読書記録(2017年9月) - 2017.10.01 Sun

「美女ありき」 川本三郎
取り上げているのは、エリザベス・テイラー、ヴィヴィアン・リー、デボラ・カー、フランソワーズ・アルヌール、アリダ・ヴァリ、ジーナ・ロロブリジタ、ヴァージニア・メイヨ、ローレン・バコール、シルヴァ・コシナ、ドリス・デイ、ドロシー・ダンドリッジ、パイパー・ローリー、ミレーユ・ドモンジョ、ナタリー・ウッド、キャロル・ベイカー、マリア・シェル、エリナー・パーカー、ジェニファー・ジョーンズ、ジーン・セバーグ、レスリー・キャロン、スーザン・ヘイワード、ジェーン・マンスフィールド、アニタ・エクバーグ、スーザン・ストラスバーグ、ジャンヌ・モロー、グロリア・グレアム、キム・ノヴァク、シャーリー・マクレーン、ジョーン・コリンズ、キャサリン・ヘプバーン、テレサ・ライト、ヒルデガルト・ネフ、クリスティーネ・カウフマン。
マリリン・モンローさんは数回、話の引き合いには出されるけれど、取り上げてくれていない。女優のきれいな写真を見るだけでも楽しい。(9月7日読了)

「捜査官ガラーノ」 パトリシア・コーンウェル
ニューヨーク・タイムズ・マガジン、週刊現代に連載されていた小説だという。美男でハーフでIQの高い主人公の刑事(男性読者に人気が出るわけがない)、上司の美人検事、仲間の年上女性刑事、おばあちゃんは占い予言師! ん、事件はどうやって展開し、どうやって解決したんだっけ、もう覚えていないぞ…。(9月18日読了)

「横濱王」 永井紗耶子
以前、永井さんの作品を2冊読んで、いいなと感じていたのを、自分のブログ記事を読んで思い出した。生糸を商った横浜の実業家、原三渓。主人公の男が原三渓の評判を聞いて回るところは、三渓の紹介的な物語とも思えるが、震災、戦前・戦後の時代を主人公がどう生きていくのかを丹念につづっていく読み心地は好き。三渓園、デートで行ったなあ…。彼女の作品は、もっと読んでみたい。(9月26日読了)
● COMMENT ●
滑稽な人々
>又左衛門さん
私がいちばん嬉しかったのは、キャロル・ベイカーさんが載っていたことでしょうか。思い出すのは「大いなる西部」で。
マリリンの後継的なジェーン・マンスフィールドさんを取り上げていて、マリリンがいないのは、いかがなものか(笑)
政治のドタバタは、はたから見ていると滑稽で、戯画か何かのようですね。みんな踊らされていて、信用できる人物、いなくなる感じです。
議員 "ロンダリング"
人間の中で「一番信用ならない」のは政治家です。彼らは、さも「民衆のため」とか何とか、美辞麗句を並べて耳当たりのいいことを言いますが、彼らほど「自己中心的」な人間はいないと思いますよ。その証拠に、市会議員・県会議員で汚職に手を染める犯罪者は後を絶たず。「金の亡者」ですよ、議員というのは。政治に金がかかるというのも一因ですが、なにしろ「厚顔無恥」の集まりです。本当に有権者のことを考え、国のために一命を捧げるなんて大志を持った人は、ほんの一握りしかいない。本業がうまくいかなくなったので、政治家にでもなって金を稼ぎたい、一儲けしたい、有名になりたいという輩が多い。
選挙の時だけ有権者に「甘い言葉」をささやいてペコペコし、裏では舌を出して、当選した暁には「上から目線」でふんぞり返る。まるで自分を女優か何かと勘違いして、写真集を出すふざけた議員もいましたよね。
さて、「美女」ですが....
ただの「美女」だけで成り立つ映画の時代はとうに過ぎたと思います。日本でも、八千草薫さんとか山本富士子さんとか、誰もが認める「絶世の美人女優」と言われた人を、一目銀幕で観たいという観客は多かった。
最近では「悪女」ものも増えました。いわゆる「ファム・ファタル」ものです。
しかも悪女は美人でなければ映画は成立しません。悪女でブサイクなんて誰も観たくない(笑) 美人で尚且つ悪女だから男を虜にする。
先月ようやく「深夜の告白」を観ました。これ、なかなか観る機会がありませんでした。NHKでもやりません。でもよく練られた脚本ですよ。例の"Go Movies"にもありました。しかもHDになってます。だけど英語字幕が画面とシンクロしてないんです。それで仕方なくDVDを買いました。画質は酷いです。両方を同時並行で観ました。エドワード・G・ロビンソンがいいですね。
この作品を下敷きにしたのが「白いドレスの女」です。キャスリーン・ターナーという美女に翻弄されるのがウイリアム・ハート。10数年ぶりに再見。両者を続けて比較しながら観ると、下敷きにしたのがよく分かります。
私が持っているのが、山田宏一氏の「美女と犯罪」という本です。当然ながら「深夜の告白」も取り上げられていますよ。
>又左衛門さん
ワイルダー(とキャメロン・クロウ)の対談本、図書館で借りようかと思いましたが、重くて、でかいので、ちょっと手が出ていない状況です。
異形のものたち
先月、「ドラキュラ」ものを続けて観ました。
某TVで、ルーマニアのドラキュラ城を訪れる旅番組を観たのがきっかけです。ちょうど満月にあたり、その城は幻想的でした。
私はゾンビものは苦手なんですが、ドラキュラものはOK(笑)
ゾンビは怖いというよりは「気持ち悪い」「グロい」と思いますから、生理的に受け付けない。
【魔人ドラキュラ】
ベラ・ルゴシ主演。初めて観ました。このドラキュラ、噛みつく場面がありません。ただルゴシの見開いた「目」にライトが当たってアップになるだけ。怖くもないし、どことなく品があります。
【吸血鬼ドラキュラ】
私は個人的には、クリストファー・リーよりも、ピーター・カッシングの顔のほうが怖いです(笑)この人の顔の造形は凄いと思います。ハマープロの様々な作品で観ているせいだと思いますが、クリストファー・リーはそんなに怖くない。
例の"Go Movies"では国別検索可能ですが、UKにはハマープロの作品が多数アップされてます。
【ドラキュラZERO】
これはドラキュラとなる前の、ブラドの段階からという意味で「ZERO」がつけられている。国を救うために、やむなく悪霊と契約して吸血鬼となる。比較的「真面目」な作り方です。
【ヴァン・ヘルシング】
これはもう「なんでもあり」ですね(笑)
日本でも故緒形拳さんがドラキュラを演じた「かみつきたい」とかいう映画がありました。めったに放送されませんが。
ついでに
【フランケンシュタインと地獄の怪物】も観ました。日本未公開とか。
こちらもピーター・カッシングが主役のハマープロの作品。
頭蓋骨を切って脳みそを取り出す場面とか、結構気色悪い(笑)
>又左衛門さん
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映画で観たことある人と観ていない人がいます。
> フランソワーズ・アルヌール「ヘッドライト」だよなぁ。
> パイパー・ローリー 「ハスラー」ね。
> アニタ・エクバーグ フェリーニの作品に出てたね。噴水の場面が有名だけど、その後「巨漢」になりました(笑)
> ヒルデガルト・ネフ 「クネフ」と私は発音してたんですが、Kは発音しないんですね。「キリマンジャロの雪」は観たけど、ガードナーの印象が強すぎて、覚えてない。
総じて、「可憐系」と「肉体系」があって、それ以外もいるよね。シャーリー・マクレーンやキャサリン・ヘプバーンを美女と呼んでいいのか、異論があります(笑)
さて世の中は、急に騒がしくなってきました。
泥船かタイタニック号か知らないが、沈没まじかの船から逃げ出して、新しい船に乗り換えようと右往左往する、見苦しいネズミみたいな人たちの群れ。
果たして新しい船に「希望」はあるのか? いずれ「失望」に変わりそうな予感すらする.......
こういう世相にぴったりな本は何だろう? と考えていたら、太宰治の「お伽草子」を思いつきました。もう10数年前に買った文庫本。中身は誰でも知っている、子供のころに聞かされた、「瘤取り」や「カチカチ山」「浦島さん」「舌切り雀」の話が入っています。中でも今回は「カチカチ山」が相応しいのではないかと思いました。古典を題材に、太宰一流の皮肉を交えて現代風にアレンジしてあります。