「ボディ・ダブル」 - 2014.02.27 Thu
ヒッチコックにオマージュということでいえば、ヒッチ映画に出演したティッピー・ヘドレンさんの娘であるメラニー・グリフィスさんの起用も、そのひとつだろう。

お話は、豪華マンションの一室の留守番を頼まれて、望遠鏡で向こうの家を覗いてみると(「裏窓」風)、下着姿の女がひとりでダンスしてます。
彼女が怪しい男に狙われてると思って、車で彼女のあとをつける(「めまい」風)けど、肝心なところで男は閉所恐怖症で困ってしまう(「めまい」は高所恐怖症だったが)。
ポルノ映画撮影所のシーンで、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの名曲「リラックス」が、まるでビデオクリップ!
メラニーさんも出てくるし、ラブシーンでは2人のまわりを360度カメラが回っちゃうお得意の撮影術も。YouTubeの動画でチェック!
もっと「めまい」的なストーリーもあるけど、伏せておく。
前半はメラニーさんでなくて、元ミスUSAのデボラ・シェルトンさんが活躍する。
(2月16日)
BODY DOUBLE
1984年 アメリカ作品
監督 ブライアン・デ・パルマ
出演 クレイグ・ワッソン、メラニー・グリフィス、デボラ・シェルトン、グレッグ・ヘンリー、アネット・ヘヴン

好き度☆☆☆(3点。満点は5点)
(c) 1984 Columbia Pictures. All rights reserved.
● COMMENT ●
のぞき趣味
「めまい」は起こさないけど
>ラブシーンでは2人のまわりを360度カメラが回っちゃう
横レスになりますが、又左衛門さんのご記憶、敬服いたします。僕は「めまい」にもあったような気がするけど多分記憶違いで、「汚名」ですね。
「汚名」はヒッチコックを敬愛したトリュフォーが大好きだった作品。しかし、僕は観る時によって物凄くよく思えたり、まあまあに留まる時もあってなかなか評価の固定できない作品です。
最後に、弊記事までTB&コメント有難うございました。
>又左衛門さん
ヒッチ大好きなデ・パルマが好きなように作ってるのを、楽しく見守ってあげるみたいな気分で観賞です。
匂い、かいでたような記憶、ありますねえ。ポケットに入れたまんま、刑事に見つかるという大恥かいてましたね。しょーがねーなー、デ・パルマ。と、あたたかい気持ちで苦笑しちゃいます。
「汚名」は記憶が薄れています。そもそも回ってたかどうかの記憶が、もはやナシ。(ふたたび苦笑)
>オカピーさん
最近観たときの記事にも書いてあるので、たぶん、そうです。自分の記憶は、もはや、あやふやですが。(笑)
「汚名」も、また見たいです。バーグマンのヒッチコック作品。「白い恐怖」も。
ヒッチコックと乱歩
光文社版「乱歩全集」の「悪人志願」の中に載っています。昭和30年12月15日、雑誌「映画の友」の座談会で、数寄屋橋の日本料理屋にて対面。同席は植草甚一、双葉十三郎など。この対談で乱歩は「あなたの作品では『疑惑の影』『断崖』『レベッカ』『見知らぬ乗客』『ダイヤルM』『裏窓』を観たが、『疑惑の影』が一番好きだ」と述べています。
ここで気付くのが、乱歩の作品に「化人幻戯」という作品があり、冒頭で望遠鏡で殺人現場を目撃するシーンがあるのです。
乱歩は「鏡好き」「望遠鏡好き」で知られますが、「湖畔亭事件」でも望遠鏡で殺人事件を目撃したのに、死体が消失するという話を書いています。ひょっとするとヒッチコック作品の影響を受けたのかも....
>又左衛門さん
同席者も、すごい面々です。
昭和30年=1955年、「めまい」も「北北西に進路を取れ」も「サイコ」も、まだ作られていないときですね。6年後だったら、乱歩がどの作品を選んだのか…。
望遠鏡で目撃、もしかしたら…と想像するのは楽しいですね。いや、映画を観ているのでしょうから、無意識にでも影響はあるのでしょう。
乱歩の子ども向け以外のもの、また読んでみたいですね~。
検証その1
念のため、ショッピングセンターでのシーンをBDで確認。残念ながら(笑)そんなカットはありませんでした。でも「謎の女」が新たに買った下着、凄い「デカパン」なんですけど(笑)ちょっと色気に乏しい。
主人公の「閉所恐怖症」の発作、ここのエレベーターの中でも起きかけてましたね。効果音で分かります。
そして海岸の別荘まで尾行しますが、これ普通はとっくに気づかれますよね。
>「汚名」も、また見たいです
念のためDVDで「汚名」のラブシーンを検証しました。リオの浜辺が見えるテラスは明らかに「合成」。このシーンはセット撮影ですね。今観ると意外にあっさりしたラブシーンに感じます。現在では普通かもしれません。
今作「ボディ・ダブル」での360度のシーンは「スクリーン・プロセス」ですね。背景は別撮り。
近々最初から再見するかもしれません。観てると引きずりこまれますから。
>又左衛門さん
そうそう、大きなパンツでした。なんでやねん!?と思いましたけども。(寒かったんでしょうか)(笑)
尾行は普通ならバレバレです。「めまい」でも気づかれそうなもんだと思いましたけど、まあ、いいんでしょう、映画だし。
のぞき見最高!!!! 久しぶりに恥知らずなコメントです

>下着姿の女がひとりでダンスしてます。
今は ゴールデンの時間帯に テレビで放送できないでしょうが 昔は そんなのお構いなしで放送してましたね。 ボクは 子供ながらに ニタニタしながら見てました

大声でいいたいです。 ”そりゃあ あんなセクシーなダンスを窓からしてたら のぞきたくなるって!!!!” だから 今現在 ボクは スケベオヤジになったと実感してます(笑い)
動画もご丁寧に 貼り付けてくださいまして、ありがとうございました。
しかし メラニーのケツはキレイでした

そういえば デパルマは クエンティンタランティーノも尊敬してると述べてた監督でした。
>zebraさん
こういうの、親といっしょにテレビで見てたりすると、恥ずかしいですよねー、きっと、お互いに!
おあつらえ向きにあんなダンスしているのは珍しいといっても、理由がちゃんとあったりしてますからね。
ふつう、観賞するでしょうね、窓開いてるしー!
デ・パルマは下世話なところも含めて、好きです!「アンタッチャブル」とか作んなくてもいいんです。こういうエロっぽいサスペンスっぽいのが合ってる!
デボラ・シェルトン
この「ボディ・ダブル」に下着姿でダンスをしていた デボラ・シェルトンさん 調べてみたところ
ミスUSAに輝いてから1年も経たない1971年に、フィデル・カストロと血縁関係にあるキューバ人亡命者のヴィシ・カストロと結婚し、。クリストファーという子どもを一人設けましたが のちに離婚。1977年にイスラエルの音楽プロデューサー、シュキ・レヴィと結婚し、タマラという女の子を授かったそうなんです。
「ボディ・ダブル」の頃ですでに 子供のいるお母さんだったんですね。
お子さんのいる母親としては複雑な心境でしょう・・・
お子さんたち曰く「ママ・・・・・Σ(゚Д゚)」
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>zebraさん
ミスUSAになるくらいの、自分の強みを存分に生かしてきた方なのですね。
テレビドラマもたくさん出ていたらしく。
いま、どのように生活しているのでしょうね~。
>鍵コメントさん
管理人のみ閲覧できます
>鍵さん
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メラニーは残念ながらお母さんとはかなりの隔たり。ちょっと下品だしね(笑)彼女の出演作では「ワーキング・ガール」が好き。下着姿もセクシーだし。
ここでは「謎の女」ことデボラ・シェルトンがいいですね。
元々「ダメ男」の主人公。冒頭の「棺桶の中で閉所恐怖症の発作」に襲われるイントロが面白い。これラストに繋がっていますね。家に帰ると女房は寝取られていて散々な人生。「謎の女」の後を追って、ショッピングセンターで女が捨てた下着をゴミ箱から拾うシーンがワクワク(笑)匂い嗅いでましたっけ?
>ラブシーンでは2人のまわりを360度カメラが回っちゃう
これの元ネタは「汚名」でしょう。ケーリー・グラントとバーグマンの。
印象的なのは、タイトルが出る撮影所のシーン。広大な砂漠の風景が映りますが、それは巨大な映画用の絵で、移動していく場面に驚かされます。
そもそも「ボディ・ダブル」という意味が「体の吹替え」ですからね。エンディングでのおっぱいの吹替えも勿論好きです(笑)デ・パルマの作品の中では一番好きじゃないかな。放送されるたびについつい録画してしまいます。