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「嘆きのピエタ」 - 2014.12.22 Mon

彼の映画は、あまり見ていないけど、さすがはギドクというべきか、「ぎぃ~毒!」とばかりに、ふさわしい名前。

ピエタって、なんだっけ?と見たあとで調べて、なるほど、と。
キリストなら、「わたしの肉を食べ、…」ということか。細かい意味では違うけど。

このあと、ネタばれ。


イメージ
映画のシーンにはない、イメージ映像ですね。

この男の高利貸し、取り立ては、払えないほどの利子をつけておいてから、相手を機械事故としての障害者にして、保険金で返してもらうという、卑劣きわまるもの。
ヘドが出るほど嫌な奴だが、天涯孤独の生い立ちがそうさせる要因であるようだ。
そこへ、産んですぐ彼を捨てた母と名乗る女が現れて。
演じるチョ・ミンスさんが素晴らしい。(…美人のお母さんでもあるし…)

自慰から近親××(未遂?)から人肉食いから、やりたい放題。
しかも、自慰には母を名乗る女も加担(!?)。
…ギドクってマザコンなのか?と少し思う。

終盤の、母の気持ちの独白には、涙せずにはいられない。
誰か個人の母親というより、より大きな、母の愛、大いなる母だ。

母

それにしても、あの贖罪のやり方までも過激であることよ。
移動するから、十字架を背負って歩いたイメージに近いか?
あんなに長々と血の跡はつかないだろうと思ったが、ここもリアルでなくてもいいのだろう。

怒りと憎しみ、無慈悲から始まって、大いなる母の愛、そして、贖罪。
強烈な映画ではあるが、いまのところ、また見たいというものではないし、そういうところで好き度は多少、下がる。

(12月20日)

PIETA
2012年 韓国作品
監督 キム・ギドク
出演 チョ・ミンス、イ・ジョンジン、ウ・ギホン、カン・ウンジン、チョ・ジェリョン

参考:嘆きのピエタ@ぴあ映画生活

好き度☆☆☆★(3.5点。満点は5点)


(c) 2012 KIM Ki-duk Film All Rights Reserved.

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● COMMENT ●

ギドク興味あるけど、借りてきてまで見るつもりはないんだよな。

テレビでやったら録画するためには、どんなタイトルの映画を作ったのか把握しとかないとだな。

記事を見てみると、結構意外な映画も並んでいて面白いですね。
恐怖の黒洋館にバーバリアンまで見てますね!
WOWOWかな。

ギドク

どっちかというと苦手です。
修羅を売りにしているっぽい傾向でしょ?
疲れてる時にはちょっとスルーしたいかも。

>とらねこさん

WOWOWです。
ホラーものも興味はあるので、ときどき録画しています。
われながら、いろんなのが並んでいますよね。

>rose_chocolatさん

修羅…そうなのかも。
たしか、ギドク作品は観たのが、まだ2本目か3本目なので…。
疲れてるときはキツイですよね~。

ボーさん、こんにちは!

初ギドク作品でした。ぎぃ~毒!でしたね(^▽^;)
やりたい放題もあって、生々しくて濃かった。
最後に大きな母性を感じさせてくれた所が良かったです。

韓国映画らしい強烈さがあったけど
その点でも「母なる証明」のほうが好きです。

>YANさん

こんばんは!
「母なる証明」は見ていないんですよねー。
韓国映画は好きこのんでは見ませんが、インパクトのあるものは多い気がしますね。そういうのが多く公開されているということかもしれませんが…。

まー、強烈でしたねー。


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