「her/世界でひとつの彼女」 - 2014.06.30 Mon
なんで泣けるんだろうって考えると…もともと涙もろいのはあるけど、こういう、あったかい、やさしい、楽しい恋愛気分になりたいんだなあと…。

コンピューターのOSで実体がないとしても、それが感情をもった異性の素敵な声だったら、思いやる気持ち、ときめきなどを感じて、電話で話してるような感じでもあって、なんだか長距離恋愛と同じようなふうかもしれない。
もちろん、実体(肉体)がないから、将来的にはどうにもならないことだけれど…。
以下、ネタばれ。
イヤホンのようなものを耳に入れると会話ができ、ケータイにOSを入れれば、ケータイのカメラを通してOSの「彼女」は世の中の様子を見ることができる。
「彼女」は学習し、進化する…。

「彼女」サマンサの声がスカーレット・ヨハンソンさんなので、あのハスキーボイスには、もう、たまらない!
姿がなくて声だけだから、なおさらその声に集中して聴くことになって、そりゃ惚れるなってほうが無理。
「彼女」も恋愛感情を知ることになると、必然的にラブラブ関係になってしまいますとも。
もし、OSの声がスカちゃんでなくて無名の女優だったら、「彼女」について、もっと想像の幅が広がったと思うけれど、よっぽど魅力的な声でないとね。
有名女優と無名女優の声、どちらが映画としての価値は上がっただろうか。
…でも、OSということなんだから、実像の女優を想像しても意味ないか。

彼自身については、この恋愛が、実際の恋愛に進むための手助けになったんじゃないかな…恋愛シミュレーションみたいなふうに、ひとつの経験をしたわけだし。
コンピューターの近未来的な発達のもとでの、奇抜なSF的お話ともとれるけど、語り口がやさしくて、あったかくて。音楽もよかった。

スパイク・ジョーンズ監督、やっぱり、「かいじゅうたちのいるところ」で私が感じた「あったかさ」は、今回も通じるものがあるのかな~と、心地よい気分。
そうそう、大好きなエイミー・アダムスさんも良かったし!
もう1回観てもいい。
(6月28日 新宿ピカデリー)

HER
2013年 アメリカ作品
監督 スパイク・ジョーンズ
出演 ホアキン・フェニックス、エイミー・アダムス、ルーニー・マーラ、オリヴィア・ワイルド、クリス・プラット
声の出演 スカーレット・ヨハンソン
参考:her/世界でひとつの彼女@ぴあ映画生活
好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)

(c) Photo courtesy of Warner Bros. Pictures
● COMMENT ●
>とらねこさん
そうそう、生身で関わった女性は、きつかったですねー。気持ちは分かる…気がしますが。
そうそう、だからエイミーちゃんの存在は、ほっとします。いいなあ。
思い出したのですが、エレベーターが動くとき、壁(?)に模様があって、それも動いていて、いいなー、このエレベーター、おしゃれ。と感心してました。
TBしてみたのですが、反映されないみたいです…。
こんばんは。
あったかそうな女性だし、過去お付き合いしてたといってたから、また上手くいくかもしれませんね。
私はサマンサのキャラになかなか馴染めませんでしたわ、、、。
>オリーブリーさん
近未来でも、エイミーちゃんみたいな女性は、けっこう、いるんじゃないかなーと思います。いや、いてほしい!
コンピューターだとしても、楽しい会話から始まって、気分がUPしていくのを、うまく自然に見せている映画に思えましたよ~。
声だけって、なんかイイ♪
スカちゃんのアノハスキーヴォイスで告られたら、男性の想像力は膨らんで、、
それでいいのに、スカちゃんったら余計なことを(爆)
やはり切れ者過ぎるのもヒトとのバランスが取れないと思っていたわ

マリリンの声で~、、となったら、たとえ短い期間でもいいよね

>kiraさん
マリリンの声なら、会話しているだけで、うれしいですからっ! 「彼女」もマリリンのことを学習して、なり切れるんじゃないかなー。それは何だか楽しいですよ!
二次元的
男性側としては、自分が大好きと思っていたOSがそんな正体だったなんて、できれば知りたくはないんだろうなというのはわかります。
でも機械とかソフトですし、いずれは壊れる物と頭ではわかっていながらも、どうしても離れられないというのも、何だかいじらしくも思う。
近未来だったらセオドアみたいな人が、男女ともに増えていくんだろうということを予感させる作品でもありました。
>rose_chocolatさん
機械だから、生身じゃないから、とは分かっていても、ああいう親密さは、そのときには楽しいだろうなあと思います。
やっぱり、自分のOSは自分だけのものだと考えてしまっていても、おかしくないですよ。どういう仕組みなのか、はじめは分かっていないようなので。
携帯できるコンピューター的なものの進化は、この映画のようなことも夢物語ではないかもしれないですね。
日本語吹替え:檀蜜
>ふじき78さん
えろっぽいのなら可能性はありますね~。
こんにちは
会話できちゃったり心配してくれたりしてたら、
そりゃー夢中になっちゃいますよね
そして「自分のもの」とさらに思ってしまう
でも、ラストではセオドアがそういう垣根を取っ払って、
サマンサと感じた「愛」を他の対象(朝焼けや友人や元妻など)に向けられるようになった成長を感じられることが出来て、
なんだかとってもあたたかかったです
>makiさん
OSとはいえ、疑似恋愛になってもおかしくないほど、いろんな面で優れているし…。
最後は現実の世界に向くことができるようになるエンディングは、いい感じでした。
あったかでしたね!
そこがまたラストをあたたかくしてくれた感じでした。
しかしホアキン・フェニックスもおっさんになったなあ…
>まおさん
…てか、うらやましいです!
年とっても若く見える人もいるし…いろいろですよね!
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彼の関わった女性、例えばルーニー・マーラやオリヴィア・ワイルドのシビアさを考えると、生身の女性が辛く感じてしまうのが、共感出来るように描けていたなあと思います。
そんな中、エイミー・アダムスの何となくモッサリした感じがちょうど良くて癒やされました。
想像の世界の彼女へ話しかけちゃうボーさんには、ぴったりな作品かもしれませんね!