「ルーム」 - 2016.04.29 Fri
私はオトコは嫌いなのに、この子はヤタラメッタラかわいいなーと見ていた。
こんな息子なら、欲しい。
…と思いつつ、いま現在の写真などを見ると、それほどでもないような…。映画のマジックなのだろうか。

髪を長くしていたから、女の子っぽく見えた点はあったかもしれない。
純粋培養されて育った子どもの役といってもいいので、見かけも適役なのか。しゃべりかたも、かわいかったよねー。
私だったら、お母さんのアカデミー主演女優賞だけじゃなくて、むしろ子どものほうにこそ主演男優賞をあげたい。
5歳の役だが、実際は8歳ぐらいだったよう。違和感はなかった。
でも彼の本名が ジェイコブと知って、えー、すごくオトコな名前だなあと、少しがっかり。笑
ジェイコブというと、たぶん、もともとは宗教関係でヤコブから来ている名前でしょうか。
かわいいといっても、年くっていくと、憎たらしくなるのかな…。
でも本作の場合、この子をキャスティングした時点でほぼ成功、お母さんのブリーの気合の入った演技が加わって、より成功。
逃げ出したとき、そこに散歩中の人がいて、よかった。
担当の女性警官が頭の切れる人で、よかった。
幸運がめぐってくるか不運がめぐってくるかで、結果はまるで違うだろう。
しかし、やってみる勇気や、あきらめない気持ちが大事なのは、なににおいても言うまでもないことなんですよね。

過酷な境遇にありながら、生まれた子に言葉を教えたり、運動もさせたり、さまざまな苦労をして育ててきたのだろう母親、その母性には尊敬の念を禁じ得ない。
一方では、子どもの存在が、生きるための心のよりどころにもなっていたのではないか。
逃げだす方法が、実際には、ちょっと無理っぽいところが難点(男が確認しないわけはないだろう)だが、物語の劇的な転換点に続いていくので、まあいいか、という気にも多少はなっていく。
子どもにとっては、もういちど新たな世界に生まれ出たような経験か。
母親にとっては、世間(家族を含め、ほかの人たち)の目(口さがない反応)や、つらい過去を消化していくことが第一になるのだろう。
母のほうが対処はキツイ。
それぞれの、未来への対峙と希望。それを見ているほうも、応援しながら人生への勇気や希望を少し分けてもらえる気分に。
ただ、この子が父親のことをはっきり理解したときのことが、少し心配。まっすぐ育ってね。
母性や生きることを、観点を変えてとらえた、優秀作。
(4月24日 イオンシネマ 板橋)

ROOM
2015年 アイルランド・カナダ作品
監督 レニー・アブラハムソン
出演 ジェイコブ・トレンブレイ、ブリー・ラーソン、ジョーン・アレン、トム・マッカムス、ウィリアム・H・メイシー
参考:ルーム|映画情報のぴあ映画生活
好き度☆☆☆★(3.5点。4点に近い。満点は5点)
(c) Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015
● COMMENT ●
ボーさんが、
>kiraさん
観てくるのは「アイアムアヒーロー」ですよね、きっと?
お待ちしてまーす。というか、過激なところは、だいじょうぶですか?
でも子供の柔軟さにも助けられて、ようやく大きな世界に足を踏み出すラストに静かな感動がありました。
ジェイコブ君はグッジョブでしたね。
>pu-koさん
ジェイコブ、グッジョブ、…もしや、韻を踏んでます?
あたしバカよねぇ~^^;
コメントする記事、間違えちゃって、スマーン(×_×;
見て来たわ~~~、けど、まだ記事書いてない(焦)
これ、やっぱり最終的には、子供は凄いなあ・・でしたが、
親の立場になってみると、本当に苦しい。
まだ若い母親でも、母は母。子供の純粋さからくる強さでふたり助け合って欲しいですね。
>kiraさん
子どものほうは、これから新しく、どんどん吸収していく状態なので、あんまり心配はない気がしますね。
お母さん思いのいい子のままに育ってほしい!
名子役(特に男の子)は成長していろいろ大変になる例が多いですけど、ジェイコブ君が健全に育つことを祈ります
>SGA屋伍一さん
そうか! SWの新作に出たらいいかも。悪役でイメージ変わったりして?
成長後に消えたり、鳴かず飛ばずになったり、ヘンになったり…しないでちょうだい!ですよねー。
男が確認もせずに放り出すところ。
まぁ、仕方ないのだけど、、、、あれがどうにも引っかかって
いい映画だとは思うけど、映画的すぎるーとなちゃった。
>migさん
見るなと言われたからといって、それで見ないのなら、もっと母親の言葉に従う理由が必要ですし。
そこを、まあまあ、許すかどうか、ですね。
カワイイ子
息子ちゃんがとっても可愛かったですね。
ショートにしても十分可愛かったですよ。
なので犯人の男が入ってきたとき、とってもヒヤヒヤしちゃいました。
>ノルウェーまだ~むさん
この子あっての映画でしたよね。
きっと犯人も、この子には、かなわない運命なのだ!?
こんにちは
演技も素晴らしかったです。
重い内容でしたが癒されました。
>yukarinさん
内容の重さが、ジェイコブくんで、ほんわりした度合いは、かなりあったかと思います。
この子は、本作の収穫ですね~。
>ふじき78さん
こんぶ、たんこぶ、こぶた、小太り…。
名前がジェイコムなら多少いいかも。
本当に彼の可愛らしさとすごさが映画を支えてくれていたなーと思います。
これが被害者であるお母さん視点だったら、最後まで観るのはつらかったかも…
>まおさん
女の子っぽい感じもあるから、かもしれません(笑)。
はい、お母さんのことのみメインだと、つらいですよねえ…。
実は女の子?
あれくらいの年齢だとわからないですよね。
子供らしさもありつつ、可愛くて素直で「この子だけは守らなくては」というお母さんの気持ちに寄り添えます。
犯人の行動は詰めが甘かったですが、サイコパスっぽかったので”病死=ばっちい”くらいの認識だったのかなぁと無理やり納得しておきました。
>宵乃さん
部屋で純粋培養的だったせいもあるのか!? なんて。
ばっちい! なるほど、それ、あるかもしれません。近くにも寄りたくないような?
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今から観てくるわ♪
記事書いたらまたTBします~~