「イヴの総て」 - 2016.08.09 Tue

5日はマリリン・モンローさんの命日。彼女の映画を見るのに何にしようかと考えて、超有名作品だけどマリリンが端役なのであんまり見ていない本作に。
実際、見るのは3回目だが、2004年以来なので、ずいぶんひさしぶり。
2004年にHPに書いた感想文を転載しておく。手抜きである。
有名な舞台女優にうまく気にいられて、彼女のもとで働くようになったイヴ。やがてイヴは代役として舞台に立つ機会を得る…。
大女優役のベティ・デイビス、清楚と見えて、実は、したたかなイヴ役のアン・バクスターはじめ、セレステ・ホルム、ジョージ・サンダースなど、みな名演。
まだ人気がブレイクする前のマリリン・モンローが、そのままのような役柄の新進女優役で端役出演している。
大女優の付き人でセルマ・リッターが出ているが、彼女は11年後の「荒馬と女」では、今度はマリリンの世話のようなことをして出ていたなあ、と面白く思った。彼女、山岡久乃さんみたいだよ。〔2004・8・1(日)〕

セルマ・リッターさん(左)
マリリンが出てくるのは45分すぎからで、ジョージ・サンダースが連れてくる女優、ミス・カズウェル(Miss Casswell)役。
階段にすわっているシーンでは、主演のアン・バクスターさんの隣にいる!

映画のラストに登場する、大女優を夢見る女性の役がマリリンだという話も出たことがあるが、そのときの女優は、バーバラ・ベイツさん。
顔つきが全然違うから、マリリンのことを知っていたら間違うはずはないけれど、マリリンが、こちらの役を演じていたら、また違ったインパクトがあったかもしれない。
しかし彼女は、外見の魅力(だけ)で新しいスターを目指すかのようなミス・カズウェル役で起用された。
すでに、ここから、マリリンが歩む道が決められてしまうことの萌芽が見えているような気もする。
しかしながら、映画自体は、脚本、演出、出演者、すべてがハマった傑作で、マリリンが端役とはいえ、出演できたのは幸運だった。

1990年~1986年に見た映画ベスト11の記事でも、本作を紹介済。
(8月5日)
ALL ABOUT EVE
1950年 アメリカ作品
監督 ジョセフ・L・マンキウィッツ
出演 アン・バクスター、ベティ・デイヴィス、セルマ・リッター、バーバラ・ベイツ、マリリン・モンロー
好き度☆☆☆☆★(4.5点。満点は5点)

撮影前の照明テストか。(c) Hulton Archive(Getty Images)
(c) 1950 Twentieth Century Fox Film Corporation
● COMMENT ●
>officeroaderさん
映画ファンとマリリンファンの違いでしょうか。私は映画ファンが基本にあってのマリリンファンですからねえー。
最後の人が
顔の見分けが苦手なので、気付いてなかったかもしれないです。結構、色んなところで言われてますし。
「荒馬と女」とは立場が入れ替わってるというのも面白いですね。意識してそうしたんだろうか?
あながちフィクションでもないらしい
この作品割と最近観ましたけど、面白かったです。
憧れの人をそっくり真似て、その憧れの人に成り代わろうとする、こういう人が実際にいるそうですね。
人格障害みたいな心の病の一つとか。
>宵乃さん
最後ではないですね。途中で出てきた若手女優です。
セルマ・リッターさんは、「付き人」的な役柄がぴったりなので、11年後のマリリン主演映画でも、お似合いな感じということで、たぶん意識的なことではないと想像します。
>ケフコタカハシさん
「弟子入り」するのは、その人にあこがれて、そのようになりたい気持ちが大きいと思いますよね。イヴはチャンスをつかんで成功しました。でも、自身の才能がなければできないことで、それはすごいと思いました。
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