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2019-10

「お熱いのがお好き」(9回目) - 2005.10.10 Mon

女だけ?のバンド。左からトニー・カーティス、ジャック・レモン。マリリンは分かりますね?
(c) Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.
All rights reserved.
アメリカ映画協会(AFI)が選ぶ、アメリカ映画のコメディベスト100で第1位に輝く傑作
マリリン・ファンの間でも、この作品をベストに推す人は多い。
確かに面白い。
が、私は「マリリンの」映画として選ぶならば、本作は1番目には選ばない。
なぜか。これはマリリンだけの映画ではないから。
マリリン、トニー・カーティス、ジャック・レモンの3人の主役に、同じだけの重みがあるからだ。
マリリンの、いちばん面白い映画を選ぶなら「お熱いのがお好き」かもしれないが、「マリリンの映画」を選ぶなら、私は「紳士は金髪がお好き」か「バス停留所」を選ぶと思う。

それは、また別の話。
この映画が傑作であることは間違いない。
2人の男に女装をさせて、女だけのバンドに放り込むというアイデアが生まれた時点で、ほとんど成功といえる。まじめに考えれば無理な話っぽいが、そこはそれ、映画である。
しかも、そこに女の中の女、色っぽい女の容姿の代表のようなマリリン・モンローがいたら?
女装男とマリリン、その対比は、考えただけで面白いはず。

ビリー・ワイルダーとI・A・L・ダイアモンドという、コメディ脚本の強力コンビが、そのアイデアをもとにストーリーを作れば、面白くないものができるわけがない。

本作は、ゴールデングローブ賞のコメディ・ミュージカル部門で、作品賞、主演女優賞(マリリン・モンロー)、主演男優賞(ジャック・レモン)を受賞している。
ある意味、アカデミー賞よりも信頼感のあるゴールデングローブ賞を受賞したことを、私は誇りに思う。
ゴールデングローブ賞をとったということは、当然、マリリンはアカデミー賞をとっても不思議はないわけだから。
しかし、この年、1959年度のアカデミー賞主演女優賞を得たのはイギリス映画「年上の女」に出演したシモーヌ・シニョレだ。
マリリンはアカデミー賞には候補にさえ上がらなかった。
候補になれなければ勝負にもならない。アカデミーには偏見があったのではないか。不公平である。
ちなみに「お熱いのがお好き」からは、マリリンの衣装を担当したオリー・ケリーだけが、アカデミー賞を受賞している。

この映画でも、マリリンは撮影を手間取らせたという。調子の悪いときの彼女は、短いセリフでも何度も間違えていたらしい。
ビリー・ワイルダーが語るマリリンについては、我が家の本館のページマリリン・イン・「ビリー・ワイルダー自作自伝」にも書いてあります。
ワイルダーによれば、撮影では散々な状態が多かったマリリンだが、フィルムを編集して映画の映像になってみると、他の誰にも真似のできないような、信じられない輝きを、そこに発していたのだ。
それこそが、
天性の女優
というものではないだろうか。

主演3人だけではなく脇役も光る。
ニヒルなギャング役といえばこの人、みたいな大物のジョージ・ラフトが、やっぱりギャングの親分スパッツ・コロンボをクールに演じ、1930年代頃から喜劇役者として活躍したジョー・E・ブラウンが、女装のジャック・レモンにプロポーズする富豪オズグッド・フィールディング3世の役をコミカルに演じる。
ブラウンには、「大口ブラウン」というあだ名があった。口が大きいからというわけだろう。そのまんまだが、本作でも「がまぐち」などと言われていた。(笑)

マリリンの歌は3曲。お馴染みの色っぽい名曲“I Wanna Be Loved By You”、スタンダードな名曲“Running Wild”、情感あふれる名曲“I'm Through With Love”。言うことなしですね。

「お熱いのがお好き」は、永遠の、懐かしの名画コメディの傑作であり続けるだろう。マリリンの役名
シュガー
とともに。…あ、ジョセフィンとダフネもかな?

なお今回の文芸坐での公開は、「荒馬と女」と「お熱いのがお好き」の2本とも、昔のプリントのままだった。訳は清水俊二さん! 字幕翻訳の草分け的存在だ。
背景が白く明るいところでの字幕は、読みにくいときがあった。
(10月2日)

SOME LIKE IT HOT
1959年 アメリカ作品
監督 ビリー・ワイルダー
出演 マリリン・モンロー、トニー・カーティス、ジャック・レモン、ジョージ・ラフト、ジョー・E・ブラウン

トラックバックは、お熱いのがお好き@映画生活様に。

追加トラックバック:
アスカ・スタジオ様

評価☆☆☆☆☆(5点。満点は5点)

● COMMENT ●

ボーさんの言われる様にマリリンベストというより
コメディ映画としてのベストだと思いますね
ジャック・レモンやトニー・カーチスのふたりが輝いてましたもん。
でもその昔少年時代の私は映画に笑いながらもマリリンの魅力にドギマギした記憶があります。その意味ではマリリン初心者には入っていきやすい映画かもです。
ちなみに私のマリリンベストは
「七年目の浮気」「帰らざる河」です
「七年目~」はマリリンの可愛らしさが全開だと思うのと、最後バスローブ姿で見送るマリリンにやられました。
「帰らざる河」は子供を相手にギターを弾きながら歌うマリリンに心温まります。あとは川下りの映画という珍しさとアウトドアでのマリリンのジーンズの着こなしがキュートな所でしょうか(汗)

>dora21さん!!

ありがとうございます!
気合い入れた記事にコメントがついたので嬉しかです!!!!!!!!!!!!!!!!!
このままだったらマリリンが可哀想なので、削除しようかと思っていました。(笑)

可愛いですよねー、シュガー・マリリン。
こんな娘がいたら、私もサキソフォンを習うか、シェルオイルの御曹司になります!(なれるかい!)

「七年目の浮気」も、もちろんいいです! 「帰らざる河」で、子どもを前に歌うシーンは、私もお気に入り! あの素朴さと、子どもが好きそうな彼女の感じがとても素敵です! そういえば、川下りの映画も少ないかもしれません。
私の場合は、マリリンは、すべてベストなんですけどね!

ほんとにコメントありがとうございました!

初マリリンな映画

>マリリン・ファンの間でも、この作品をベストに推す人は多い。
はい!その中の一人です。

子供の頃、洋画に出てくる女優さんというのは、とっても綺麗で、色気もあるけれど、近づきがたい存在でした。
でもこの映画のマリリンをみた時、こんなに綺麗で色っぽいのにどうして可愛いな~と思うんだろう?と、とっても不思議でした。

確かにこの映画は「マリリンの映画」ではないかもしれませんが、私はやっぱり大好きです。

気合いの入った記事に感謝です。

所で今日良いもの発見!
近々送らせて頂きますので、お楽しみに♪

>Michiyoさん

コメントありがとうございます!
うんうん、可愛いんですよね~。どうしようもなく。いったい何なんでしょうね。
やはり、天性の女優。親しみやすい、やわらかーい感じ。スペシャルな存在としか言えないですよねっ!

初めてのマリリンだったら、インパクトも強いでしょうから、お気に入りになりますよね。

良いものですか? わーい。楽しみに待っています!

せっかくのマリリン記事なのに~;

コメント遅れました!スイマセン~。
でもこの映画についてはもう言う事なし!
マリリンのシュガーは私の原点です!
実は1年間、某学校で英語の先生をしていたのですが何を隠そう、私の愛称は「シュガー」でした(生徒が覚えやすいし)
名前の由来を生徒に話したらまぁ、生徒たちのサービスのいいこと!マリリンのポストカードくれたりウホウホでした(職権乱用?)。
この映画で好きな脇役はボーさんも仰ったJ.E.ブラウン、ジョージ・ラフト、そして名前忘れたけどいつも胃薬飲みながら「ビーーンストック!」って叫んでる楽団長。
好きなセリフはジャック・レモンの「I'm a man, I'm a man...I wish I were dead」(俺は男だ・・・死にたいよ)。
そして何と言っても我らがマリリンの「Good night, honey♪」ですね。あの可愛らしさって言ったら!
好きなシーンはマリリンが楽団演奏後、ホテルを出てトニー・カーティスの待ってるボートまで小走りに走っていく姿。何て可愛らしく走るんでしょう・・・
(私は女だ・・・死にたいよ。)
私だったら男装してシュガーに近づきます、絶対!
キリがないのでこの辺で(笑)

>uniko@ニャンくんさん

コメントありがとうございます!
えっ、先生だったんですか! えっ、シュガーだったんですか!
いいですねー。シュガー先生。あまったるくて。

ビーンストック!って叫ぶのは、スイート・スーでしたっけ。あの2人(ジョセフィンとダフニ)、なーんか匂うのよねー、と言いながら、ちっとも正体に気づいてなかった…(笑)

マリリンの走り方、可愛いですね。スカートがタイトで足が広がらないんでしょうか、もしかして。

シュガーが、ほんわか~と、そばにいたら、私も変装して口説きにかかりたいと思います!

一番かな!

大学の卒業旅行。

Los Angeles の名画座で Some Like It Hot! が たまたま上映されていたので入りました。

もともと 大好きな作品です。

満員の客席。 オープニングで

Billy Wilder という監督のロゴが出たときに拍手が起きました。

Marilyn Monroe とロゴが出たときに 一段と大きな拍手。

シュガーが ヒップを揺らしながら初めて登場する 汽車のシーンで また拍手。

マリリンが歌えば拍手。 

そしてラストの Nobody's Perfect! の名台詞には ひときわ大きな笑いと喝采が起きました。

あぁ、「マリリンはこんなにもアメリカの人たちに愛されているのだ」、と

嬉しくて 嬉しくて、笑いながら 涙が流れました。

書いている今も 涙が出てきました。

マリリンは 白黒で撮られたこの映画を嫌っていたようですが、

可愛くて、sexy で 頼りなげで 守ってあげたくなるシュガーが大好きです。

いまだに自分には 全映画の中で一番好きな作品でありますよ♪




>スノーパンダさん

コメントありがとうございます!
卒業旅行でロスに行かれたのですか! わー、いいな~。
しかも「お熱いのがお好き」を上映中!?
いちばんお好きな映画ですか! 最高のコメディですからね!
ロスの観客の反応、いいですねえ。嬉しくて、きっと私も泣きます!
私はロサンゼルス、行ったことがないのです。行ってみたいな。お墓などにも。

マリリンさんの過去ログを 一通り 見させていただきました。

長く、マリリンさん関連ニュースから離れておりましたので
いろいろ勉強させていただいてます。

マリリンさんの映画は すべて評価5なのですね!

ファン心理に ほわわんとしました♪

>スノさん

ん、スノーパンダさんの略ですよね?
ほんの少しでもマリリンがらみだとマリリン枠に入れてますから、なんでこれが?というのも、いっぱいあるでしょう?
記事は今147あると表示されています…流して読んでも大変です。ありがとうございました!

マリリンの映画は、主演のものなら、ほぼ満点にしてあるはずです。
そういう甘~いファンなのですねー。

凄い熱気に圧倒されます。

コメントとTBを頂戴しながら、このマリリンの聖域にお邪魔するのを躊躇っていました。
清水の舞台から飛び降りるつもりで、思い切ってやって参りましたが、やはり、マリリン・モンローを特別に意識していない普通の一般的な人間が「或る日の出来事」のコメント欄に何かを書こうとしても、たじたじとなりますね。(大汗)

でも勇気を出して、思い切って私のコメントを少しばかり書かせて貰います。
ボーさんが「私はこの映画はマリリン映画のナンバー・ワンではない。何故ならばマリリンは主役でないから」と仰っているのに、「さすがボーさん」と思わず頷きました。
私はこの映画はジャック・レモンが主役、トニー・カーティスが準主役の映画であり、マリリン・モンローはスーパー・サブ的な役と見ているものですから。
でも、ジャック・レモンをたじたじとさせるあのお色気と、ウクレレを奏でながらの歌は、お世辞なしにさすがです。
この映画に於けるマリリン・モンローは、主役級を凌駕するスーパー・サブといえますね。

>アスカパパさん

そんなに構えなくて、よろしいですよ。お気軽にどうぞ!
スーパー・サブというのも分かります。
ワイルダーは、マリリン演じるシュガーが、いちばん弱い役柄、というようなことを言ってます。そこへ、最強の女優をもってきたのが、ワイルダーの戦略です。
そりゃ弱いですよね、女装の2人に比べたら。
もともと男2人の逃走劇だから、マリリンは、その意味では脇に回りますし。
そこを、あれだけの存在感に持ち上げるのは、マリリン以外にはできない芸当でした。

ファンとしましては、いろんな意見を聞きたいものなので、またマリリン映画を気軽に取り上げてください。(といっても、だんだん残りの映画本数が少なくなってきますね。)

超未来の話ですが…

来年、映画館でリバイバル上映してくれるんですねー。
これ、吹き替えの面々が凄い!吹き替え黄金期でしたね。
「さあ、見よう」と思って図書館に行くと、決まって貸し出し中。「今、忙しくて、見てる時間ないー」って時は、あるのに…v-409

>モペットちゃんさん

えっ! 来年リバイバル上映ですか!
初耳です。どこから情報が?

吹替えは、広川さん、キンキン(愛川さん)、もちろんマリリンは向井真理子さん、でしたっけ。
いつも貸出中とは、さすがの人気。でも、1回借りたら、2週間、貸出中になっちゃうわけですよね~。

超遅くなりました。

「何度見てもすごい50本」でお探しくださいまし。
上映権とか諸事情あるのでしょうけれど、「これが入って、あれは入ってないの~?」と、恐らく全ての人が思うのではないでしょうか。[10にジャンル分けして、各々の部門5作品ずつ]っていうふうにできなかったのかな~。
地方都市にもv-338が来てくれるのは嬉しいですけどね。

長くなるので、本論(感想)は、またいつか。

>モペットちゃんさん

おおっっ! ありがとうございます。
見ました。マリリンも出ている「ショウほど素敵な商売はない」も入っているじゃありませんか。
なんで?
全然知らなかった投票でした。
来年、楽しみです。土・日じゃないと観られないですけど。

No title

昔々、父と名画座に行っていた頃、“B.ワイルダー特集”なんて月もあって、父は「“色”がついてるから、もう少し大きくなってからだな」と言っていました。
いつしか名画座は消え、私も「もう少し」どころか「もうかなり」大きくなってしまい、やっと見ることができた次第です。

T.カーティスが、裏返った声が出せなかったので、最初は吹き替えにしてもらったとか。広川氏の“裏返った声”は、職人技でしたね。

寝台列車の“酒盛り”シーンが(やや身に覚えがあるので…)印象に残ったかな。
あんなセクシーな寝間着ではなく、あぐらかいてましたが。
マズい、私、未成年だった…e-263

>モペットちゃんさん

色ですか。お色気のことかな~?
名画座も減りましたからねえ…。ご存じかどうかわかりませんが、新潟市内にあった「名画座ライフ」が懐かしいです。あそこは私の映画歴のスタートのひとつともいえる場所でした。

カーティスさん、はじめは吹き替えでしたか!
ああいう、こっそりやる、ちょっと悪いことがスリルだったりして。…未成年だったって、ばらしちゃいけませんよ。まだ時効になってない…でしょ!?


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真・映画日記『お熱いのがお好き』

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好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。


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小鳥頭
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(忘れた)。


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ボー・BJ・ジングルズ

  • Author:ボー・BJ・ジングルズ
  • HP「シネマ停留所」の管理人でもある。♂。単純に映画が好き。綺麗な女優が好き。マリリン・モンローさんは、わが永遠のミューズ。

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