fc2ブログ
topimage

2023-06

「イースタン・プロミス」 - 2008.06.26 Thu

ナオミ・ワッツさんが出ているので、それだけで、観るのは決定していた映画。
でも、某「この映画がすごい!」誌で、ヴィゴ・モーテンセンのチ○コが! ×ン×が! と連発されていたので、すっかり興味がソッチ方面にイってしまっていた。(爆)




ロンドンに巣食う、ロシアン・マフィアの話。
ナオミちゃんは看護師。身元不明の若い母親が赤ん坊を産むが、母体は助からず亡くなってしまう。赤ちゃんのために母親のことを知りたいナオミちゃんは、母親の持ち物である日記帳を手に取る。しかし、それはロシア語だったため、ナオミちゃんは、ロシア人の伯父に翻訳を頼む。
一方で彼女は、日記帳にはさんであったレストランのカードを見て、その住所を訪ねるが…。

ナオミ・ワッツ嬢
(c) 2007 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

イースタン・プロミスとは、「イギリスでの、東欧組織による人身売買契約」のことだという。ロシアや東欧の貧しい女性に、いい暮らしを約束(プロミス)する、と見せて、じつは売り飛ばすのだ。
映画にも売春宿が出てくるが(マッサージ・パーラーやサウナとして営業しているらしい)、そこで働かされている女性たちは売られてきたというわけ。
ロンドンで、こんな実態があるとは知らなかった。

ヴィゴもナオミちゃんも、その他、俳優陣は渋くて、うまくて、文句はないんだけど、話として何が素晴らしいのかが分からない
おもしろくて楽しければいいというような話ではなく、シリアスものだから、胸を突いてくるような感動とか、特筆すべきところがなければ、フツーだなあ、というしかないので…。(もちろん私がそう思うだけのことですよ。)

いやー、しかし渋い。ヴィゴ、渋いですよ
ヴァンサン・カッセル演じる、ボスの息子についている運転手の役だが、イロイロな意味でダメダメな、ぼんぼんの息子を支えている実力派。
体じゅうタトゥーだらけ。刑務所に入ったりするとタトゥーをいれ、履歴書みたいな意味もあるとか。映画では、組織の兄弟分(?)になったときに、儀式のように、タトゥーをいれてました。
ぼんぼんヴァンサンに連れられて行った(のであろう)売春宿で、ヴァンサンに無理やり女と交われと命令されて関係した女に対して、事後、名前を聞いて、死ぬなよ、と一言。もしかして、優しい人…?
しばらく後に、ヴァンサンの口から、この女がどうなったかが分かる仕組みになっている。
私は、この映画で、ここが一番よかったなあ。

サウナでの格闘。ここでヴィゴはナイフを持った2人の男と闘う。
ヴィゴはハダカでいるので、ケガをすると赤い血がモロに分かる。服を着ていないから、ナイフがかすっただけで皮膚は切れるだろう。武器もない。究極の劣勢。その怖さ。それを見せたかったのか、クローネンバーグ監督。
ヴィゴのチ○コは、素っ裸で乱闘しているわりには、しっかりとは見えず、消化不良。(なんで?)
一部が、ちらほら、です。(「この映画がすごい!」、騒ぎすぎ!)
でも俳優って大変。あそこまで、さらすのだから。

「歴史に残る格闘シーン」と、どこかにあったが、それほどとは思わず。

ナオミちゃんの伯父を演じたのが、イエジー・スコリモフスキーだと、あとで知って、びーっくり!
ポーランドの監督さんで、彼の作品「早春」(1970年)は、私がもう一度見たい幻の映画ナンバー1なのである。

ヴァンサン・カッセルとヴィゴ・モーテンセン
(c) 2007 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

ヴィゴ、ナオミちゃん、ヴァンサン、マフィアの親分を演じたアーミン・ミューラー=スタール、イエジー、イエジーの妻を演じたシニード・キューザック…俳優は、ホント、みんな、いいと思う。俳優は。
でも、映画って、俳優がいいと感じるだけでいいものではないでしょう?

