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2019-10

「刑事」 - 2009.07.29 Wed

カルロ・ルスティケリの名曲と、クラウディア・カルディナーレが夫の後を追うラストシーンの姿が、鮮明に心に残る一作。

ジェルミ、カルディナーレ
オープニングから、アリダ・ケッリ(作曲者ルスティケリの娘さん)の歌う“Sinno Me Moro”(死ぬほど愛して)が流れる。
その曲の前に少しだけ入るオーケストラのメロディも非常に素晴らしい。

Sinno Me Moroが「死ぬほど愛して」という意味なのかどうか、ウェブにある無料翻訳ページでは調べられなかった。方言か? どなたか教えてくださいな。
ついでに書くと、原題は「呪われた苦境」と訳が出てきた。「刑事」じゃないんですね。

この主題歌は日本でも大ヒットしたそう。
♪アモーレ、アモーレ、アモーレ、アモレミーオ♪という出だしで始まる名曲、聞いてみれば知っているという人も多いだろう。
ヨーロッパ映画音楽の名曲特集アルバムを作るなら、この曲が入ってくる可能性は大。

YouTubeでいくつか見られるが、たとえば、ここ
作者が構成していて、映画そのものではないが、雰囲気は充分に届くと思う。

新作映画を観るのもいいけれど、こうした過去の名作と言われるものも、映画ファンなら、たまにはチェックしてみましょうよ。
ジェルミ、カルディナーレのほかにも、エレオノラ・ロッシ・ドラゴ、ニーノ・カステルヌオーヴォなどという名前が懐かしい。

ところで、作曲家カルロ・ルスティケリには、「ブーべの恋人」(1963年)という名作もある。奇しくも、どちらにもクラウディア・カルディナーレが出演している。
ルスティケリの哀愁感いっぱいの「泣き」節ともいえそうなメロディが、日本人には合う。

映画の内容はというと、ピエトロ・ジェルミを中心にした刑事たちが、強盗や殺人事件を捜査するのを、ていねいに描いていて、味があるが地味めでもある。
クラウディア・カルディナーレの出番も、じつは多くはない。
それなのに、音楽と彼女(の演じたラストシーン)が印象に残り、映画ファンに語りつがれるのは、それだけ、その2つのインパクトが大きいからなのだ。
情感あふれる場面と音楽が融合して、いつまでも記憶に残る名場面が生まれたのだ。

歌詞を検索して調べてみたので、以下に挙げておく。監督・主演のピエトロ・ジェルミが作詞にも参加しているという。
ラストシーン
愛しい人よ、あなたの腕の中で、すべての苦しみを忘れられる。
死ぬほど一緒にいたいの。
…泣かないで、愛しい人よ。
黙って、この胸にもたれて苦しみを打ち明けて。
…私を、ひとり残して、去っていったあなた。
私の中に感じているあなたの子ども、それが、私のなぐさめ…。

(7月26日)

UN MALEDETTO IMBROGLIO
1959年 イタリア作品
監督 ピエトロ・ジェルミ
出演 ピエトロ・ジェルミ、クラウディア・カルディナーレ、エレオノラ・ロッシ・ドラゴ、ニーノ・カステルヌオーヴォ

参考:刑事@映画生活

評価☆☆☆★(3.5点。満点は5点)

● COMMENT ●

ネオ・リアリスモ!

の周辺ですよね、イタリア映画はやっぱり!

ロッセリーニもデ・シーカもフェリーニもヴィスコンティも、この戦前戦後の混乱のパワーから生まれたんですしね。

社会派の視点と、庶民のパワーが魅力的なのがイタリア映画の特徴です。
ただし、忘れてはいけないのは、いつも魅力的な庶民的女優が、溢れんばかりのフェロモンを画面中に発散しまくっているとこです。
これが日本の戦後の傑作社会派映画とは決定的に違っているところ。
カルディナーレが出て来て、バックに「アモーレ、アモーレ、アモレミヨ~」ですよ。私なんか、座り小便してバカになっちゃいそうですよ。

「にがい米」:シルバーナ・マンガーノ、「芽ばえ」:ジャクリーヌ・ササール、「郵便配達は二度ベルを鳴らず(47年版)」:クララ・カラマイ、それとカルディナーレとソフィア・ローレン様の全作品などがオススメです。
オムニバスの「ボッカチオ’70」では、ローレン、アニタ・エグバーグ、マリサ・ソリナスなどがイタリア女性の魅力を教えてくれます。

ジェルミは「刑事」も傑作ですが、ナントいっても「鉄道員」が金字塔ですね。
いつ観ても心がえぐられるようなスゴイ映画です。

わらの男

BJさん、lalakiさん 今晩は。
イタリア映画は好きなんだけど、観ていて辛いものが多いんだよね。リアル過ぎて辛い。身につまされるものが多い。フエリーニはまだ笑える要素もありますが。
ピエトロ・ジェルミの作品は先日BSで、この「刑事」と「鉄道員」を録画しました。今回はオンエアされませんでしたが、「わらの男」も好き。中年男のよくある不倫の顛末なんだけど、観ていて主人公の心理がよくわかる。これは傑作ですよ。

>lalakiさん

やはり食いついてきましたね!
ありがとうございます。
おっしゃるとおり、イタリアン・ネオ・リアリスモのあたりは魅力的です。見てないのも多いですけど。
リアルタイムで経験していないのに、じゅうぶん魅せられるんですよね。

ヴィスコンティの「郵便配達~」は6日に放送があるので録画します。(5日は「山猫」も。)
「鉄道員」は放送ありましたが録画してませんでした!

>又左衛門さん

こんばんは。
わかります。切ないですよね。「刑事」はCC(カルディナーレさん)見たさで録画しましたが、「鉄道員」を録画していないのは、まさにそういう理由だったりします。
「わらの男」は見たけど、よくあるパターンで、覚えてないんです。いつか再見したいですね。

又左衛門さん、ボーさん、観ていて辛いからこそ・・・、

そうなんです。フェリーニでさえ、「道」なんか、常に心臓に突き刺さって来ます。
さすがに、ダ・ヴィンチやミケランジェロの末裔だけあって、表現に容赦がありません。

しかし、だからこそ、ボーさんのように視点を変えて(?)みると、美しい女性の生命力が際立って魅力的に見えます。厳しければキビシイほど、ローレンやカルディナーレがGoddessみたいに見えます。

ソフィア・ローレンの一番辛い映画といえば、普段は喜劇で一緒に映画を作ってるデ・シーカの「ひまわり」ですが、ここでの神々しく且つ肉感的な魅力は他では例がないほど輝いてます。
カルディナーレは、ボーさんご推薦の「ブーベの恋人」ですね。こんなに辛い話はないのだけど、カルディナーレは一番セクシーです。

喜劇の才能ある役者は、よく「涙も笑いの要素の一つ」といいますが、悲しい辛さは女優の栄養かも知れません。

蛇足:又左衛門さん、あのNHKのぶらり歩きの番組は私も好きです。

観たくなってきた~!

これまた子供の頃、映画音楽アルバム付属の写真集(みたいなパンフレットみたいな、ガイドブックみたいな)で
迫力ある女性の追いかけてくる写真がすごくインパクトがあって覚えてます。
でも今作自体は見たこと無い・・・
私もその辺、観てみたくなりました!
フェリーニの『道』大好きです~~!!

アモーレ・アモーレ・アモーレ~♪の歌は
私は、アントニオ・バンデラスも出てる『愛よりも非情』のラストシーンで使われてるのが印象的でした。
歌詞の意味って、そうだったんだ~と納得。
意味を知ると(ちょっと違うけど)よりグッときますね・・・

>lalakiさん

そうです、泣けるからいいんです、というところもありますね。やはりウェットな感覚は、ジャパニーズに合いますよ。
今回は気分的に「鉄道員」を避けちゃいましたが。

古い映画を語ってもらえるコメンテーターがおられると、うれしいですねー。

>わさぴょんさん

子どものころに見た、そういう記憶って、強力ですよね!

あの追っかけは「迫力」でしたか。内容を知らないと、そういうふうにも見えるんでしょうね。
ぜひ、昔の名作群も見てみてくださいましね。

「愛よりも非情」、見てます! そういえば、曲が流れていたなと記憶がよみがえってきましたよ。

Sinno Me Moro

コメントとトラバありがとうございます。
原題の直訳は「呪われた苦境」でしたか。一つ知識が増えました。こんな私ですので残念ながら、Sinno Me Moroの意味を知る由もありません。でも知りたいですね。伊和辞典を買おうかな?。仏和辞典は持っているのですが、同じラテン系語なので、それらしき語があるか引いてみましたがありませんでした。当たり前ですよね(笑)。

>アスカパパさん

Sinno Me Moro の訳が出なかったのは、やはり方言かなにかではないかと疑っています。
ローマの言葉、とか、どこかで見かけたような気も…。
すると辞書でも載っていない可能性も。
似ている系統の言葉なら類推はできるかもしれないと思いますけれど。

こんばんわ!

TB & コメントありがとうございました♪
ピエトロ・ジェルミ監督が役者さんもされていたとは知りませんでした・・・
昔の映画は今見ると、物足りない部分もあったりしますが、
踏み込みすぎない分、品がよかったりしますよね。

クラウディア・カルディナーレがすごく印象的でした!

>maru♪さん

おはようございます!
ジェルミさんは、「主演したがり」かもしれません。ほかでも出ていますね。
本作、捜査過程を描いているあたり、地味めな印象もありますが、なんといってもCC(クラウディア・カルディナーレ)が華ですねえ。
「刑事」は忘れられないラストシーン、有名になりました。音楽も素晴らしいです。

カルディナーレさんは「ブーべの恋人」もおすすめです。


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Un Maledetto Imbroglio1959年/イタリア (監)ピエトロ

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