「コールガール」 - 2010.04.29 Thu
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(c) 1971 Warner Brothers. All rights reserved. |
失踪(しっそう)した男を捜すため、クルート(ドナルド・サザーランド)がコールガールのブリー(ジェーン・フォンダ)を訪ねる。
男が彼女にあてた手紙が唯一の手がかりだったからだ。
ブリーは精神分析医にかかりながら、モデルや役者のオーディションを受けつづけていた。(精神分析医というのは、人生相談、話し相手という面が大きいように思える。)
彼女のコールガールの仕事は、50ドル(当時は18000円)で普通のプレイ。特別なら100ドル!
年に700人は客をとる、などと刑事に言われてもいたが。
無言電話に悩まされ、何者かの影におびえるブリーだが、クルートの人柄に惹かれてきたこともあって、捜査に協力するようになる…。
ジェーン・フォンダがアカデミー賞をとったこと以外、どんな映画か知らずに見た。基本はサスペンスで、そこに男女の心の触れ合いをプラス。
パクラ監督の演出はクールで客観的に見え、都会の冷たさやミステリアスな内容には合っているようだ。
原題は「KLUTE」で、それは探偵の名前だが、邦題はコールガール。ほかに、ふさわしいタイトルはなかったのかと考えてみたが思いつかないから、しょうがないか。
ジェーン・フォンダのファッションが、ノーブラのときもあって大胆。
顔が父親のヘンリー・フォンダに似てるなあと一瞬思うときもあるが…。
ラスト近くでは、本物の涙と鼻水まで流す、感情の入りっぷり。人の話を聞きながら、恐ろしさを思い出し、すべてを理解して泣いた場面。
都会での、ひとりの女性の暮らしぶりを、リアルに、情感も持たせて演じた彼女。受賞もおかしくないだろう。
ロイ・シャイダーに似ている男が出ているなあと思ったら、本人だった! 「フレンチ・コネクション」(1971年)で注目を浴びる直前の作品だったようだ。
(4月24日)

(c) 1971 Warner Brothers. All rights reserved.
KLUTE
1971年 アメリカ作品
監督 アラン・J・パクラ
出演 ジェーン・フォンダ、ドナルド・サザーランド、ロイ・シャイダー、チャールズ・シオッフィ、ドロシー・トリスタン
参考:コールガール@ぴあ映画生活
好き度☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
● COMMENT ●
こんにちは。
>アスカパパさん
ありがとうございます。カウント数を積み重ねてくださる訪問者の方々には、とても、ありがたく思います。
コメント、TBをいただき、ありがとうございます。
本作は撮影も、なかなかの評判のようですね。やはり、それなりの人がカメラをとると如実に違ってくるというのは、すごいものだと思います。
名前を知っていて、一度は見ておきたい映画でしたので、こういう作品だったのかと、それだけでも満足でした。
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正に、継続は力なり。ですね。
この映画は、ボーさんが詳しく触れて居られますが、私も、ジェーン・フォンダが、断然、光って見えました。
それと、ゴードン・ウィリスの撮影が目立ちました。彼の名は「ゴッドファーザー」シリーズ一連作品の撮影で知りました。この映画の監督パクラの作品「大統領の陰謀」でも、カメラを駆使した撮影が印象にあります。