fc2ブログ
topimage

2023-12

「インポッシブル」 - 2013.06.25 Tue

家族って、すごいなあと感動する。

物語はごく単純で、津波に遭った一家5人が、苦難の末に…というもの。

ポスター

日本では大きな津波の被害が記憶に生々しいので、いろいろな意見が本作に対してあるようだが、あくまでも「映画」としての観賞である。

楽しい夜

まず、あれっ?と思ったのが、地震が起きずに、いきなり津波が襲ってきたこと。
2004年のスマトラ島沖地震のときの実話で、このとき、実際に地震の揺れを感じなかったのは、場所によるのかどうか分からないが、間違いではないらしい。

振動

母と長男が、もがきながら、抵抗しながらも、漂流物にぶつかりつつ、流されていく描写が、おそろしいほど真に迫ってくる…。
母親役のナオミ・ワッツさんが、傷だらけのメイクで熱演。
「マルホランド・ドライブ」から、ずっと彼女のファンである私が見てきた、彼女の映画のなかでも、かなりいい演技と感じる。
演技といっても、大けがを負ったために寝ていることが多いのであるが。
自分の具合は悪い、そんななかでも、そばにいる息子を気遣う気持ちや、家族への思いなどが表情でうかがえる。…逆に、表情や声だけで表わさなければいけないのだ。

津波

母親といっしょにいる長男が、じつのところ、この映画の主役といえる。
母はベッドから動けないとなれば、どうしたって彼がひとりで行動せざるをえない。
この長男の成長物語という側面が大きい作品なのだ。
そして、この子(トム・ホランド)が、かっこいいのだよ!

流されて

次男も幼いなりに、三男の世話をしなければならず、いやがおうでも、たくましくなる。

父子

自然災害の大きな力には、ほとんど、なすすべもないけれども、そのなかでも見られる、いや、そんななかでさえも見られる「人間の愛や思いやり」は、このうえなく尊く、見ていて何度も泣けてしまう。
この映画は、ほぼ1家族5人のことを中心にしてしか描いておらず、もっと悲しく悲惨な場面が山のようにあったであろうことは忘れてはならないだろうが、「この一家が遭遇した途方もない体験」に焦点をしぼって映画にしたということでいうなら、見事な作品といえる。

生き残れ!

(6月16日 TOHOシネマズ シャンテ)

THE IMPOSSIBLE
2012年 スペイン・アメリカ作品
監督 J・A・バヨナ
出演 ナオミ・ワッツ、トム・ホランド、ユアン・マクレガー、サミュエル・ジョスリン、オークリー・ペンダーガスト

再会

参考:インポッシブル@ぴあ映画生活

好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)


(c) 2012 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

ブログパーツ

● COMMENT ●

家族のお話

悲惨さにまで広げちゃったらただのドキュメンタリーとか報道になっちゃうので、
これでよかったんだと思いますよ。
ナオミは凄かったです。

>rose_chocolatさん

そうですね。家族5人を追った映画。
日本では、まだ生々しい記憶があるので、その他の人々のことにも触れて書いておきましたが、ある一家の物語として見ごたえのある作品でした。

トム・ホランド君は、面構えも子役では終わりそうにない顔をしてますし、
これからが楽しみですね。
ナオミ・ワッツ、最近ちょっと老けたかなと思っていましたが、
いやいやまだまだ、認識を改めました。

>kiyotayokiさん

男には基本的に興味ないのですけど、ホランド君は、かっこいいと思えました。
これまでに、もっと、いろいろ映画に出ているのかなという印象だったのですが、そうではなかったのは意外。
ナオミさんも素晴らしかったですね!

