「赤い靴」 - 2016.03.09 Wed
「赤い靴」の同名バレエ・シーンは、映画中盤に十数分にわたってある。
単にバレエを踊るのを見せるのかと思ったら、人の形の新聞紙と踊ったり、観客席が海に変わったり…いろんな映像処理をやってみていて、楽しませてくれた。

舞台に関わるメンバーの人間関係を描く、バックステージもの。
モイラ・シアラーさん。もう、ずーーーーーっと昔から、名前は知っていた。もちろんバレエのプリマでもあったという、彼女の代表作。見るのは2回目だが、まったく記憶にないので、初めて見るのと同じだ。
バレエを取るか、愛(彼氏)を取るか、の普遍的っぽいテーマが最後に発生するけど、こういう問題は困ったもんです。
どっちも取れるように、できないものか。
芸術至上主義と恋愛至上主義がぶつかるのはいいとして、その間で引き裂かれるのは、たまったものじゃない。
赤い靴を脱ぐエンディングが劇的すぎて、かわいそうすぎる。

撮影が、ジャック・カーディフ。パウエル&プレスバーガー監督のもとでは本作や「黒水仙」。
前日見た「ナイル殺人事件」もそうだが、マリリン・ファンには何といっても「王子と踊子」! 名撮影監督です。
エンドロールで、デジタルリマスター製作にマーティン・スコセッシ監督の名前が。おお!
(3月6日)
THE RED SHOES
1948年 イギリス作品
監督 マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
出演 モイラ・シアラー、アントン・ウォルブルック、マリウス・ゴーリング、レオニード・マシーン、ロバート・ヘルプマン
好き度☆☆☆★(3.5点。満点は5点)

(c) 1948 Carlton Film Distributors Limited. All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Global Entertainment Ltd. and Distributed by Park Circus Limited
● COMMENT ●
>とらねこさん
「ブラック・スワン」と2本立てで上映しても面白いですね。
1948年の映画ということを考えれば、バレエ・シーンは息をのむほど印象的だったのではないかなと思います!
>ふじき78さん
いまの朝ドラだって、仕事に熱中する嫁の話ですが、それでもうまくいっている夫婦って。みんながそういう家庭だったら、問題が何もなくなりそうですよねえ。
こんにちは
劇中劇と重なるラストが悲劇的でしたね。
>宵乃さん
ええ、女性は気をつけたほうがいいです、愛に生きても、死んだら困ります。…て、なにを言っているのか、なんとなく、そういう話だったっけ?と。(苦笑)
でも、悲劇のほうが心に残るから、どうにもねえ。と思います。
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これ、面白かったですよね。
映画の記憶が、いろんなことを思い出させるものでした。
『ブラック・スワン』と比較して観るとまた深みを増して感じられました。