(6月21日)

EASTERN PROMISES
2007年 イギリス・カナダ・アメリカ作品
監督 デヴィッド・クローネンバーグ
出演 ヴィゴ・モーテンソン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール、イエジー・スコリモフスキー、シニード・キューザック

トラックバック:
我想一個人映画美的女人様Lost in Australia様イースタン・プロミス@映画生活様シネマトゥデイ様シネマカフェ様ウーマンエキサイトシネマ様goo映画様

追加トラックバック:
レザボアCATs様

評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

ヴィゴ&ヴァンサン!?

な、なんて美味しそうなキャスティングなんだ・・・。
あ、私は(一応)女性なのでどーしたってナオミさん<ヴィゴ&ヴァンサンなのですよ。ごめんね。
しっかし、ヴィゴさんって年齢を重ねるごとに渋くなりますねぇ。
LOTRで一躍脚光を浴びたときは一発屋で終わっちゃうのかな~と思ってましたが、
なかなかのモノです。大ファンってわけじゃないけどやっぱり気になる御方ですねw

ところで、ボーさんが消化不良に終わった例のアレ。
DVDとかでコマ送りすればちゃんと見えるのかもねー。(←やる気満々らしい)

>小夏さん

いいえー、もちろん、ヴィゴとヴァンサン注目でいいですよう。
ヴァンサンの情けなーいアニキも、けっこうナイスです。
ヴィゴって、どこの国の人か分からないようなところがあって、おもしろいですし。

…で、じっくりDVDで、コマ送りで、見るんですね。何回も。(笑)
お楽しみに!!

ボーさん

ただいま~
帰国しました☆不在中もコメントありがとうございましたv-237
ヴィゴ凄かったですよね~
日本で字幕ありで観直したら面白かったです。^^
ヴァンサンはダメダメ男ハマってましたよね、
ナオミもうまいし。
クローネンバーグの独特な世界観も好きです♪

>migさん

おかえりなさい~! 帰国女子?(意味が違うっ!)

私は字幕なしだったら、さっぱり分からないですよ。
俳優はよかったですが。「ゴッドファーザー」も好きじゃないし、マフィアものの感じが好みでないのかもしれません。
レビューで書きませんでしたが、ラストシーンは余韻を含んでいました。何を考えているのか、と。

こんばんは、ボーさん、
映画検定の合格者のTV番組、出ないんですか・・・
残念。
ボーさんが出るなら観たかったですよ~。

ところでこの映画ですが、アラゴルン老けた・・でも、いい風に味が出てますね。
ヴァンサン・カッセルも本当上手でした。

>とらねこさん

テレビ、出ませんとも、はずかしいし。

アラゴルンなんですよね。アラゴルンがロシア人を演じるとは思いませんでした…。
俳優は的確なんですが、お話には、いまいち乗れず。でした~。

No title

観てきましたよ~。
クローネンバーグ監督作って、ちょっと現実離れした世界観が舞台ってこと多い気がしてましたけど、最近は違ってきてるみたいですね。
「ちゃんとしたストーリーがある」ことに、なんとなく違和感覚えちゃったりします(「裸のランチ」のイメージ強すぎて^^;)。
ヴィゴはマジすごかったです。あんな全裸バトル演じられるのは彼ならではかも知れませんね。あのシーンは、野生の生き物の生死をかけた闘いのドキュメンタリーを観ている気分にさせられました。

>かもめんさん

あれ、ずいぶん遅い上映で。
クローネンバーグは全部で2、3本しか見てなくてイメージがないので、違和感はなかったです。
あの場面で私が襲われたら、1秒で終わりだったり…したくない! 戦うぞ!(笑)

コマ送りしてません

ボーさん、こんにちは!
サウナでの格闘は、私は自分の身体まで痛くなってきたので、
あまりじっくり観られませんでした。
でも、ボーさんの話だとチラホラ程度でたいした事なさそうだから、
見逃しても惜しくはなかったんですね。

ロシア系移民が群れながらも、互いに傷付け合っているのが、
なんか悲しいなあと思いました。

>YANさん

おはようございます!
え、じっくり見ませんでしたかっ!? いけませんねー。(笑)
私なら絶対コ・マ・送・り・しますけどっ!