観てきました〜♪

南の国にも、この映画がようやく回ってきました(7/13-7/26の2週間の上映)♪
さっそく観てきましたが、実話の重みはずっしりでした。。
当時は、この時の災害の大きさに関心がうすかった私。
2年前の東関東大震災の津波の恐ろしさをテレビで観て、そしてこの映画を観るまで、
この災害の当時の深刻さと被害にあわれた皆さんの苦難を考えることすらしなかった。。
でも、こうして体験を映画として残してくれたことはとても意義深いことだと
思いました。この映画がずっしりと心の深いところまで伝わってくるのは、
ナオミ・ワッツさん他、柴らしい演技があってのことだとも思います♪
そして、この映画がスペインの製作映画であることも映画を観て知りました☆
10月公開のナオミ・ワッツさんが演じる「ダイアナ」の公開も楽しみに
しています。ナオミ・ワッツさんは、言い女優さんになってきていますよね☆
あと、実話の子どもたち。9年が経過していますけど、どんな人へと成長して
いるのかなぁ☆



>さえさん

期間限定特別上映ですか。
津波の怖さは、多くの人には分からないものでしたよね。高い波が来ても、そんなにたいしたことないんじゃない? なんて思ってしまったりしそうで。
その怖さを、少なくとも映画を見た人には伝えられたんじゃないかと思います。

ナオミさんとトム君は、とくに良かったですね。
ユアンが父親役はじめて、というのは驚きました。

え! 10月に「ダイアナ」が公開ですか? また、楽しみです。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/2537-e04b9b91
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

インポッシブル/ユアン・マクレガー

2004年のスマトラ島沖地震による大津波で被災したあるヨーロッパ人家族を巡る奇跡の実話を『永遠のこどもたち』のJ・A・バヨナ監督が映画化したヒューマン・ドラマです。 出演はそ ...

インポッシブル

評価:★★★★☆【4.5点】(10) 映画の構成は『ワールド・トレード・センター』か。

インポッシブル

2004年12月。 マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)は、3人の息子とバカンスを楽しむため、タイのリゾート地を訪れた。 クリスマスの翌日、スマトラ島沖で巨

ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー『インポッシブル (Lo Imposible)』J・A・バヨナ監督

注・内容、台詞に触れています。スマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇した一家の実話を基に映画化『インポッシブル』監督は『永遠のこどもたち』のフアン・アントニオ・バヨナ(J

【TIFF_2012】『インポッシブル』 (2012) / スペイン・アメリカ

原題: The Impossible 監督: J・A・バヨナ 出演: ユアン・マクレガー 、ナオミ・ワッツ 、トム・ホランド 、サミュエル・ジョスリン 、オークリー・ぺンダーガスト 映画『イン

インポッシブル /The Impossible

ランキングクリックしてね ←please click 2008年のアカデミー賞外国語映画賞のスペイン代表に選ばれた 怖いだけじゃない、お気に入りのホラー「永遠のこどもたち」のJ.A.バヨナ監

インポッシブル (試写会)

津波で散り散りに公式サイト http://gacchi.jp/movies/impossible6月14日公開実話を基にした映画監督: J・A・バヨナ  「永遠のこどもたち」2004年12月。マリア(

「インポッシブル」☆実体験の恐怖

ロンドンのときのお友達に、このスマトラ島沖の津波を実際に体験したというご家族が居た。 まさにこの映画に登場する家族と同じ。 彼女の体験談を聞いて私が想像したものは、まる

インポッシブル 津波の怖さとはこれなのか!

【=35 うち今年の試写会5】 「2004年のスマトラ島沖地震による津波に巻き込まれたスペイン人一家の実話を基にして作られた映画。予告編ではワッツとマクレガーが『希望、勇気、家族の...

この状況下で人は・・・

24日のことですが、映画「インポッシブル」を鑑賞しました。 マリアとヘンリーは3人の息子と共にタイにやって来た。 しかし 彼らは未曾有の天災に巻き込まれ 一瞬にして津波にのみ込

インポッシブル ★★★★

ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーが主演を務め、スマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇した一家の実話を基に描く感動の人間ドラマ。突如襲った災害により一時は離散してしまう...

