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2017-11

「Virginia/ヴァージニア」 - 2012.08.21 Tue

夢と幻想がいりまじった、ちょっとだけ怪奇な物語。
時間的にも90分ほどで、愛すべき小品という印象。


直接的な恐ろしさは期待しないのがいい。
夢か、うつつか、のなかでの少女との出会い、さらにはエドガー・アラン・ポーとの出会いによって導かれる、摩訶不思議な話を、軽~く楽しめばよいのだ。

ポスター

知っておく(頭に留めておく)と、より楽しめることは…
・本作に登場するヴァージニア(Virginia)は、自分で12、3歳と言っている。歯の矯正器具の話から、自らヴァンパイア(Vampire)みたいと言い、それから、私のことを「V(ヴィ)」と呼んで、と作家に話す。
・ヴァージニアは、エドガー・アラン・ポーの奥さんの名前でもある。彼女は、とても若くして結婚した。
・作家の娘はヴィッキー(Vicky)という。
・保安官の名前はボビー(Bobby)、作家の苗字はボルチモア(Baltimore)。どちらも頭文字はBだ。
・ポーの詩「大鴉(おおがらす)(The Raven)」では、「nevermore(二度とない)」という言葉を多用している。(劇中で、ポーがこの詩の話をしている。字幕では「二度とない」とは訳していなかったけど。)

昔のホテル

以下、ネタばれもありつつ、箇条書き風に書き連ねてみる。

主演の作家役がヴァル・キルマー。太ってて、相変わらずというのか。売れない作家で、酒とジャンクフード(?)で太った設定と思えばいいか。笑。

ヴィ登場

エル・ファニングさんの出番は少なめなのが残念だが、窓から覗いている場面などは、いい雰囲気。
普通に会話するので、あんまり怖い存在でもない。本当に恐ろしい少女なら、何も話さずにそこにいるだけのほうが、よっぽど怖いわけで。

私はV

作家が酒好きな設定なのは理解できる。(悪い)夢を見るのに好都合だ。

さまざまな時間を示す七面の時計塔は効果的。古びた塔っていうだけで、古風な怪奇的な雰囲気だし。時間がめちゃくちゃだから、お話のなかの時間も同様なのだろう。

時計塔の怪?

語りがトム・ウェイツなのもいい。観ていて、誰だこの独特な喋りは? と思っていたら、エンドロールで彼の名前が出た!

ひさびさに見た、ブルース・ダーンもいい。

保安官と串刺し少女

作家の奥さん役が、実際にヴァル・キルマーの元・奥さんであるジョアンヌ・ウォーリーなのが、お遊び的でいい。

息が白くなると、ああ、この世ならぬ場所だな、と思える。

いきなり、かまどの火が燃え盛る! いきなり、おばちゃんが歌いだすのが、わけがわからず、いい。

昔のホラー、とくにハマー・フィルムの映画あたりにありそうな、低予算の怪奇もの風な感触も。

ヴィと吸血鬼男(?)が、バイクで疾走する、突然違和感ありなオフビート(風変わり)調がいい。

不良ヴァンパイア?

作家が新作のあらすじを書こうとがんばる場面は笑いどころ。観客はほとんど笑ってなかったけど。このあたりを見ると、コッポラ監督が楽しんで作っていたんだろうな~と思う。

つじつまは合わなくてもいいのだろう。夢みたいな話なのだから。
雰囲気でいきましょう。
極端な話、すべてが夢オチでした、としても構わないくらいではないかな…?

ポー氏と

原題のTWIXTは、betwixtの省略形でbetweenと同じ。つまり、ふたつのものの間。betwixt and betweenで「どっちつかず」という意味になる。「ああでもあり、こうでもある」ということにもなる。
…と言われれば、この映画、納得できそうでしょう?

(8月18日 ヒューマントラストシネマ有楽町)

TWIXT
2011年 アメリカ作品
監督 フランシス・フォード・コッポラ
出演 ヴァル・キルマー、エル・ファニング、ブルース・ダーン、ベン・チャップリン、オールデン・エアエンライク

参考:Virginia/ヴァージニア@ぴあ映画生活

好き度☆☆☆★(3.5点。4点に近いほう。満点は5点)


All pictures (c) Zoetrope Corp.2011

● COMMENT ●

偉い!

ボーさん、寝てしまった私のために解説ありがとうです(笑)
とにかく眠気にやられてしまいました・・・。
ちゃんと起きてたら、もっと考えられた作品だったと思うんだけどね。

>わけがわからず、いい。
たぶん、訳分からない・・・というところから眠くなったんだと思いました(汗)

>rose_chocolatさん

ね、寝たのですか…。
夢みたいな話なので、夢魔に誘われたということかも!?
わけがわからなくて面白い、となるか、わけがわからなくてダメだ~、となるか、分かれそうですね。
ささやかな映画なので、すごいことを期待されると困るだろうな~と思ってはいます。

ボーさん、こんばんは。
タイトルの意味を解説していて、あっ!と思いました。
この一文とてもいいですね!

>息が白くなると、ああ、この世ならぬ場所だな、と思える。
そうそう!ここも私好きでした。
おっしゃる通り、つじつまが・・と見るより、雰囲気を楽しむ昔風のホラー。
私大好きでした!

>とらねこさん

おはようございます。
ありがとうございます。
いいと思っていただくと、うれしいです。
あいまいな解釈でもいいし、そのほうが面白くね? という気分な内容にも思えました。
雰囲気のあるホラーは、いいですよね!

こんにちは

作家が新作のあらすじを書こうと奮闘する場面はコメディでしたね~
夢のような現実のような、
幻想的で美しくて雰囲気のある映像でしたね
多分たくさんの伏線もわざと回収しないでいるんでしょうね
一風変わった作品でした

>makiさん

おはようございます。
不思議なというか、よく分からないけど雰囲気はあるような…
ハマるかどうか、どちらかに分かれそうな映画ですよね。
なかなか好きでした~。


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