アルバム「Whisper」 キョン2ディスコグラフィ(14) - 2013.05.27 Mon
表記が「Whisper」と「WHISPER」、2つ見かけるが、アルバムジャケットは「Whisper」なので、そちらに準ずる。
ディレクターの田村充義によれば、前作の「Breezing」は先輩ディレクターの作品もあったけれども、本作はほぼすべてを自分で制作したという。
小泉さんは「楽器が新しくなったのがよく分かる」と語っている。
A面が<Beginner Class>、B面が<Middle Class>と名づけられ、「A面は恋に恋しているような楽しい曲が多く、B面は失恋の歌がけっこう入っています」(小泉さん)
「『涙のセンターライン』は二人(小泉さんと田村さん)とも気に入ってたよね。『恋のビギナー』も可愛かった。康さんや秋元さんの詞は、東京の街が浮かぶんですよ。『涙~』なら、歌うときに自分の思い出の中にある雨の夜の246のきれいな情景と重なって、歌いやすいの」(小泉さん)
「ようやく小泉さんの趣味も分かって。これくらいかなという基準ができたんだと思います」(田村さん)
このアルバムのなかで1曲だけ小泉さんが歌いたくない曲があったという話について、田村さんは「『颱風騎士(タイフーンナイト)』でしょう。この曲がどうこうということではなくて、歌入れのときにケンカになったんだと思います。何が原因だったか、もう忘れちゃいましたけど」と答えている。
(以上、「アルバムWHISPER+2」の解説より)
3作目「Breezing」で一段ステップアップしたあとを、引き続き発展させていったような感じだが、とくに<Beginner Class>サイドは「かわいい」雰囲気を全体に感じる。
このページで全曲、少しずつ視聴できます。

<Beginner Class>
1.白いブーツのシンデレラ
作詞:湯川 れい子、作曲:鈴木 キサブロー、編曲:佐久間 正英
バイクのエンジンをふかす音、前作アルバムのラスト曲「Kiss Me Please」の終わり部分が小さく流れ、その曲が終わると同時に、スタートの合図。「Welcome to my 4th album “Whisper”. Are you ready? (私の4枚目のアルバム「Whisper」へようこそ。準備は、いい?)」とキョンキョンが言ったあとに1曲目が始まる。「3作目の次」のアルバムが始まりましたよ!という宣言のような入り方。
トップバッターとしてピッタリのアップテンポのノリのいい曲。
♪見せないで やさしすぎるの 笑顔がとっても
2. 恋のビギナー
作詞:康 珍化、作曲:林 哲司、編曲:林 哲司
かわいい! ポップさも上等。この曲も好きですね~。
「恋のBiginner Begins Biginning Love(恋のビギナー ビギンズ ビギニング ラヴ)」「だけどWonderful Heartful Beatiful Love(だけどワンダフル ハートフル ビューティフル ラヴ)」と韻を踏んでいるテンポが、とてもいい。
♪まるで Wineみたいね 恋は心酔わせて
3. 内気なジュリエット
作詞:鈴木 隆子、作曲:見岳 章、編曲:新川 博
ゆっくりめの曲で、しっとり、一段と、かわいくなる。
作曲の見岳章は、当時「一風堂」のメンバー。
♪白いギリシャの船を 指さしてる あなたの横顔は 夕渚色(ゆうなぎいろ)
4. 羽のついたスニーカー
作詞:クロエ ジュン、作曲:小田 裕一郎、編曲:松井 忠重
多少ありふれた感があって、ここまでの3曲目までよりは面白くない気がする。
男声コーラスも邪魔くさく、とくにコーラス単独の部分は要らない!(あくまで個人的な感想)
♪誘惑しないでネ 海が見てるから
5. 半分少女
作詞:橋本 淳、作曲:筒美 京平、川村 栄二
この曲については、シングル「半分少女」 キョン2ディスコグラフィ(10)を参照。
いい曲です。
♪あー 私の心は かなしくしく 泣いてるわ
<Middle Class>
6. 颱風騎士(タイフーンナイト)
作詞:森 雪之丞、作曲:佐久間 正英、編曲:佐久間 正英
アップテンポな曲で好き。コーラスも「chotto abunai, chotto uresii」と日本語も英語風(?)だったりして、かっこいい。
「Typoon(タイフーン) じれったいフーン いいもん 好きなんだもん」なんてフレーズはgood!
♪月が揺れる 真夜中のジャングルジムで 肩を寄せて 終電車見送るの
7. グッドバイ・ジェラシー
作詞:BORO、作曲:後藤 次利、編曲:後藤 次利
「ちゃららんちゃちゃちゃちゃちゃ」と入ってくるフルートかなにかの音は、イヤ。大人っぽいムードはいいと思う。
作曲の後藤次利は、「うしろゆびさされ組」に提供した曲のほとんどを私は好きだった。
♪ジェラシーだけがなぜ 遠くでつきまとう
8. 涙のセンターライン
作詞:秋元 康、作曲:佐久間 正英、編曲:佐久間 正英
情景が浮かぶ詩的な歌詞、しっとりと歌うキョンキョン、間奏でクルマや雨の音が…。
曲の締めくくりも余韻を残す。
♪街の灯が ステンドグラスみたく 蒼い夜 2人は少し離れてた
9. 天使(エンジェル)はおちたい
作詞:康 珍化、作曲:後藤 次利、編曲:後藤 次利
「天使(エンジェル)はおちたいの はやく」なんて言われちゃ…どうしましょ!?