まじめな話(?)に戻ると、ああいう世界が裏側であるんだなあ、と感慨がありましたね。渋めな映画でした。

コマおくり。その手があったかぁ~

パパぴょんと観てた手前、コマ送りは出来ませんでした(´д`)

あの娼婦のその後って、なんて言ってたっけ?!
覚えてないです・・・★

でもボーさんはお話的にはイマヒトツだったんですね。
私は楽しめましたよ~^^

>わさぴょんさん

なるほど~。一緒に見てたらねえ…。できませんよねえ、やっぱり?

娼婦のその後は、ちょっと、うろ覚えになってますが、警察が店にやってきて、彼女を捕まえた、ということをヴァンサンがヴィゴに言います。つまり、これはヴィゴが警察に彼女の名前を告げて助け出させたわけですね。
それを他人からの言葉で観客に分からせたところが、なんともニクイ脚本なわけです。
楽しめたとのこと、うらやましいで~す。

亜種?

僕もマフィア物はあまり好きじゃないんですが、これは正当派じゃなく亜種っぽかったので結構ハマって観てしまいました(^^ゞ
ところで、あのサウナのシーン、ボーさんの文章を読むと映画館ではボカシがなかったみたいですね。
映画にはそういう特典があったのかぁ、残念(^^;。
だけど、ボカシがあると想像力はたくましくなりますね。
どんだけブラブラしてんだろって。

>kiyotayokiさん

そうですね、ゴッドファーザーっぽいマフィアものじゃないですし。
ボカシはなかったと思いますよ。でも、なんとなくしか分かりませんでしたけど。
たしかに! 想像力は伸びます!(笑) ちゃんと見られたとき、拍子抜けする場合もありそうですよね~。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/1241-d8a7abbf
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

イースタン・プロミス

 『ここでしか、生きられない。』  コチラの「イースタン・プロミス」は、「ヒストリー・オブ・バイオレンス」の監督デヴィッド・クローネンバーグと主演ヴィゴ・モーテンセンが再びタッグを組み、6/14公開となったR-18指定のクライム・サスペンスなのですが、早速観て...

コレぞ男の色気です【イースタン・プロミス】

デヴィッド・クローネンバーグ最新作『イースタン・プロミス』を見てきました。 ここ

『イースタン・プロミス』

□作品オフィシャルサイト 「イースタン・プロミス」□監督 デヴィッド・クローネンバーグ □脚本 スティーヴン・ナイト □キャスト ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール、イエジー・スコリモフスキー、シニ...

イースタン・プロミス “ロンドンの裏社会”とは・・・・?

  裏表の世界を生きる男女  出会うはずのなかったふたりを運命が引き寄せる ? 7月14日、京都シネマにて鑑賞。度肝を抜くシーンから始まる。殺人シーンなのだが、かなりえぐくて、のけぞりまくり  マフィアの首を切り裂くこの親子は一体?切り裂いたところから

【2008-168】イースタン・プロミス

人気ブログランキングの順位は? 果たすべき約束がある たとえ、あなたが何者であっても──

デヴィッド・クローネンバーグ監督の「イースタン・プロミス」を観た!

「イースタン・プロミス」を観ようと日比谷の「シャンテ・シネ」まで行きながら、突然主旨を変えて「幻影師アイゼンハイム」の方を観てしまいました。そのリベンジということで、デヴィッド・クローネンバーグ監督の「イースタン・プロミス」を観てきました。この作品は、

『イースタン・プロミス』

仕事帰りに、池袋のシネ・リーブル池袋で『イースタン・プロミス』をレイトショーで鑑賞。 ******************** 「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のデヴィッド・クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンが再びコンビを組んだ戦慄のバイオレンス・サスペンス...

イースタン・プロミス-(映画:2008年54本目)-

監督:デヴィット・クローネンバーグ 出演:ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル 評価:86点 ヴァンサン・カッセルにナオミ・ワッツという、私の好きな俳優が主役級で登場してるのだからそれを見ているだけでうれしくなってくる。 今回の...

「イースタン・プロミス」

クリスマスを控えたロンドン。助産婦のアンナ(ナオミ・ワッツ)が働く病院に、10代の幼い妊婦が 運び込まれる。少女は、女の子を産んだ直後、息を引き取った。少女のバッグからロシア語で 書かれた日記を見つけ出したアンナは、孤児となった赤ちゃんのためにと少女の身元を...

