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2020-11

「暴行」 - 2008.12.23 Tue

ポール・ニューマンが亡くなり、彼をしのんで何本か衛星放送でオンエアされたうちの1本。
芥川龍之介・原作、黒澤明・監督の映画「羅生門」を、舞台をアメリカの西部に置き換えた作品。



「羅生門」を詳しく記憶していたわけではないので、どの程度似ているのかは、はっきりと分からなかったのだが、あとでこの映画について書かれたものを読んでみると、ほとんど同じらしい。

メキシコ人のならず者カラスコを演じるのが、ポール・ニューマン
顔のアップになるまで彼だと分からなかった。メキシコ人をやるとは思わなかったし。
メキシコ風に、なまった英語をしゃべり、なりきり演技なのは、(マリリン・モンローさんも通った)アクターズスタジオ仕込みのメソッド演技?(メソッド演技って、よく分からないが、内面・感情を大切にする演技か?)
不思議なのは、なぜニューマンがメキシコ人の役だったのだろうということ。この映画のなかで演じるなら、まあ、この役になるのか…。三船敏郎が演じた主役でもあるし。

カラスコが南部の軍人を殺して、その妻を襲ったとされたが、妻の証言は違った。霊媒師を通じての夫の話もまた、それとは違う。
ラストの真実(?)の描写は、ちょっと笑えるところが。みっともないことはウソをついて隠したくもなるよねえ。
ビデオジャケット(海外盤)
エドワード・G・ロビンソンの詐欺師が、いい味で、さすがの貫禄。

「羅生門」をアメリカでやったら、どうなるか、という興味くらいしかないかも。それくらいオリジナルのパワーは大きい。でも、オリジナルを知らないで見たら、それなりに面白いのではないかと思う。

(12月14日)

THE OUTRAGE
1964年 アメリカ作品
監督 マーティン・リット
出演 ポール・ニューマン、ローレンス・ハーベイ、クレア・ブルーム、エドワード・G・ロビンソン、ウィリアム・シャトナー、ハワード・ダ・シルバ

参考:暴行@映画生活

評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

トラコメ有難うございました。

単独で観たら結構面白いだろうとは思いつつ、何回も観た僕にとってはどこをどう作っているかという興味だけに終わりました。尤もこの作品も二回目だったんですけれどね(笑)。

しかし、アメリカでも「羅生門」は相当有名で、取引先の社長も話がこじれた時に引き合いに出してきましたし、B級映画大好きタランティーノ「パルプ・フィクション」のアイデアの基本は「羅生門」でしょ?

今のリメイクは「変えて作ること」を目的としていますが、この当時日本映画は余り知られていないこともあって、かなり忠実に作り直されていました。
ポール・ニューマンが三船敏郎・・・解らないこともない(笑)。

>オカピーさん

そうなんですよね、オリジナルを知っていると、どのように作り直したのかという興味だけになりがちです。
「パルプ・フィクション」も「羅生門」からですか!? 「パルプ~」のストーリーがよく思い出せないので何ともいえませんが、「羅生門」の基本アイデアが使われたものは多そうですね。

ニューマンがメキシコ人なまりを一所懸命しゃべってるのが、微笑ましいといいますか…。(笑)

宮川一夫師

最近の「バンテージ・ポイント」もそうですが、リメイクでは、いつもこのプロットの類似性が話題になるのですが。。。
この前、原作とされる芥川龍之介の「藪の中」を読みましたら、あら、びっくり。
あの黒澤明が、「どん底」や「白痴」をあれほど自分風にアレンジしてしまった黒澤師匠が、ほぼ忠実に原作どおりに映画化されておりました。
こんなことはクロサワ映画では空前絶後ではないでしょうか。

それぐらい天才中の天才:芥川の原作は完璧なプロットを持っておりますが、そうしたら黒澤のクロサワたるところは、この映画では何か、と問われたら、それは大映撮影陣の総力を結集させて撮りあげたあの映像、と答えるべきでしょう。

DVDでじっくり観たこの映像は、東宝撮影所を意のままに動かした他の偉大な作品をも凌駕しているといっても過言ではありません。
太陽に向けたり、藪の中を疾走するカメラ、幽玄の世界の影と光に浮かび上がる能面そのものの京マチ子の美しさ。。。

恐らくあのクロサワでさえ、五分でしか話が出来なかったであろう、マエストロ・宮川一夫カメラマンは偉大です。

ヴェネチア国際映画祭の、史上最も偉大な作品に選ばれた「羅生門」は、その映像がもっともっと語られるべきで、ヴィットリオ・ストラーロやスベン・ニクベストのレベルのカメラマンでリメイクしてもらいたいものです。

