコミがいがありますが。
私もTB入れてみたのですが、反映されないようですね。名前のところに記事のURLをリンクしてあるので、それでいいです。
我が家はココログとは、全般的に相性悪いんです。アメブロ、楽天も。
こんにちは!
この映画は、南アフリカの社会状況にも考えさせられるものがあり、
また質のいい人間ドラマでもありましたね。
私は、赤ちゃんの世話に関してもそうだけど、
病気の友人の面倒をどうやってみてるの?とか、
食事は作った事があるの?とかツッコミたくなりました。
とにかく、生活感がなかったですよね。
あの音楽は好きでした!
>YANさん
まず第一に、南アフリカのことを知ることができたのが収穫な映画でした。ドラマも、わりと感動的でしたよね。
生活感については…作り手が、あまり完璧を求めなかった、とか?
音楽…忘れちゃいましたぁ!
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ミリーが母乳を差し出すシーンで、主人公が性的なものを感じるのではなくて、むしろ聖母的なイメージで捉えたのが伝わってきて、
その光ある映像の美しさには目を奪われました。