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「天井桟敷の人々」 - 2010.04.28 Wed

映画のベスト10を選ぶと、1位にも挙げられることが多い名作。

白塗り顔と同一人物とは最初わからなかった。
バチストとガランス

私自身も、歴代映画ベストを選ぶ本で、この映画に興味をもった。
初めて観たのは何と30年前のことで、観たという事実があるだけで内容はあまり理解していなかったと思う。
午前十時の映画祭で、2回目の観賞。こういう話なのかと、初めて観るのと同じようなものだった。

構図としては簡単にいえば、ひとりの女性を4人の男が好きになる、というもので、しっかりと面白くできている恋愛劇、人間ドラマ
パントマイムを見せるバチスト(ジャン=ルイ・バロー)については、同じ劇団の娘に好かれているのに自分は他の女性に恋をしてしまい、しかし、その恋はうまくいかずに最後は最悪なことに…。
あそこで、ああすればよかった、今そんなことしちゃいけない、っていっても、裏目に出がちなのが人間、人生、ということでもある。
ほんと、いろんな連鎖もあって、うまくいかないときは、うまくいかないのです。
恋愛の苦しい面をたくさん見せながら、それが人生、生きる意味でもあるのかと。

ガランス(アルレッティ)が自分の人生を選択していくのにしたがって、周囲の男たちは勝手に、じたばたしているようにも見える。
やはり男は弱いのね。

この映画が作られたのは、第2次世界大戦時、ドイツ占領下のフランス。3年ちょっとの製作期間があったらしい。
そこが重要で、たとえ国は占領されても、映画の中では自由な精神を決して失わないぞ、というメッセージとパワーが大きな価値として輝きつづける。
ただ、今の時代に見ても、そのあたりの実感が薄いのは、仕方がないことだろう。
ポスター
脚本はジャック・プレヴェール。しゃれた台詞のオンパレードともいえるシナリオを書いた。
気にしなければ、ただのセリフとして耳を通り過ぎていくのだろうが、注意していると、感心するようなセリフがポンポンと出てきている。
このへんも、名作といわれる理由のひとつに違いない。

ジャン=ルイ・バローが、パントマイムの白い顔のときは特に、SMAPの草くん(ケータイだと「なぎ」の漢字が出ないようなので書いておくが「くさなぎ」くんです)のようにも見えて、ああ、日本で演じるなら、草くんがやったらいいのかも、なんて考えながら観ていた。
TOHOシネマズ六本木ヒルズでは、4月30日(金)まで上映中。

(4月24日 TOHOシネマズ六本木ヒルズ)

LES ENFANTS DU PARADIS
1945年 フランス作品
監督 マルセル・カルネ
出演 アルレッティ、ジャン=ルイ・バロー、ピエール・ブラッスール、マルセル・エラン、ルイ・サルー、マリア・カザレス

参考:天井桟敷の人々@ぴあ映画生活

好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)

● COMMENT ●

 

おお、映画館でご覧になったんですね!
私も昔から名前だけは知っている名作でしたが、いざ観たらかなり好きになった作品です。
特に一幕が好きかも…パリの街の様子や人間模様がいいんですよね。
また観たくなりました。

>まおさん

おおうっ! ごらんでしたか!
ドラマというのは、こういうのを言うんですよね。
あの時代背景のもとで、すべてセットを作り、大勢のエキストラを動かし、年月をかけ…。
たいした映画ですよ。
2幕目は、舞台劇のシーンが多かったですね。

くさなぎ君、ですよね!

バチストがくさなぎ君、じゃあガランスは鈴木京香あたりでどうでしょうか。
ラスネールは香川照之とか?

>たとえ国は占領されても、映画の中では自由な精神を決して失わないぞ

そうか~そんな意味がこめられてたのか~
勉強になりました!

こんにちは。

私がこの映画を私なりに何とか理解出来たのは、3度目の鑑賞だったと思います。
具体的な言葉で、適切に表現出来ないのが残念ですが、重みがあります。奥行きが深いと思います。映画の聖書とでも言いますか、映画の教科書のような雰囲気を感じます。
観る度に新たな発見をするようで、長らく観ていませんので、ボーさんのレビューを拝読して、また観たくなって来ました。

No title

だいぶ前にDVDを借りて観ました。
ズッシリと重たい映画だったと思います。
どの立場に思い入れをするかで 印象変わる映画ですよね。

>わさぴょんさん

まったくもって、くさなぎ君、でした!
前に見たときは、彼は世に出ていなかったから、今回気づきましたよ。

ガランスが鈴木京香、いいとこ行ってます。
ラスネールは香川照之もできるでしょうね。個人的には、いつも見るので、ちょっと飽きてる俳優ですけど。

占領下の時代背景は、映画そのものの評価には関係しちゃいけないことですが、それがなくても、いい映画なのは間違いないと思います。

>アスカパパさん

おはようございます。
この映画の記事を書かれていたのですね。
古くて新しい、といいますか、お話としては、これまでさんざん語られてきた恋愛、人生、なのですが、語り継がれるだけの強さがありますよね。

アクションや特撮ものとは違いますから、テレビ画面でも、それほど感動が低くなることはないと思います。ぜひ、またご覧ください。

>Nanakonaさん

恋愛のつらさがありますし、最後は命にまでかかわってきていますから、重いですよね。
4人の男の誰に、共感、反感を抱くかは、見る人によって違うでしょうね。

すぐに決闘をしたがるのが、そういう時代だったのか、とも感じました。


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