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2020-12

「バニー・レークは行方不明」 - 2008.12.13 Sat

これは楽しめた。
この映画、名前だけは、ずっと昔から知っていた。タイトルがユニークなので印象に残ったのだ。原題の通りなのだが、「バニー・レークは~」とあるせいか、私は勝手に、なぜだかアイドルっぽい話なのかなと想像していた。
でも違った。シリアス、リアルな話。いまなら、サイコミステリーといわれるようなものかもしれない。見た目、強烈ではないが、雰囲気がある。



主演はキャロル・リンレー、監督はオットー・プレミンジャー。先日見た「枢機卿」(1962年)と同じコンビ。
「枢機卿」のときにも書いたが、私はキャロル・リンレー嬢を「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年)で知った。彼女の映画は、ほとんど見ることがなかったが、最近2本見ることができたのは、たいへん嬉しいこと。この「バニー・レーク~」は、私が知る限り、どの映画サイトのトラックバック先にも取り上げられていないという冷遇さだ。
DVDジャケット(海外盤)
プレミンジャー監督作品で見ることが多い、ソール・バスによるタイトルバック。本作は素晴らしい。
一面、黒い画面。紙を破り取るように、その一部分が手によって剥(は)がされていくと、白い地が見えてきて、そこにスタッフとキャストの名前がある。それが繰り返されて、最後には画面すべてを剥がすと、そこから映画のシーンが現れて、話が始まる。
お見事。「剥がして見えてくる」というのは、図らずも、映画の内容にリンクしている。

バニー・レークというのは、4歳の女の子の名前。本名はフェリシアだが、愛称でバニーと呼ばれている。その彼女が、行方不明になる。
警視のローレンス・オリビエは、バニーを見た人物が見つからず、彼女が存在する証拠がないことで、母親キャロル・リンレーのウソなのではないかとも疑う。

母親と彼女の兄のケア・デュリアとの間の変な親密さ(最初は夫婦かと思ったくらい。演出でも狙ったのか)や、ひとりで部屋にこもる変な老女、なぜか母親に近づいてくる変な大家。奇妙な雰囲気を、かもし出す。その変な雰囲気の、とどめを刺すのが…これは秘密。

ラストの、2人の攻防は執拗(しつよう)に続くゆえに、スリルを生む。
子どもをバニーと呼んでいるのも、なんか変だな、という気分を作る一因か。バニーって、うさぎちゃんだしね。「うさちゃん」って子どもを呼ぶ母親って…?
ケア・デュリアの、ちょっと変な感じも良い。3年後には「2001年宇宙の旅」で、ボーマン船長役を演じることになる。
「ヘルハウス」(1973年)のクライブ・レビルが刑事役なのも、うれしい。

疑問点もあるが、ミステリーとして良質。原作とはラストなどが変わっているらしい。

(12月6日)

BUNNY LAKE IS MISSING
1965年 アメリカ作品
監督 オットー・プレミンジャー
出演 キャロル・リンレー、ケア・デュリア、ローレンス・オリビエ、ノエル・カワード、マーティタ・ハント、クライブ・レビル、スーキー・アプルビー

評価☆☆☆★(3.5点。満点は5点)

● COMMENT ●

キャロルの大ファンです^^

かなり彼女の作品は追いかけて、「ポセイドン・アドベンチャー」以降日本未公開作やTVムービーも観ましたが、ガラクタみたいな作品ばかりで、物足りない思いをすることが多かったです。TT

で、これは「やっと観られた!」という感じです。
この為だけにWOWOW一年分払っても良いと思いました(笑)!

序盤夫婦のように見えたり、彼女が娘を「バニー」と呼び、その背景を兄が説明するのはミスリードを狙ったものでしょうね。
「シックス・センス」以前のサスペンスは安心して観られるから良いです(笑)。

仰るように、ソール・バスのタイトルバックも面白かったですね。

>オカピーさん

おはようございます!
本作、記事に書いている方は少ないので、オカピーさんは貴重な存在です!
いまどきの下手なミステリー映画を見るより、よほど面白いと思います。
キャロルさんは可愛いですよねー! いい作品が少ないとなると可哀想。
WOWOWは時々、おっ!と思う映画をやるので有り難いです。(ビリー・ワイルダーの古い映画をやってくれたり。)

