「オリエント急行殺人事件」 - 2017.12.12 Tue
過去の映画版でも、海外のテレビ版でも見たことのあるお話。

犯人は知っているから、俳優がどんな演技をするか、映像でどんな見せ方をするか、のほうに注目が行く。
それがわかっているせいか、映画では謎解きに、あまり力を入れていない感じ。
乗客に、ひと通り聞き取り調査をして、あることとの関連性から、なんとなく解けていったような。
この事件、ポアロにとっては、ものすごく彼の中で葛藤する、稀有なものなのですよ。
究極の命題というか。
クライマックスでは、いつも泣いてしまう私。この話では。
今度も例に漏れず。
エンドロールで歌が流れるのだが、誰が歌っているのかなと見ていたら、なんと! 出演しているミシェル・ファイファーさんだ!
歌詞は多少聞き取れたけど、これ、歌詞の訳を出してほしかった。たぶん、映画の内容にからんで、しみじみするのでは?
戦争はもちろん、犯罪も、人を不幸にする。(義賊が不当に儲けた金持ちから奪う場合などは別かもしれない。)

家庭教師の役で、デイジー・リドリーさん。1週間後には「スター・ウォーズ」で、まるっきり違う人になる。
ライトセーバーは振り回していなかった。(当たり前)
さまざまな風景のなかを走る列車の光景が美しい。
列車のなかを歩いて客車や食堂車などをどんどん通り抜けていく人物をずっと追うカメラが、列車の長さと豪華さを見せる。そんな視覚的なテクニックも、いくつか工夫されている。
しかし、乗客の誰が印象に残るかといえば…ポアロかな!?(笑)
(12月10日 イオンシネマ 大井)
MURDER ON THE ORIENT EXPRESS
2017年 アメリカ作品
監督 ケネス・ブラナー
出演 ケネス・ブラナー、デイジー・リドリー、ミシェル・ファイファー、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ
参考:オリエント急行殺人事件|映画情報のぴあ映画生活
好き度☆☆☆(3点。満点は5点)
(c) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
● COMMENT ●
こんにちは
こんにちは~♪
「スターウォーズ」も楽しみですね♪
>yukarinさん
気持ちを考えると、せつないんですよね。
デイジーさんのアクション、今週末、観る予定です!
>kiriyさん
そうなんです、推理には重点を置いていない感じで、ドラマですよね。
「SW」は絶対に、すぐチェックします!
デイジー・リドリー
気が付きませんでした(^^)/
予習と復讐
行く前に、私なりに予習しました。シドニー・ルメット監督の映画版とデビット・スーシェ版のドラマを再見。連続して観てみて、両者にはかなりの「ニュアンスの違い」があることに気づきました。細かい部分の表現の違いも発見。
最大の違いは、ラストのポワロの感情の違い。
映画版(アルバート・フィニー)のポワロは犯人に同情的。
しかし、デビット・スーシェのポワロは犯人に同情しながらも、「犯罪そのものは赦せない」として、犯人を車内に閉じ込めます。そして「怒りの表情のまま」の顔のアップでドラマは終わります。
今回のポワロはアルバート・フィニーのそれに近いですね。
細かい部分では、ラチェットがポワロに身辺警護を依頼する場面の違い。
ドラマ版では、トビー・ジョーンズ(ミスキャストっぽい)のラチェットはポワロの前に札束を積みます。ポワロが拒否するとさらに札束を積み増します。こういうあからさまなシーンはどちらの映画でもなし。
今回のキャストで気になったのが、アーバスノット。たしか元々「大佐」という軍人のはず。医師の役はコンスタンチンのはずだが、省略したのか?