ボーさん、メリー・クリスマス♪♪
「羅生門」のリメイクがあったことさえ知らなかったので、これ、一応録画しました。
で、まだ観ていなくて、確実に年を越しそうだったんですが、へぇ~、ポール・ニューマンが演じているのはメキシコ人ですか。脇役陣も渋い名前が並んでいますね。
なんだか、年を越す前に観たくなってきました(^^ゞ

TB有難うございます

こんにちはー。ハリウッドのリメイク版もなかなか豪華なキャストで、「用心棒」のように黒澤監督が西部劇を意識して作ったものをまた、あちらで西部劇にしちゃったものと同様の面白い試みですが、やっぱりオリジナルと比べてしまうと…。でもここまで、オリジナルに忠実にリメイクしてくれていると、嬉しくなってしまいますねー。
<パルプ・フィクション」のアイデアの基本は「羅生門」でしょ?
これは私も知りませんでした!劇場公開以来観てないので私もストーリーがうろ覚えですが…(汗)。タラちゃんの作品って、テレビ放送なかなかされません…。何故だろう…?

コメントありがとうございました。

この映画は私も先日のBSで観ました。「傷だらけの栄光」も見逃していた映画でした。そのような作品が見易くなった現代に感謝感謝です。
リメイクはオリジナルにない特色を出さねばならぬので大変かと思います。私が認めるオリジナルを超えたリメイク作品は、ウィリアム・ワイラーの「ベン・ハー」でしょうか。
最近では「座頭市」が、オリジナルにないカラーを出していたと思います。

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>lalakiさん

芥川の原作に近いですか。なるほど優れた文学作品なわけですね。

記憶するかぎりでは、「羅生門」の映像は素晴らしかったですよね。太陽の熱さ(暑さ)も感じられるほどの。この映画の京マチ子さんには、きっと誰も勝てないですね。日本の同じ時代を背景にしないリメイクならば、なおさら無理です。

「暴行」のカメラマンはジェームズ・ウォン・ホウで、1920年代から活躍するベテランですね。「バラの刺青」「ハッド」でオスカーをとってます。他に「ピクニック」「老人と海」などもありました。ストラーロあたりまでは行かないかもですけど。

>kiyotayokiさん

kiyotaさん、メリー・クリスマス!
チキンやケーキ、食されましたか?

ポール・ニューマン、メキシコ人なんですよ! その演技は、ちょっと見ものかもしれません。
興味がわいたら、そのときに見ましょう! 録画してあれば逃げないですけどね。

>ぶーすかさん

こんばんは!
黒澤映画のダイナミックさとアメリカ映画は、お互いに合うのかもしれないですね。
ほんとに、ほとんど同じらしくて、びっくりです。というか、変えようがないのかもしれません。

タラちゃんの「デス・プルーフ」はWOWOWでやりますよ。他のも、WOWOWあたりは、たまに放送しているのではないでしょうか。あ、でも、NHK衛星放送向きではないかも!(笑)

>アスカパパさん

いまはBSやCSで放送される映画があふれていますよね。
そういう環境は、本当に恵まれています。私はCSは見られませんけれど。

ウィリアム・ワイラーの「ベン・ハー」というと、オリジナルもワイラー自身の作品だったですね。オリジナルは私は見ていませんが、リメイクは、とてつもない大作でした。

「座頭市」は…私は北野武はあまり好かないので…。(「座頭市」は、なぜか見ましたけど。)

>○○さん

お知らせありがとうございます。もちろん、そのつもりです。


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「暴行」

ポール・ニューマンがオリジナルの「羅生門」の三船敏郎にあたる役?というのが見る前の疑問だったのだが、見たらもっと疑問。髪を黒くして髭を伸ばし、メキシコなまりの発音と、なんだかアンソニー・クインのコスプレみたい。 直接アメリカでリメイクのシナリオが書かれ

マーティン・リット監督「暴行」「ノーマ・レイ」

●暴行(1964) ★★★ 【NHKBS】監督は「ノーマ・レイ」「パリの旅愁」のマーティン・リット。 黒澤明の代表作「羅生門」を18世紀のアメリカ西部に置き換えてリメイク。三船敏郎→ポール・ニューマン、京マチ子→「ライムライト」のクレア・ブルーム、森雅之→「ダ

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