FC2ブログ
topimage

2020-02

「マリリン・モンローの最期を知る男」 ミシェル・シュネデール - 2009.03.14 Sat

マリリン・モンローさんについて書かれた本を読むとき、いったい、どこまでが真実なのかと考えることがある。


書き手がマリリンと一緒に暮らしたり仕事をしたりするなど、身近にいたのでない限り、彼女のことを書いても真実味は薄い気がするのだ。
しかも相手はマリリン。興味本位だったり、本を売るために誇張して書いたり、うそを書いたりする確率も大きいはず。

この本は、マリリンの最後の精神科医となったラルフ・グリーンスンを中心にして、彼とマリリンの関わりをつづったもの。
グリーンスンは、マリリンが亡くなったことを警察に知らせた人物とも言われている。
今年の1冊目に読んだ本だが、マリリンのことなので多少まともなことを書こうと思っていたら、こんな時期になってしまった。(ほかに映画の記事を書いたりして後回しになったこともあるが。)

この本、印象としては…あまり好きじゃない。
一見ノンフィクションみたいなフィクションとしては、以前記事にした、ジョイス・キャロル・オーツ著「ブロンド」(上)(下)のほうが、はるかに感動的だった。

前書きで、この著者は、『彼らの話、メモ、手紙…(中略)…などからの引用は、彼ら自身の言葉だ。』(訳:長島良三、以下同)と書いたそばから、『私は贋作者だから、…(中略)…でっちあげたりしている。』『…一連のイメージが必ず疑問符で終わるよう願っている。』などと言う。
つまり、セリフは真実だが、ほかは創作もあるということですね? あやふやな小難しい文を書かないでほしいのですが。こっちは頭悪いんだから。
セリフは真実だといっても、そのすべてが真実のわけがない。どうしたって、その場にいた人間しか知ることができない言葉も多いわけだから。そのへんが贋作者、でっちあげ、と言ったことか。
そうすると、先に書いたように、「どこまでが真実なのか」を、より一層疑うわけである。
カバー
とはいえ、マリリン周辺の事柄や関係人物が出てくると興味深くなる。
知らなかったことでは、マリリンが精神分析で有名なフロイトの娘アンナ・フロイトに診てもらったことがある、ということなど。
マリリンは結局、グリーンスンを含めて4人のフロイト派の医師に、かかっていたんですね。
それに関連して、ジョン・ヒューストン監督が、「フロイド/隠された欲望」(1962年)に、患者役でマリリンの出演を考えていた、というのは初耳だった。結局、その役は、スザンナ・ヨークが演じている。この映画は、いつか見てみたい。

全体に、作家トルーマン・カポーティと、写真家アンドレ・ド・ディーンズがよく登場してくる印象があった。
カポーティがマリリンをイメージして書いた「ティファニーで朝食を」を、マリリンがカポーティ本人の前で演じてみせるシーンがある。これも真実かどうかは知らないが。
ハリウッドは、ヒロインに、『…ブルネットで、聡明で、官能的なところなど微塵もないオードリー・へプバーンを選んだ。』
映画での終わりと違って、『…小説ではホリーは反対のことを言う。「あたしニューヨークが好きよ。この町はあたしから離れて行くから」これこそカポーティが彼の分身、彼の《白い天使》マリリンによって言われたことのある言葉なのだ。』
私はへプバーンが嫌いなわけではないが、あまりにマリリンと対照的な存在で、しかも日本ではへプバーン人気が高くて、その人気差がありすぎるのに不公平感を思うのだ。マリリンについては、彼女の映画を食わず嫌い(見ず嫌い)な人が多いのではないかと思う。

マリリン最後の精神科医ラルフ・グリーンスン。最終的には、マリリンは彼の家族の一員のように暮らし、1日に何回もカウンセリングを受けたという。
だが、2人の関係がマリリンに及ぼしたものが何だったのか、何かあったのか、そのあたりがどうも分からない
ならば、この本は、いったい何だったのか。何を目指したのか。
訳者は後書きで、『マリリンは医師に隷属し、医師はマリリンに隷属する。この狂気じみた、異常な関係の行きつく先は破綻である。』と書いているが、それは必ず、そうだろうか。それこそ精神分析医じゃない私なので、よく分からない。
さて、再読したら、何か理解できるのかな?

(1月15日読了)

● COMMENT ●

実は私はまだ読んでいないのでした。購入してすぐに始めの部分を読んで、「これは疲れてない時じゃなくちゃ理解できないかも」という予感を感じて、そのまま本棚に入れっぱなしでした。
ボーさんの感想を読んで、何となく予感が当たっていたように思います。

あ、でもマリリン関連だし、私も読んでおかなくちゃいけませんね。…いつ読めるかな…

>たけしさん

そうなんですよ、なんとなく小難しく、そっけないような。
著者が精神科医なので理系のノリなのでしょうか。(理系のノリって?)
去年話題に出たジョン・マイナーの録音テープの話もありますし、内容としては興味深いところもあります。
読み始めてみたら、もしかして面白いかもしれませんよ?