ノリ良し!
♪きつく手首を押さえ くちびる奪うあなた
10. Flower
作詞:康 珍化、作曲:林 哲司、編曲:林 哲司
最後を飾るのはスローバラード。
「I Love You So ひとりぼっちじゃない」という歌詞でキメ!
♪泣いているのね 背中まるめて そっと肩から 抱いてあげたい
12月31日、キョンキョン(「キョンキョン」と呼ぶのが一番ぴったりの無敵な可愛さなのだ)は「第25回日本レコード大賞」で、ゴールデン・アイドル賞を受賞する。
7名が受賞していて、その内容は…
石川秀美「スターダスト・トレイン」
小泉今日子「艶姿ナミダ娘」
シブがき隊「ZOKKON 命(LOVE)」
中森明菜「禁区」
早見優「抱いてライラブ」
堀ちえみ「夕暮れ気分」
松本伊代「時に愛は」
当時のアイドル勢力図を思い出させるような豪華メンバーだ。
参考:ウィキペディア 小泉今日子、小泉今日子 歌の全曲集(第11版)
関連記事:
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ファースト・コンサート 「消しゴムのない手紙」 キョン2ディスコグラフィ(7〔番外編〕)
シングル「まっ赤な女の子」 キョン2ディスコグラフィ(8)
アルバム「Breezing」 キョン2ディスコグラフィ(9)
シングル「半分少女」 キョン2ディスコグラフィ(10)
カセット「SEPARATION KYOKO」 キョン2ディスコグラフィ(11)
セカンド・コンサート「出逢いの瞬間(モーメント)」 キョン2ディスコグラフィ(12〔番外編〕)
シングル「艶姿ナミダ娘」 キョン2ディスコグラフィ(13)
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● COMMENT ●
ボーさんへ>
>moonstarさん
ありがとうございます。
ええ、HPだと、オール大文字ですが、私はジャケット表記を取ります!
「涙の~」がお好きなのは、よーく存じておりました。キョンキョンもプロデューサーも気に入っていた曲なんですね。
ゴールデン・アイドル賞。7人のなかから最優秀の1人は選ばなかったのですね。
私なら当然、小泉さんを選びますが…明菜ちゃんもいいけど。
伊代、ちえみ、と「パリン子学園」トリオが、みんな入っていますね。
ボーさんへ>
若いころの記憶というものは凄いもので、何気に歌詞を覚えていて驚きました。
でも、「内気なジュリエット」の前半はかなり歌詞も曲も記憶が曖昧。
今聴くと良い曲なんですけど、やっぱり、若かりし頃と聴き手の価値観が変わったのでしょうか(笑)
やはり、個人的な意見では、名曲は「涙の。。」と「Flower」ですかね。でも、結局全部好きなんですが。。。
歌詞は全体的にこのアルバムも昭和のアイドル、アイドルという感じのものが多くとても好きです。とにかく、歌詞には横文字入れとけ的な時代でもあったような。。
新たな発見としては、後藤 次利さんて、このアルバムでしか小泉さんに曲提供してないんですね。あれだけ、アイドルに曲を提供されている後藤さんがこのアルバムだけというのはかなり意外でした。そういう意味では、「グッドバイ・ジェラシー」と「天使はおちたい」は貴重なのかも。
そして、次のディスコグラフィはついにあのアルバムですか。。。ボーさんがどのようなご意見をお持ちか楽しみに待っています!!
>moonstarさん
昔聴いていた曲は、記憶の底にあって、ひさしぶりに聴くと、懐かしさと新たな新鮮さに、新しい感想も出てきたりします。
とくに「涙のセンターライン」に加えて「Flower」が好きというのは、やっぱり、スローなバラード系のほうが、お好みなんですね。
日本のポップスって、英語を、ちょこまかと入れてくるのが、よくありますね。
わかるものはいいのですが、聞き取りだけで分からないものは困ります。
後藤さん、このアルバムだけですか。もったいない気もします…。
記事に書いた「うしろゆびさされ組」の曲というのは、だいたいアニメ「ハイスクール!奇面組」のオープニングとエンディングになってた曲のことなんですけど。
次は…その前に、シングル盤やコンサートもありますよ。
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タイトルは、victorのホームページを見ると「WHISPER」と記載されていますね。
このALも名曲ぞろいですね~
でも、私の一番人気はやはり「涙のセンターライン」です。この曲はかなり好きです。
歌詞もメロディも小泉さんの声も。。。
ALについては、書きだすと、止まらなくなりそうなので、、、、
あと、「第25回日本レコード大賞」で、ゴールデン・アイドル賞受賞しているのって、
みんな82年組なんですね。まさに、82年組のために作った賞みたいな感じですね(汗)