「続・激突!/カージャック」 - 2017.07.16 Sun
スピルバーグのテレビ用映画「激突!」とは別の映画だが、「激突!」の名が売れていたから、勝手に「続・」とつけたのでしょうかね。昔は、たまに、あった、この手の関係ない「ニセ続編」。
以下ネタばれ。

犯罪者になった夫婦が、福祉局に息子を奪われたとして、妻が服役中の旦那を脱獄させて、ふたりで息子の養子引き取り先の夫婦の家に向かおうとします。
途中でパトカーをカージャックするはめになり、警官を都合よく人質として運転もさせちゃいます。
たくさんのパトカーが、手出しできずに、あとをゾロゾロとついて走るのが、ちょっと呑気っぽくてユーモラス。よく考えれば、そんなにいっぱいついてくることもあるまいに、と思ったけど、映画の画(え)的に面白いわけでしょう。
そういえば、夫の脱獄も、かんたんでした。脱獄なんて、さっさと済ませないと、話が進まないから。
警察が手を出さないのに、民間人がライフルぶっぱなして獲物を殺そうとするかのようなのが、よっぽど、ひどい。
かと思えば、警部ですら、目的地にスナイパーを潜ませる手段を取る。これまでの彼の仕事で死者は出ていない、と言っていたのに、いいんですか、あなた?
一般市民が、ふたりの道中を応援して、お祭り騒ぎのように。子どもを取り戻せたらいいねと思うのは人情だが、このふたりは、ただいま犯罪を犯している真っ最中でもある…。群衆なんてのは、深く考えない無責任なものではあるし。なかに、拳銃を持って近づいてくる者がいないとも限らないぞ。
ラストはビター。実話として、どこまで本当なのかはわからないが、なにもそこまで、とは思うよね。スナイパーが姿を見せれば、投降したんじゃないのかな。
(7月16日)

THE SUGARLAND EXPRESS
1974年 アメリカ作品
監督 スティーヴン・スピルバーグ
出演 ゴールディ・ホーン、ウィリアム・アザートン、マイケル・サックス、ベン・ジョンソン、グレゴリー・ウォルコット
好き度☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
(c) 1974 Universal Pictures
● COMMENT ●
やっとコメントできる!
人質警官はストックホルム症候群もあったんでしょうけど、あの二人が根っからの悪人ではなかったのが一番大きいでしょうね。彼らが犯罪者になってしまった理由を考えずにはいられませんでした。
あと、無邪気な妻を演じるゴールディ・ホーンが可愛かった!
変な邦題で損してますが、これも一つのちゃんとした作品として多くの人に見てもらいたいですね。
>宵乃さん
「激突!」を見てなきゃいけない続編なんじゃないかと思われそうなのが、いまとなってはウィークポイントです。
ゴールディさんは可愛かったですねー! 当時の女優のなかでは、キュートさは抜群だったのでは。
後にケイト・ハドソンさんが出てきて、ゴールディの娘だと知ったときは、びっくりでした。
史実が、どんなだったか、どの程度、脚色してあるのかは、ちょっと調べたいかも。
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