「スコッチに涙を託して」 デニス・レヘイン - 2011.01.20 Thu

デニス・レヘインが創造した「探偵パトリック&アンジー」。
映画「ゴーン・ベイビー・ゴーン」で私は初めて知った。
この映画が、いい感じだったので、いつか原作も読んでみようと思っていた。
本書がシリーズ第1弾。「ゴーン~」の原作ではない。
ふたりはアメリカ・ボストンに探偵事務所を持つ。
上院議員からの依頼は、書類を盗んで逃げた掃除婦を探してほしい、というもの。
単なる人探しですむかと思いきや、この事件が発端となり、やがて街はギャングの争いに。ふたりの命も危険にさらされる。
これがデビュー作品のようで、はじめは、時々どことなく素人っぽい書き方を感じたのだが、だんだんとハードボイルドな世界に入り込んで読んでいた。
そう、これは、かなり、ハードボイルド。
パトリックは、幼い頃に父親に暴力を受けていた。
アンジーは現在、夫に暴力を受けている。
そんな背景は、映画「ゴーン・ベイビー・ゴーン」を見た限りでは分からなかったことで、このあたりがレヘインらしい人物造形なのかなと思えた。デビュー作には作家の特徴が出るもの、とも言われるし。
これなら、続きも読んでいいかな、と考えている。
(1月7日読了)
● COMMENT ●
へぇ~♪
>kiyotayokiさん
そうなんです。
私がレヘイン(ルヘインとも)さんをはっきり意識したのは、「ミスティック・リバー」からだったような記憶もあります。
かなり手応えのある話を書きますよ。映画向きですね。
「パトリック&アンジー」シリーズ
その辺は、二作目以降あまり気にならなくなりましたけど、その代わり展開がドヨヨヨ~~ンと暗くなってきて結局三作目で止まっちゃいました。(汗)
内容そのものがダメってわけじゃないので、機会があればまた読むかも。
>小夏さん
んん、表現は難しいのですが、そのあたりの何かが私が「拙い」と感じた点かもしれないですね。最初は、なんだか違和感があったのですよね。
暗いんでしょうね。「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は何作目だろう…。いろんな人の心の瑕、いっぱい出てきそうです。
トラックバック
http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/2044-601ab4cc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このシリーズの他、「ミスティック・リバー」や「シャッター・アイランド」の原作者でもあるみたいですね。
ふうむ。なるほど~。