『インポッシブル』(2012 西・米)

出だしから黒いスクリーンには“Based on a true story”という文字が浮かび上がる。 そして聞こえ始める地響きのような音。 これは、2004年に起きたスマトラ島沖地震による津波に巻き込ま

インポッシブル

 『インポッシブル』をTOHOシネマズシャンテで見ました。 (1)ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーが出演するという情報だけを持って映画館に行ってきました(注1)。  本作は実話(...

「インポッシブル」

泣く、と判っていたけれど、本当に泣けました。津波の恐怖や、災害時に家族の消息がわからない不安感、それにももちろん同化して胸が苦しくなったけれど、最も泣けたのは、家族の中の長男が、精神的に少年から青年に成長して行く姿。 2004年、スマトラ沖で発生した、地震による津波の惨事に遭遇した、あるアメリカ人家族の物語。 クリスマス休暇でタイのリゾートへ幼子を含む家族5人で来ていたヘンリー(ユア...

インポッシブル

ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー共演。 2004年のスマトラ島沖大地震の災害ヒューマンドラマ映画ですので、どうしてもそういう目線でみてしまいます。 バカンス中に津波に遭遇してばらばらに流されてしまったスペイン人一家の実話を基にしたお話で、美しい自然を堪能してから、大津波のスペクタクル映像ですぐに家族は悲惨な状況下に追いやられます。現実に起こっていたとは思えない、本当に悲惨な光景です。も...

インポッシブル

【THE IMPOSSIBLE/LO IMPOSIBLE】 2013/06/14公開 スペイン/アメリカ 114分監督:J・A・バヨナ出演:ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、トム・ホランド、ジェラルディン・チャップリン、サミュエル・ジョスリン、オークリー・ペンダーガスト 生きる希望は、奪えな...

映画『インポッシブル』を観て

13-54.インポッシブル■原題:Lo Imposible(英題:The Impossible)■製作年、国:2012年、スペイン■上映時間:113分■料金:1,800円■観賞日:6月29日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷) □監督:J・A・バヨナ◆ナオミ・ワッツ◆ユアン・マグレガー◆トム・ホラ...

映画評「インポッシブル」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2012年スペイン=アメリカ合作映画 監督J・A・バヨナ ネタバレあり

「エアポート'75」 «  | BLOG TOP |  » 「あまちゃん」 第12週

おなじみの映画ブロガーさんの多いgooブログもTBを廃止。多くのブログがTB廃止の事態になってきた。こうなると、TBから記事をたどることができないブログが多くなる。ブログのURLをお気に入りなどに登録して、何を書いているのかなと、いつも見回りに行くしかない。

マリリン応援+映画雑文などのブログ。
下のほうにアクセスランキング、ツイッターがあります。



このブログのトラックバック・ポリシー (2009年1月10日、修正)

過去の記事の一部には「ブログランキング参加中~」という文面がありますが、現在はブログランキングから離脱しています。該当するすべての文章を削除することは大変なので、そのままにしてあります。

映画感想の「好き度」について。
☆☆☆☆☆(5)…GREAT!文句なし!
☆☆☆☆(4)…FINE!かなり、いいぞ!
☆☆☆(3)…GOOD.観て損はないかな。
☆☆(2)…NOT SO GOOD.ちょっとなあ…。
☆(1)…BAD!いいかげんにせい!
という感じ。★を0.5点とします。星5つは、ほとんどつけませんから、4.5点なら最高と言えます。 自分にとって面白いかどうかが重要で、世間の評判や、意義がある映画である等々は重要視しません。
好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。


クリックで救える命がある。

小鳥頭
忘れっぽい人の同盟。
クリックしたら説明があるかもしれない
(忘れた)。


プロフィール

ボー・BJ・ジングルズ

  • Author:ボー・BJ・ジングルズ
  • HP「シネマ停留所」の管理人でもある。♂。単純に映画が好き。綺麗な女優が好き。マリリン・モンローさんは、わが永遠のミューズ。

ブログ内検索

最近の記事

最近のコメント

最新トラックバック

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング(30日分累計)

Twitter

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード