「パイレーツ・ロック」 - 2009.11.04 Wed
ちょっとエロだけど人間なら当たり前?(それでPG-12指定〔12歳未満は保護者同伴が適当〕ってわけだ。)
笑えるところも多数。

ロックな船の上、メンバー大勢。いちばん目立ってるフィリップ・シーモア・ホフマン。
(c) 2009 Universal Studios.
1966年、イギリス。国営のBBC放送は、ポピュラー音楽を1日45分しか放送していなかった。
そこで、イギリスの法律の範囲外である北海に浮かぶ船から1日じゅうロックを流すという、海賊ラジオ局「ラジオ・ロック」が誕生し、ファンの人気を集めていた。
ある日、高校を退学になったカール(トム・スターリッジ)が、彼の母親の旧友であり、「ラジオ・ロック」のオーナーでもあるクエンティン(ビル・ナイ)に預けられ、船に乗船してきた。
一方、政府のほうでは、ドルマンディ大臣(ケネス・ブラナー)が、“不道徳”な「ラジオ・ロック」の放送をたたきつぶそうと画策していた…。
出演は男ばかりかな、女優さんが出るとしても誰が出るのか分からない。(予備知識なし、なので。)
というのもあって、気乗りはしなかったのだが、これが観てみたら、おもしろい!
船に乗っているDJが何人もいて(考えてみれば、24時間放送だから大勢いていいよね)、みんながみんな、個性的。
フィリップ・シーモア・ホフマンなんて、まじめなインテリっぽい役ばかりやってた印象だったので、DJを演じるのに浮いてるんじゃないかと思ったら、まったくそんなことはない。ばっちり似合ってるじゃないの! さすが!
オーナーのビル・ナイは、かっこいいし、カリスマDJギャヴィン役のリス・エヴァンスも、それっぽいし。
デブっちょDJデイヴ役のニック・フロストは、スケベだが憎めないキャラクター。
静かなタイプのDJもいれば、ニュースや天気予報担当もいる。
カールの初体験騒動があったり、伯爵(ホフマン)とギャヴィンの対立や対決があったり、それぞれがDJする様子があったり、さりげない友情があったり。
個性が際立つ面々、音楽への愛情、おもしろいストーリー。(プラス、ちょっとエッチ。)
愛情を込めて、楽しんで、熱心に聴く、さまざまなファンの姿も、きちんと、とらえていて楽しかったり、ほほえましかったり、感動したり。

右がマリアン(タルラ・ライリー)、左がカール(トム・スターリッジ)。
(c) 2009 Universal Studios.
女性陣も、ちゃんといたよ。はじめから船に乗っている唯一の女性は、レズビアンのフェリシティ(キャサリン・パーキンソン)で、食事担当。
素敵なメンバーが、どんどん船を訪れる。
若いカールの相手になるマリアン(タルラ・ライリー。かわいい)、船上で結婚式を挙げるエレノア(ジャニュアリー・ジョーンズ。美人で好み)、デイヴのお相手デジリー(ジェマ・アータートン。最新「007」のボンドガールのひとりストロベリー・フィールズ役でした)、そしてカールの母親シャーロット(エマ・トンプソン。大物!)などなど。ちなみに、観ているときは、エマ・トンプソンだと分かりませんでした。ほとんどサングラスしていたせいもある…かな?
加えて、モテモテのギャヴィンの周りに大勢のヌード女性が! というシーンもあったぞ!(うらやましー)
カールの成長物語でもある、船の生活を描く合間に、政府の弾圧計画(ちっとも進まないけど)が挟み込まれる。
ケネス・ブラナー、憎まれ役だが、いろいろ笑えることをしてくれる。
この映画にちりばめられている、クスクスと、くすぐるような笑いって、イギリスっぽい気もする。(まったく根拠なし!)
政府、つまり「体制」側に反発するラジオ・ロックの面々は、「反体制」、つまり、ずばりロックンロールな生き方となる。
それを貫くのが、カッコイイし、熱いし、感動させるのだ。
ラストに向かっては、まったく想像しなかった展開で、泣かせる締めくくりを持ってくる。
うまい!
ちょっとベタ、出来過ぎかもしれないけどね。
でも、いいじゃない! いいよ!
さすがは「ラブ・アクチュアリー」の監督だなと思わせる、この充実した感触。
知っている曲がもっと多かったら、もっと楽しかっただろうなあ。(ビートルズは権利関係のせいなのか、流れなかったし。)
キャストのキャラクターが彩り豊かな楽しさ、何より、キャスト、たぶんスタッフも、みんなが楽しんで出来上がった雰囲気なのがいい。

右がシャーロット(エマ・トンプソン)、左がクエンティン(ビル・ナイ)。
(c) 2009 Universal Studios.
(10月31日 TOHOシネマズ みゆき座)
THE BOAT THAT ROCKED
2009年 イギリス・ドイツ作品
監督 リチャード・カーティス
出演 トム・スターリッジ、ビル・ナイ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ニック・フロスト、クリス・オダウド
参考:パイレーツ・ロック@映画生活

評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
● COMMENT ●
観たいわ~
>わさぴょんさん
私は予告編見てないんですよ~。
まあ、あれもいいですけど、映画全体からすれば、ほんの添え物みたいなシーンです。
1966年だと、ビートルズは日本公演もあったし、アルバムだと「リボルバー」。脂が乗り切った時期。
この映画の中で1曲でも聴きたかったです。
こんばんは^^
だって~~好み女性(女優さん)がいっぱい出てますもん(笑)と言うのは冗談で、
ボーさんは音楽が好きですし、ストーリーも好みのような気がしたからです(^_-)-☆
ホフマンのあんな楽しそうなお顔見たことありませんでした(笑)
なんか生き生きとしてましたよね(^_-)-☆
エマは私もわかりませんでした。ほとんどサングラスかけていましたもんね(^^ゞ
ビートルズがなかったのは残念でしたが、音楽も良くて、キャストもよくて
満足した作品でした♪
こんばんは★
わたしもひろちゃん同様、ボーさんもきっと高得点だと思いましたヨ~
これは面白かったですよね!
ビルナイの娘役の子も可愛かったし。
いろんなDJがいて楽しかった~♪
>ひろちゃんさん
音楽のある映画は好きになる傾向が大きいですよね、われながら。ミュージカルは、もちろん。
ふだん、それほど聴くわけではないのですが、なぜ?(なぜと聞かれてもねえ。)
女優さんが予想外に充実していたのも、高得点の理由か!?(笑)
あのラストも好きです。ハッピーなほうが基本的に好きなのですよ。
ホフマンも、作家や神父とか、かたいイメージが最近あったので、これも意外で楽しかったです!
>migさん
高得点をあげると思いました?
そのとおりになりましたっ!
男密度の高い船で、女性出演度は低いかな~と思ったら、船に訪れる、という手がありました。
そんななかでビル・ナイの後ろから現れた彼女、インパクトありましたね。若い彼でなくても、うおー!となっちゃいます!(笑)
DJの多彩さも、よかったですよね!
こんにちは!
ラジオをあまり聴かなかったのもあるかな?
伯爵はフィリップ・シーモア・ホフマンだったんですね~。相変わらず雰囲気がちょっと変わっただけで見分けられません(汗)
でも、ホント生き生き演じてたと思います。こんな役もできるのか…。
ビートルズの件は私も気になりました。
やはり権利関係なんでしょうか。ここはさすがにロック魂で…とは行きませんね(笑)
>宵乃さん
私もラジオ聞きませんよ~。
ホフマンさん、こういう役もやっていたんだっけ…と改めて、しみじみしますね。
いろんな人が出ていた映画だなあと、感想を読み返すと、思います。
ビートルズの曲は、権利関係で、なかなか使えないようですね。きっと、その理由なのでしょうねえ。
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予告編で、ヌードの女性が画面一杯に、な場面も観てしまいました^^;
あの場面のせいでPG-12?
いや、他にもっとあるんでしょうね・・・☆
この時代・イギリス・ロックンロール放送で
ビートルズが流れないのはどう考えても変ですよね。
アーヤダヤダ、大人の事情(´д`)