「セラフィーヌの庭」 - 2012.06.30 Sat
昼間は家政婦やら、いろんな仕事をしている普通のおばちゃんが、家に帰ると、自己流の独特の絵を描いている。
多少、頭が働かないように見えるが、守護天使を信じて、お告げにままに働き、絵を描く。
絵のインスピレーションは上から降りてくる、という。
作品がドイツ人の美術商の目にとまるが、戦争が始まり、美術商はフランスから逃げなくてはならなくなった…。

彼女が絵を描いていたのは、有名になろうとか、お金を得たいからではない。
ただ、描いていた。
美術商の目にとまったのはいいが、戦争や、やがては世界恐慌という、運の悪さがあった。

画家というのは、なんだろう?
初めから、職業として志すのもあるだろうが、本来は、ただ描きたいから、表現したいから、ではないか。
セラフィーヌは、見出されて、いわば持ち上げられ、落とされた。
見出されなかったら、そのまま、ひっそりと絵を描き続けていたのだろう。

人の運命、幸せは、何が左右するのか、数奇なものだと思った。
もうひとつ、独特な才能をもつ人は、精神構造も独特、な気がする。
凡人のほうが幸せだなあ。

主演のヨランド・モローさん。予備知識なしに見始めたせいもあって、ほんとに普通のおばちゃん、というか、セラフィーヌさんのように思えて、女優さんの域を超えていた。
(6月29日)

SERAPHINE
2008年 フランス・ベルギー・ドイツ作品
監督 マルタン・プロヴォスト
出演 ヨランド・モロー、ウルリッヒ・トゥクール、アンヌ・べネント、ジュヌヴィエーヴ・ムニシュ、アデライード・ルルー

参考:セラフィーヌの庭@ぴあ映画生活
好き度☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
(c) TS Productions / France 3 Cinema / Climax Films / RTBF 2008
● COMMENT ●
そうですよね、ルイって、意外と普通の名字なのかどうか?
ヨランダさん、アメリの店主とか観てましたけど、ここでは普通のおばちゃん感すごかったですよね!
>まおさん
ジャン=ルイなんてのはありますけど、ふつうにルイって、あんまり知らないのですよね。
あ、ルイ・アームストロング。ルイ・ヴィトン。ファーストネームはあるか…。ほかは…?
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