Saul Bassさん

これ、WOWOWでやったんですか。まったくノーマークでした(^^;
タイトルバックだけはYouTubeで見ましたが、これはシンプルなのにインパクトありますね♪♪♪
本編も是非観てみたいです。

>kiyotayokiさん

この記事、探していただきまして、ありがとうございます。
やってたんですよ、WOWOWで。再放送もしたと思いますが、いつまた放送するか分からないので、要チェックですよ。
YouTube、お役立ちですねー! いま、私のパソコンは、YouTubeを見ようとするとフリーズします。泣。

ボーさん、こんにちは。

コメント&TBありがとうございます。
ソウル・バスのタイトル・デザインは、オットー・プレミンジャーと、アルフレッド・ヒッチコック作品が圧倒的に多いですね。今の長~いエンド・クレジットに辟易することが多い私は、ソウル・バスの昔が懐かしいです。
ところで、本当にあの兄妹は夫婦と見間違うぐらいでしたね。あぁいうのは、あまり好きになれない潔癖症の私でした。(笑)

>アスカパパさん

こんばんは。
ソウル・バスとヒッチコックの関係は知っていましたが、プレミンジャー作品にも多く関わっているのは最近まで知りませんでした。
個人的に仲がよかったりしたのでしょうかねえ。

エンドクレジットの長さも、今は一般的になっていますね。映画に関係した人の名前は出しなさい、なんて、法的に権利が強くなったのかも??

なるほど、そういう面で感心しないのですね。たしかに、変な雰囲気いっぱいの映画ですよね。(私は好きですけど。)

初めましてU・Mと申します。
「バニー・レークは行方不明」と言う映画は昨年本屋で見た「トラウマ映画館」と言う
本で初めて知りました。有名な作品ではなく、DVD、ビデオ化もされておらず、テレビ
ではWOWWOWで放送されただけなんだとか・・・
でもどうしてもこの作品の詳細を知りたくて、先程神保町の映画ショップでこの映画
のパンフレットを買って来ました。
これはかなり面白そうですね!!今年は是非DVD化してほしいものです。

>U・Mさん

はじめまして! ありがとうございます。
ええー! パンフがありましたか! いいですねえ。
「トラウマ映画館」は知っています。「バニー・レーク」のページは立ち読みしました!
これは、すごく濃いムードがある異色作ですね。いま思い出すと、好き度の評価は星4つでもいいかもしれません。
こういう作品こそDVD化してほしいと思います。映画史に残っておかしくないと私などは考えますけど…。
「狩人の夜」という映画も、ちょっと似たムードがあって面白いですよ。

タイトルバックは

本当に素敵でしたよね。ああいうところにセンスが光ってる作品は一気に期待度が上がります。

>「うさちゃん」って子どもを呼ぶ母親って…?

娘が自分の名前を勘違いしたらどうするんだろうと思いながら見てました(汗)
兄妹そろって危うい感じがあり、それがさらに疑惑を深めてましたね~。

>宵乃さん

現在では、タイトルバックで特徴のあるものをつくる人を思いつきません。知らないだけかもしれませんが。映画本編への導入部から、早くも、わくわくしますよね。

危うい感じ、見ているほうに不安や疑問を感じさせないと失敗ですから、うまくできた作品といえますね。


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バニー・レークは行方不明 Bunny Lake Is Missing

●「バニー・レークは行方不明 Bunny Lake Is Missing」 1965 アメリカ Columbia Pictures,107min. black&white 監督:オットー・プレミンジャー  原作:イヴリン・パイパー 出演:ローレンス・オリヴィエ、キャロル・リンレー、ケア・デュリア、ノエル・カワー

バニー・レークは行方不明

 昨日は所用で大阪に赴く。時間が余ったので日本橋に寄る。7年ぶりに見る私の心境は浦島太郎。馴染みだったパソコン店は行方不明が多かった。この映画はアンが行方不明の娘バニーを探す話である。

バニー・レークは行方不明(BUNNYLAKEISMISSING 1965 米)

「ここがパブです。メリーオールイングランドの中心部、汚れたグラス、水っぽいビール、ドアの下の送風装置、23インチのテレビ、これで完璧だ」ニューハウス警視娘さん初手からいてはりませんでしたよ系サスペンスのスタンダードです微妙にエロい元神父とかまだらボケ風元...

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