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2020-08

「ヒトラー ~最期の12日間~」 - 2009.02.16 Mon

ヒトラーの最後の日々を、彼自身と周囲の人間を丁寧に描いてみせた秀作だとは思う


1945年4月、ヒトラー56歳の誕生日。本拠地ベルリンは爆撃を受けはじめていた。
地下施設に潜っているヒトラーは、降伏などは受け入れない。ベルリンの民を見捨てようとする。彼らが選んだ運命であり、これは自業自得だ、と。
敗色の濃い中で、将校たちを罵倒し、果ては、好きにしろ、とまで言い放つ。

映画では、ヒトラーの秘書の目から見た出来事も語られている。その彼女本人が映画の前後に登場、自分の思いを話す
彼女の見聞きしたことが映画になっているのなら、それなりの部分に本当のことがあるだろうか。
映画として多少は見せ場的にアレンジしたところもあるかもしれない。

ゲーリング、ゲッベルス、ヒムラーなど、将校の名前は以前から聞いてはいたけど、ああ、こういうことをしていた人なのか、というのも少しだけ知ることができた。
また、ゲッベルス夫人が最後にとった行動は、信じられないほど、ひどすぎて見るに耐えないが、これも狂信というもののせいか。
ポスター?
ヒトラーが死んでからも、映画がかなり続いたのは意外。その後の顛末(てんまつ)も、しっかり描いていた。
俳優たちの好演で、じっくりと見応えはある。

ただ、ヒトラーが死ぬ前の12日間に話をしぼったことで、逆に、ヒトラーの人間性全体を表せているのかどうかという問題もあるのではないか。ユダヤ人政策などには直接は触れられないし…。
この映画では、将校たち以外には優しい思いやりさえある人物だった、といった面を見せれば、それでいいことなのだろうか?
ヒトラーの周囲の動きは面白かったけど、そっちがメイン?

(2月11日)

DER UNTERGANG
2004年 ドイツ・イタリア作品
監督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演 ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ララ、ユリアーネ・ケーラー、トーマス・クレッチマン

参考:ヒトラー~最期の12日間~@映画生活

評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

>この映画では、将校たち以外には優しい思いやりさえある人物だった、といった面を見せれば、それでいいことなのだろうか

まさにそういう映画だなぁ~と感じました。
別に根っからの冷血人間ではなく、弱い面もある普通の人間だったという事をあらわしたいのかなーと。

ブルーノ・ガンツのヒトラー演技はスゴカッタです★
あとから実際の映像をみるとほんとにそっくりで・・・

>わさぴょんさん

意外と人間的な面があった、ということを知らせる意味でも、意義があったということかもしれませんが…。秘書が書いた話であっても100%は信じずに、距離感をもって見ておきたいと思います。
ヒトラー周辺の、終戦直前の日々を教えてくれたのは、よかったです。
似てますし、熱演でしたよね、ガンツさん。

TB&コメントありがとうございます。

確かに全部が本当のことかどうかは分かりませんね。また、
>ヒトラーが死ぬ前の12日間に話をしぼったことで、逆に、ヒトラーの人間性全体を表せているのかどうかという問題もあるのではないか。
というご意見も成る程と思います。
ただ、当時の戦況を新聞の報道範囲内で知っていた者として、こういう絞り方もいいのではないかと思います。
例えば、ユダヤ人が男も女も全裸にされて、ナチの監視下を走っている新聞報道写真を見た時の衝撃は忘れられません。
といった潜在意識を宿した状態で、この映画を観ているものですから、ヒトラー12日間の末路を納得して鑑賞した私です。

映画館で観ました。ブルーノ・ガンツがスゴイという印象でした。
あくまでも彼女の視点と言う捉え方をするしかないと思うのです。
ヒトラーがどんなことをしたかの歴史は歴史で学ばないと。

TBありがとうございます。

ヒトラー自身を描いたというよりも、あの時代の悲惨な状況を描いていたことに圧倒されました。誰もいないと言われた病院に残っていた老人たち、物言わぬ死体の山、少年が目にする市街戦の惨状・・・。今思い出しても身が震える思いがします。

>アスカパパさん

そうですね、ヒトラーとナチスが何をしてきたかは、知られていることも多いですし、この映画で語らなくてもいいかもしれません。…とは、なんとなく分かるのですよ。
ヒトラーひとりだけをテーマにした作品ではないということでしょうね。
そういう意味では、星3つ半でもいいかなとも思っていますが、好みの面から3つ止まりにしております…。

>Nanakonaさん

ご覧になってましたか。
ガンツさんはヒトラーになりきってましたね。
たしかに、最期の日々だけを、秘書の目から描けば、ああなるのでしょうね。

>takさん

いらっしゃいませ。こんばんは!
あのときの悲惨な状況。私は結構のめりこまずに、距離感をもって、この映画は見てしまいました。なぜか分かりませんけど。
淡々としながらも、力のある映画だったとは思います。

私はこのDVDを持ってるが、観ていない。

・・・と書くと、なんだか思想的な逡巡があるような文学的な香りもしますが・・・、
さにあらず。

マニラで御馴染みのパイレーツを買って、さあ観るかと起動したところ・・・、喋っているのはドイツ語で、言語選択しても英語がない!
仕方ないので字幕をサーチしたら、今度は中国語しかない!!
・・ということは?、分からないっ!!!

というわけで、返品するわけにもいかず、このDVDは持っているが、観ていない、という訳でした・・・。

>lalakiさん

わはは!
ドイツ語がメインなのは分かりますが、英語がないですか。さすがチャイニーズ・アンダーグラウンド!?
まあでも、大真面目な本作、気にいりますかどうか。
lalakiさんのツボにはまるか?
あ、でも見られないんですよね。((笑))

こんにちは。

私も、2年ほど前に、この作品、観ました。

医師にいかに楽に死ぬことができるかを尋ねる場面など、ヒトラーの人物像に迫った視点は、興味深かったですね。

展開は違いますが「ワルキューレ」は、楽しみなんですけどね。

>チェズさん

こんばんは! ご覧になってましたか。
ベルリン陥落直前のヒトラー周辺が、どんなふうだったかを見るのは面白かったですよね。
「ワルキューレ」は観に行きます。予告編は、さんざん見てます。ブライアン・シンガー監督なので、わりと期待しています。

こちらにも

私はこの映画の視点は斬新だと思っていました。ヒトラーを狂人扱いせず、冷静に見つめていると思ったからです。ところが、つい先日、西ドイツが作った「ヒトラー」(77)という3時間弱のドキュメンタリー映画を観て、30年前にあった手法だと知りました(汗)。

>マーちゃん

ありがとうございます。
やはり、近くにいた秘書さんが見たヒトラー、という点があったから真実味が出たのでしょうね。
でも、そんな以前に似たような映画があったのですか。なるほど、ドキュメンタリー映画なら、ありえるかもですね。


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