イースタン・プロミス

TB失礼します。

イースタン・プロミス

ロンドンを舞台に、ロシア系移民の闇社会の存在と犯罪を描いた、 ダークな作品。 孤独に生きてきた男のストイックさが、カッコいい(ヘアス...

映画『イースタン・プロミス』を観て

62.イースタン・プロミス■原題:EasternPromises■製作年・国:2007年、イギリス・カナダ■上映時間:100分■字幕:石田泰子■鑑賞日:7月12日、シャンテ・シネ(日比谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:デヴィッド・クローネンバーグ□脚本:ス...

【映画】イースタン・プロミス…「フリチン」と「フルチン」ってどう違うのかね?

今日{/kaeru_fine/}から3月ですねぇ。 1月は行く、2月は逃げる(※以下、この話は何度もしているので略{/face_ase2/}) 夜勤明けの土日な現在なのですが、 以前夜勤をやっていた頃に比べると体調が戻りにくくなっているようです{/face_hekomu/} 昨日も今日も寝てばっかり...

イースタン・プロミス

ここでしか、生きられない。

『イースタン・プロミス』(2007 英・加・米)

原題:『EASTERN PROMISES』(100分) 監督:デヴィッド・クローネンバーグ 脚本:スティーヴ・ナイト 音楽:ハワード・ショア 出演:ヴィゴ・モーテンセン     ナオミ・ワッツ     ヴァンサン・カッセル     アーミン・ミューラー=スタール 昨年、見...

『イースタン・プロミス』を観たぞ~!

『イースタン・プロミス』を観ました『ヒストリー・オブ・バイオレンス』のデヴィッド・クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンが再びタッグを組み、ロンドンに暗躍するロシアン・マフィアを描いた犯罪バイオレンスです>>『イースタン・プロミス』関連原題: EASTER...

イースタン・プロミス/Eastern Promises(映画/DVD)

[デヴィッド・クローネンバーグ] ブログ村キーワードイースタン・プロミス(原題:Eastern Promises)キャッチコピー:ここでしか、生きられない。製作国:イギリス/カナダ/アメリカ製作年:...

『イースタン・プロミス』'07・英・加・米

あらすじ病院で働くアンナの下に、一人の少女が運び込まれ女の子を産み落とし、息を引き取る。赤ん坊の親類を探しに、少女のバッグに入っていたロシア語の日記から、ロシア料理レストランに向かうが・・・。感想アカデミー賞主演男優賞ゴールデン・グローブ作品賞ノミネー...

「エクステ」 «  | BLOG TOP |  » 肝不全とか監督しないです(BlogPet)

おなじみの映画ブロガーさんの多いgooブログもTBを廃止。多くのブログがTB廃止の事態になってきた。こうなると、TBから記事をたどることができないブログが多くなる。ブログのURLをお気に入りなどに登録して、何を書いているのかなと、いつも見回りに行くしかない。

マリリン応援+映画雑文などのブログ。
下のほうにアクセスランキング、ツイッターがあります。



このブログのトラックバック・ポリシー (2009年1月10日、修正)

過去の記事の一部には「ブログランキング参加中~」という文面がありますが、現在はブログランキングから離脱しています。該当するすべての文章を削除することは大変なので、そのままにしてあります。

映画感想の「好き度」について。
☆☆☆☆☆(5)…GREAT!文句なし!
☆☆☆☆(4)…FINE!かなり、いいぞ!
☆☆☆(3)…GOOD.観て損はないかな。
☆☆(2)…NOT SO GOOD.ちょっとなあ…。
☆(1)…BAD!いいかげんにせい!
という感じ。★を0.5点とします。星5つは、ほとんどつけませんから、4.5点なら最高と言えます。 自分にとって面白いかどうかが重要で、世間の評判や、意義がある映画である等々は重要視しません。
好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。


クリックで救える命がある。

小鳥頭
忘れっぽい人の同盟。
クリックしたら説明があるかもしれない
(忘れた)。


プロフィール

ボー・BJ・ジングルズ

  • Author:ボー・BJ・ジングルズ
  • HP「シネマ停留所」の管理人でもある。♂。単純に映画が好き。綺麗な女優が好き。マリリン・モンローさんは、わが永遠のミューズ。

ブログ内検索

最近の記事

最近のコメント

最新トラックバック

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング(30日分累計)

Twitter

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード