読書記録(2017年10月) - 2017.11.26 Sun
最近、読書記録の記事を書いていないなあと気づいたら、10月の書いてないやんけ!

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」 スコット・フィッツジェラルド
私などに言わせれば、映画のほうを先に思い出すが、有名作家の著作なのであった。原作本は短くて、すぐに読み終わる。淡々と書かれているから、老人に生まれて赤ん坊に戻っていく、これは何なんだ?と読み手が考えなければ、何もなく終わってしまいそう。(10月2日読了)

「χの悲劇」 森博嗣
エックスじゃなくて「カイ」の悲劇。真賀田研究所で働いていた島田文子さんが主役。エラリー・クイーンの「Xの悲劇」を踏襲して、乗り物内での殺人が起きる。その場に居合わせてしまった彼女が巻き込まれる冒険のその果ては? 驚きとともに静かな感動の余韻が。(10月9日読了)

「淑女怪盗ジェーンの冒険」 エドガー・ウォーレス
副題に「アルセーヌ・ルパンの後継者たち」とあるように、金持ちから盗む義賊的な怪盗のお話で、爽快でさえある。他にもう1編、喜劇的な物語も収録。誤字(漢字の誤変換?)多し。(10月19日読了)
● COMMENT ●
太宰治全集
>又左衛門さん
ホークスは、ぶっちぎり優勝なので、ベイスターズが勝ったら面白いなと応援していましたが残念でした。関東のチームですし。
とはいえ、ベイは3位ですから、そもそも日本シリーズとはいえないわけで。
太宰や三島は読まないですねえ。読書記録を見ればおわかりかと思いますが、純文学っぽいのは、ほとんど読んでいません。
たまに外国ものでは文学作品的なものを読みますが、ほかに読む目当てのものがない状態で、図書館で選んでいるわけなのです。
要は「完成度」
BJさんの過去ログを読み返して、井上荒野さんの記事が目に入りました。最近彼女を取り上げた新聞記事がありました。彼女、私の郷土の作家、井上光晴の娘さんなんですね。「虚構のクレーン」好きでした。
>又左衛門さん
昔の文学ものは図書館だと、全集で置いてあるのを見かけるので、重くて借りる気がしないのですよね。電車のなかで広げる気もしないですし。
井上荒野さんは知らなかったけれど、ふと手に取った本でした。
誤訳
この作品の中で、残念なのが、一部「誤訳」というか、「間違ったふりがな」があるんですよ。
ガーゴイル(建物の外側につけられた魔除けみたいなもの)の訳で、「樋嘴」というのがあります。読み方は「ひはし」なんですが、「ひさき」とふりがながつけてあります。創元推理文庫版「エラリー・クイーンの新冒険」。
未読でしたら是非お勧めします。ただ最近入手困難かもしれません。何故か最近ミステリーの名作が増刷されませんね。
>又左衛門さん
未読なので頭に置いておきます。
図書館にないんですよね、クイーンとか。クリスティさえ少ないですし…。
ヤフオク
肝心の出版社自体が、増刷とか、ましてや改訂版なんか出す気がなさそうです。もう出版社に期待しても無理かも分かりません。
私が今の本を入手したのがヤフオクなんです。去年、割と程度のいい、きれいな本です。1998年版。「エラリー・クイーンの冒険」と2冊、同じ人から買いました。「お気に入り」にヤフオクの該当する項目を登録しといて、こまめにチェックすれば、掘り出し物をゲットできる確率も上がるはずです。ヤフオクは写真付きなので、程度の判断がつけやすいです。ただし、評価のいい出品者に限ります。
>又左衛門さん
そうですね、どうしても読みたいものはチェックしてもいいですね。それで安かったら、よけいにラッキー。
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ホークス、二年ぶりに日本一になりましたっ!
もうずいぶん遠い出来事のようにさえ感じますが、本日市内をパレードしましたよ。でもDeNAも手ごわかった。いいチームでした。残念なのは、今年の主役だったサファテがパレードに参加してないという点。
さて標題ですが、
思い切って筑摩版の太宰の全集を買いました。文庫なんですが全10巻。
前にも書いた「お伽草子」を読み返したのをきっかけに、まとめて手元に置いておきたくて買いました。久々に読んだ「富嶽百景」が良かった。
高校入学直後に読んだのが、「人間失格」でした。田舎の中学から長崎市内の進学校に入った私は、クラスの中で島崎藤村の「初恋」を暗唱するのが流行っているのに驚きました。東大や九大などに進む秀才たち中心のクラスになかなかなじめませんでした。そんな私の心情にマッチしたのかもしれません。
最近買ったビッグ・コミックにも漫画版の「人間失格」が連載されています。ちょっとホラーみたいなタッチですが。
話は変わりますが、昨日は三島由紀夫の命日「憂国忌」でした。TVで特集を観ました。高校時代に本当にはまったのは、実は三島文学なんです。三島は太宰を嫌っていました。でも実際は二人は似たような人だったのではと思います。コンプレックスを肯定する太宰と、強烈に否定して乗り越えて、まったく別の自分になりきろうとした三島。でも結局は三島の死は「文学的自殺」だったと思いますね。師弟関係にあった川端康成も自殺しましたし。
今読んでいるのは太宰の「津軽」。小説と言うよりはエッセイみたいな内容。東京から久しぶりに故郷・青森に帰り、友達や兄たちとのふれあいを書いた中編。
>スコット・フィッツジェラルド
あの「グレート・ギャッツビー」の人ですか。44歳で亡くなってますね。
>老人に生まれて赤ん坊に戻っていく
ちょっと「ドリアン・グレイ」を連想しました。