「ゼロ・ダーク・サーティ」 - 2013.03.04 Mon
感動する、とか、おもしろい!というような映画でないと最近の私は「好き度」がぐぐんとは上がらないようだ…。
あくまでも、「好き度」重視で観てるからねえ。
電話主を、車によって捜索活動するあたりから面白くなってきたが、158分は、さすがに長い。花粉症で鼻の状態は、かんばしくないし。

臨場感という意味では、すごく身近なことでもないせいもあって、一歩客観的に見ているのかもしれない。
…とは言いながら、映画館で観ているとき、不安になることがあった。
ひとつ置いて隣の席の男が、なんだかゴソゴソやっているのだ。暗いし、すぐ隣じゃないから詳しくは分からない。
映画は自爆テロが取り上げられていることもあり、もしかしたら、この男が爆弾でも…と思ってしまったのだ。
しかも、彼がトイレに行くのか、席を立って出て行った! 自分だけは逃げたのかも!?
かなり冷や冷やした…が、彼は戻ってきた。
よかった~。

つまり、このくらい緊迫した内容の映画である。(そういう結論かよ!)
爆発や銃撃が、いつ、どこで起こるか分からない。
ビンラディンを追いかけるうちに、敵方に邪魔に思われれば、命を狙われる危険すら生まれる。
殺せば憎しみが生まれ、報復がお互いの間で繰り返される。終わりなく。
リーダーを殺したら、それで終わる…のかもしれない。それとも、組織の根は残り、また違うリーダーが出てくるかもしれない。

相手のほうが悪いんだ、などとは描かず、客観的に出来事をとらえようとした作り方は正解だろう。
アメリカ側からの視点しかないとはいえ、こっちが正義、あっちが悪、と描いたなら、どんな反感を買うか分からないし。
タイトルの意味は、軍事用語で、深夜0時半のことだという。ビンラディンを急襲した時刻か。
それにしても、キャスリン・ビグローという監督、相変わらず、硬派でパワフルな映画をつくる。

主演のジェシカ・チャステインさんは、私にとっては「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」での、マリリン・モンローさん風キャラのイメージであったのだが、本作ではガラリと変わって、シリアスでリアル。
すばらしい女優さんです。
彼女の同僚役のジェニファー・イーリーさん(下の画像)って、こないだ見た「コンテイジョン」で、ワクチンを人体実験した方じゃないだろうか。
(2月24日 TOHOシネマズ 有楽座)

ZERO DARK THIRTY
2012年 アメリカ作品
監督 キャスリン・ビグロー
出演 ジェシカ・チャステイン、ジェニファー・イーリー、ジェイソン・クラーク、カイル・チャンドラー、ハロルド・ペリノー
参考:ゼロ・ダーク・サーティ@ぴあ映画生活
好き度☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
Jonathan Olley (c) 2012 CTMG. All rights reserved.
● COMMENT ●
>「コンテイジョン」で、ワクチンを人体実験した方?
>小夏さん
じつは、顔がどうとかいうのではなく、Ehle と書いて、イーリーっていうんだ、へえ~と記憶に残っていたんです。
その名前が、また出てきたので。
あー、隣の人がヘンだと、男だって嫌ですよう。毎日、電車のってると危険度がいっぱい。
ボーさんは「感銘はうけなかった」とのことですけど、わたしも
「もう一歩踏み込んで描いていれば、もっと緊張感溢れる映画になっていたのでは」
と思いました。ですが、一方で踏み込むことを躊躇せざるを得ないこともたくさん
ありすぎたのだろうなとも思いました。
たぶんこのあたりが、ボーさんもわたしも(それぞれちがうものなのでしょうが)
なにか足りない?と感じたことなのかもしれねいですね。
でも、アルゴよりも作品としては力量を感じました。
アルゴは、観客が知りたいことを描けたから、面白さという意味では
指示されたのかな、とも思いました。
この時期に描けること、伝えなければならないことは、出来る限り伝えよう、
とする監督や制作にかかわったみなさんの意気込みは、わたしには充分に
つたわってきました。
ある意味、映画らしい映画だとおもいました♪
>さえさん
証言やリサーチなどから分かったことを客観的に描く、という形でなければならなかったでしょうね。
重量感は、ありあまるほどありました。「アルゴ」は息抜き的なエンタメ要素が入っていましたが、こちらはシリアスひとすじ。
でも、胸に迫るものは、あまりなかったです。最後の涙くらいですね。
ボーさん、こんにちは!
こういう事実があったと描いていた作品でしたね。
キャスリン・ビグロー監督、女性ながら男前ですよね~!
そばの席の男のせいで、緊張感がUPして、
良かったのでは?(^▽^;)
ジェシカ・チャステインさん、
見る度に、どんどん評価が上がっていきます。
>YANさん
どんどんレンタルDVDチェックしてますねー。
いやいやいや、客席で不審なことしないでほしいです。映画の内容がこれなので、敏感になってます。
ジェシカたんは「ヘルプ」とは、まったく違った役で感心しました。
こっちのほうが普通なのか…女優ですねえ。
テロ兵器を組み立てたり、タイマーオンしたりする時は「不審」に思われないよう堂々と行動しよう。なあ、みんな。
>ふじき78さん
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「好き度」が上がらない映画は、記憶力の衰えも激しいものですねぇ。(苦笑)
私なんぞは女性なので、特に隣席に座る方が気になりますね。
挙動不審の人だったりしたら、それだけでテンションダウンです。