「暗くなるまで待って」 - 2015.03.29 Sun
原作がフレデリック・ノット。そうだ、彼には「ダイヤルMを廻せ!」という、同じように、特定の場所を舞台にしたサスペンスの傑作劇があるじゃないか! こういうの得意なんだなあ。

通算3回目の観賞だが、ひさしぶりなので、はじめて見たように新鮮。記憶力が悪いと、そういう、いいこともある。(苦笑)
こんなに手の込んだ芝居をしなくても、人形がどこにあるか聞き出す方法があるんじゃないかなとも考えるが…。
その人形だが、「アリス」で出てきたものに似ているなあと思った。もちろん本作のほうが先に作られているし、まさか本作の人形を「アリス」がマネしたわけでもないだろうが。

最近は、おじいちゃん役で頑張っているアラン・アーキンが、ちょっと恐ろしい悪役で異彩を放つ。(上画像は、リチャード・クレンナ。彼も好演。)
ダンナ役のエフレム・ジンバリスト・Jrは、テレビドラマなどで人気があったらしい人だけど、職場にいるという設定のため、危機に見舞われる奥さんのそばにいないから、まったく役に立ちません! 出番もほとんどなし。(苦笑)
でも、上の階に住む娘が、協力者に。この子の存在は効いている。孤立無援だと話の幅が広がらないし、個性のあるキャラクターが多いほうが楽しい。

悪者たちは、うまいこと、だましているつもりでも、盲目の人間は耳がよくて、音から意外なことが分かっちゃう。そのあたりも面白いですね。
監督は、初期の007映画で有名なテレンス・ヤング。
映画タイトルも傑作でしょう。
(3月28日)
WAIT UNTIL DARK
1967年 アメリカ作品
監督 テレンス・ヤング
出演 オードリー・ヘプバーン、アラン・アーキン、リチャード・クレンナ、ジャック・ウェストン、ジュリー・へロッド
好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)
(c) 1967 Warner Bros. Entertainment Inc.
● COMMENT ●
「暗くなるまで待てない」
ビデオで昔高校生の頃みました。
ヘップバーンは好きではないけど
この映画はさすがに傑作。
銀座でやった舞台も、15年以上前にみて面白かったなー。
ps
弟の映画公開と、引っ越しでBlog停滞してましたおくれてすみません
mama記事のTBもありがとです。
わたしもよくそういう事あります(笑)
この作品を観たのも結構前なので、初見のように楽しめるかも!
そういえば、女の子がいい感じで活躍してましたね♪
オードリーの盲目の演技も素晴らしかったし、映画としての魅力に溢れた作品でした。
このタイトルは一度聞いたら忘れません!
>又左衛門さん
舞台劇ですから、それも観てみたいですね。
ドヌーヴさんの「暗くなるまでこの恋を」なんて映画タイトルは、本作があってこその産物じゃないでしょうか。内容的には関係ないですけど。
「午前十時の映画祭」は4月から、また新しく始まりますが、これは入っていませんでした! あっても、おかしくない作品ですよね。
>migさん
舞台も観ているんですか! 上演したら観てみたいです。あ、誰が演るかにもよるかな…。
引越し、3月だと、ちょうど引越しシーズンですね。私も直近では3月に引越して、業者の料金が割高でした。(苦笑)
>宵乃さん
人形がどこにいったか、ということにかかわるので、この女の子の存在は必然なんです。なるほどなあと。脚本うまいです。
タイトルは原題のままですが、これもうまいですよね。
今まで2回は見ているはずなのに、
要は、私もすっかり忘れていたということですね。
というか。
あのサングラスの人がアラン・アーキンだったとはっ!
これが一番のサプライズでした。
>小夏さん
(安心した…多少)
アラン・アーキンですよ。わりと出始めの頃じゃなかったかなと。サングラスすると、なに考えてるかわからない人に見えがちですよね。
>ふじき78さん
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最近この映画NHKBSでやってましたっけ?
私が観たのは2008年だから、もう7年前です。できれば舞台で生で観たい作品ですね。「目が見えない」主人公の映画、もしくは暗闇の中を進む主人公のハラハラドキドキ感というのは独特のものがあります。「羊たちの沈黙」にもそんなシーンがありました。また「騙しているつもり」「騙されている筈」の登場人物から連想する、最近の「振り込め詐欺」に通じるものがあります。
この子役の女の子が重要ですね。これを是非「午前十時の映画祭」でやってほしいです。