知らなかった本です(^^;)
マリリンに関する本は、今までに本になっていない資料をちょっと…的な部分があって出るような気がするのですが、そこをまず読み分けて行くのが大変そう。
そこから作者の書きたい論議?をどこまで受け入れるかなのですが、うーん、この本はまた、それさえ読み解くのが難しそう…
なんというか、マリリンに愛情を持っている人の文章はやはり良いな、と思うのですが、そうでもなさそう?

>まおさん

MLか何かで、松本先生が紹介してませんでしたっけ?
この本は、ラルフ・グリーンスンに焦点を合わせたのが新しいみたいですね。
時間の順を無視して、たくさんの章に分けて書いてあります。
私には、愛情よりは、客観的に見ているように思えます。

マリリンさん・レポート

(遂に、こっちのカテゴリーにまで顔を出してしまったe-263

 e-315ティファニーの件。
 演技顧問のポーラ・ストラスバーグ(エージェントとは違いますよね?自称か?)。先日見たv-265で「モンローは演技を学んでから、演技が下手になった」という台詞がありました。
 ポーラは、リーの妻。リーはアクターズ・スタジオのコーチ。お偉い人。

 カポーティ(高校の頃、読んだなー)は「モンローに袖にされた“片思い組”」v-156何か、この表現に痛みを感じるのは、私だけ?背が低かったから、らしいです(涙)。

 e-315以下、独り言。

 アクターズ・スタジオ・インタビュー(邦題)は、私が欠かさず見ている番組。v-497で放送済なのに、エネーチケーのどなたが選んでいるのか、入ってこない回がある。T.ハンクス(2回出演)もE.ハリスもジャック・バウワーも放送しているのに(息吸ってー)どーしてゲイリー様の回を飛ばしちゃったのー?!


 先日、5分弱の最新インタビューe-289を見て、気絶しかけたので、50分のe-289は、刺激が強いかもな、私には・・・。

 v-55情報、ありがとうございました。
 「荒馬と女」も、ありますね(来月)。

 

>モペットちゃんさん

ポーラ・ストラスバーグが「ティファニーで朝食を」出演をやめなさいと言ったわけですか。
ありそうな話かも。

私も背が低いから、ソデにされるかなー。

アクターズスタジオインタビュー、全部放送してるんじゃないとすると、ひどいですね。N○Kともあろうものが、おかしい。
私は、めったに見てないですけど。

「荒馬と女」の放送ありますか。DVDはあるので見ないと思いますが、テレビでやるのは、うれしいですね。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/1474-9524e86f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「ゴーン・ベイビー・ゴーン」 «  | BLOG TOP |  » マリモンロー

おなじみの映画ブロガーさんの多いgooブログもTBを廃止。多くのブログがTB廃止の事態になってきた。こうなると、TBから記事をたどることができないブログが多くなる。ブログのURLをお気に入りなどに登録して、何を書いているのかなと、いつも見回りに行くしかない。

マリリン応援+映画雑文などのブログ。
下のほうにアクセスランキング、ツイッターがあります。



日本マリリン・モンロー・クラブ 会員募集中!

このブログのトラックバック・ポリシー (2009年1月10日、修正)

過去の記事の一部には「ブログランキング参加中~」という文面がありますが、現在はブログランキングから離脱しています。該当するすべての文章を削除することは大変なので、そのままにしてあります。

映画感想の「好き度」について。
☆☆☆☆☆(5)…GREAT!文句なし!
☆☆☆☆(4)…FINE!かなり、いいぞ!
☆☆☆(3)…GOOD.観て損はないかな。
☆☆(2)…NOT SO GOOD.ちょっとなあ…。
☆(1)…BAD!いいかげんにせい!
という感じ。★を0.5点とします。星5つは、ほとんどつけませんから、4.5点なら最高と言えます。 自分にとって面白いかどうかが重要で、世間の評判や、意義がある映画である等々は重要視しません。
好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。


クリックで救える命がある。

小鳥頭
忘れっぽい人の同盟。
クリックしたら説明があるかもしれない
(忘れた)。


プロフィール

ボー・BJ・ジングルズ

  • Author:ボー・BJ・ジングルズ
  • HP「シネマ停留所」の管理人でもある。♂。単純に映画が好き。綺麗な女優が好き。マリリン・モンローさんは、わが永遠のミューズ。

ブログ内検索

最近の記事

最近のコメント

最新トラックバック

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング(30日分累計)

Twitter

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード