「生粋 マリリン・モンロー、あるいは~」 桐ヶ谷まり - 2016.06.10 Fri
著者の桐ヶ谷さんは、お会いしたことはないが、日本マリリン・モンロー クラブの会員さんでもある。

カバー絵は著者によるもの
本の発行日がマリリンの誕生日の6月1日で、私の手元に届いたのも6月1日だった。なんだか、すごい。
マリリンに人生を影響される実際の例を、これほどはっきりと読むのは初めてかもしれない。
桐ヶ谷さんは、16歳の夏に、映画雑誌のマリリン没後十年特集号に出会う。
そのなかの、(マリリンが)睡眠薬のビンを片手に死んでいるところを発見される、といったタイプの女の子だった、という記述に、自分と同じだと思い、そのマリリンが後に大統領の式典に出席するほどになったことに驚く。
『出発点が同じなのだから、それなら、私もがんばれば、何者かにはなれるのかもしれない』(『 』内は本文引用。以下同じ)
自分の人生に強く関連づいた人物なのだから、それはもう、特別な存在になるのは納得。
『マリリンが今でもこれほど多くの人に愛されているのは、この人の世の、淋しさと温もりの両方を、あの体をいっぱいに使って教えてくれたからではないだろうか』
というところは、感覚的に大いに共感した。そういう表現はいいなあと。淋しさと温もり。マリリンは本当にそれを感じさせる人。
マリリン90歳のときを想像して描写したシーンは、私もそうあってほしいなあと思うような理想。世界中のファンの夢かもしれない。
「バス停留所」の話は長く書かれていて、マリリン演じるシェリーの相手役「ボー」(私のハンドルネーム)の名前もたくさん出てくるので、なんとなくうれしい。
桐ヶ谷さんは、児童学を学んでいて、「田口理論」というものを紹介している。それによると、2歳ごろまでに重要なのが密着型の育児。
マリリンの場合、その時期には里親のアイダ・ボレンダーにかわいがられていたと推測している。
『見られて、見つめ返して、とりこにする』
『目を閉じた顔がこれほど雄弁な女優も珍しい』
なども印象的なので書き留めておく。
(6月6日読了)
「生粋 マリリン・モンロー、あるいは虐待された少女の夢」 桐ヶ谷まり 著
四六判 並製 208頁
定価 本体1500円+税
発行所 冬花社 電話:0467(23)9973 FAX:0467(23)9974 http://www.toukasha.com
● COMMENT ●
映画「バス停留所」は、桐ケ谷さんのお気に入りの映画でもあるようで、書く事はかなりあったみたいです。マリリンのシーン、多いですもんね。ボーさんに追われたり、ボーさんに投げ縄投げつけられたり、ボーさんにシッポ取られたり…
>たけしさん
いやいや、書店で買わないですよ。もうすぐ書店に入るから、みなさんどうぞ!ということで!
コレクターじゃないすから!
ハンドルネームがボーだと、「バス停留所」がマリリンと自分の映画のように思えてきますね(笑)。
衣装の尻尾を取ったりとか、悪いことしかしていないように書かれていますが、チェリーを想う気持ちは誰にも負けないぜ! ひゃほー!
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