今回の映画版で良かったのは、俯瞰による、今までになかった表現。ラチェットが死んでいる部屋をこじ開ける場面など。ただネタバレでラチェットの遺体にナイフを刺すカットは見えないように配慮したのだろう。
ただ気になった点。ハバード夫人が刺される場面とアーバスノットの発砲には違和感。これはっきり言って「蛇足」でしょ。
最後に「エジプトのナイル川」で事件が.....これ、次回作の予告ですか?(笑)
ゴージャス
ポアロが最高に目立って巧かったですよね☆
ラストの最後の審判は、彼らが下すのもでもポアロが下すべきものでもないと、どうしても思ってしまって私は全く泣けませんでした。
>まっつぁんこさん
カイロ・レンも出ていたのに(うそです)。
>又左衛門さん
ナイル川で事件、というのが、船で殺人事件発生なのかと思いましたが、原作ではポアロは事件発生前から船に乗っているわけですから…どういう話にするのでしょうかねえ。
フィニー版の映画は大昔に観たままで、記憶はないです。
スーシェ版のテレビは最近見たので、印象は残っていました。
オールスターでの映像化には似合う作品ですね。
>ノルウェーまだ~むさん
殺人は、どんな理由があっても罪ですからね…。
ポワロ三昧
序盤の、豪華寝台列車に乗り込む人たちの期待と一抹の不安。狭い列車の通路の撮影が面倒なものですが、敢えて車外から撮影し、音声をシンクロさせて、旅の始まりのワクワク感を演出してますね。
>エンドロールで歌が流れるのだが、誰が歌っているのかなと見ていたら、なんと! 出演しているミシェル・ファイファーさんだ
誰かは分かりませんでしたが、彼女「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」でもちゃんと歌ってますからね。でも第一印象、「ミシェル・ファイファー、劣化したなぁ....」でした。特に首のところがねぇ。
このところ、連日ポワロ(スーシェ版)のドラマを観ています。映画はこの作品でちょうど120本まできたのであとは余勢で。下手な映画よりよほどポワロのほうが面白いです。予習として原作を、映画を観る前に確認したかったのですが、先週楽天で注文して、やっと今日届きました。品薄みたいです。
この映画を観て、これは「クリスティの忠臣蔵」だとますます感じましたね。というのも、「雪の降る深夜に、身元を隠して徒党を組んで、仇を討つ」というストーリーが「忠臣蔵」そのものなんですよ。見事「本懐を遂げる人たち」のすがすがしさ。だからポワロも彼らに心の中では拍手したのかもしれません。
個人的には、「そして誰もいなくなった」をちゃんとしたキャストでリメイクしてほしいんですがね。
私がクリスティの作品で感心したのは「スタイルズ荘」です。
「一番怪しい人物は犯人じゃない」というミステリーの常識を覆した、このひねりにうなりました。「まいりました」と言わざるをえなかった。すごい。
>又左衛門さん
スーシェ版ポアロは、先日の再放送時に全部録画しちゃいました。あとから、また見たくなるかどうか?
忠臣蔵とは思いつきませんでしたね。なるほどです。
ブラナーで、今度も「ナイル」をやるということで、過去にも「ナイル」は映画化されているし、違うのをやればいいのに、とも思いますが、過去作への挑戦の意味があるのかもしれません。
同じオールスターで作れるにしても、「そして誰も」よりは「ナイル」のほうが観光気分で楽しめることもあるでしょうね。
なんか出演者たちの出番は少ないのは残念でしたよね。
でもケネス監督のポワロ、かっこよかったー
泣いちゃうんですか??
え、ミシェル・ファイファーの歌だったんだ?!
>migさん
人数多いから、しかたないとはいえ、セリフが少ない人が。それでもギャラ高いのか!(笑)
泣きますよー。ええ。
エンドロールで、歌手名をしっかりチェックして、びっくりです。
前に書かせて頂きましたが、スーシェ版は2回見て、2回とも「うぅむ…」と唸らされました。こちらも記事にして頂きたいです〜。
↑スーシェ・ポアロの最後のね〜…あれは「怒りの表情」というか、私には、怒り&哀しみ&悔しさの入り混じった表情に見えました。
フィニー版(?)、戸田奈津子さんは「エレガントな作品」とおっしゃっていましたが、せれぶれてーな乗客たちの立ち居振る舞いも、ポイントではないかと思います。その中でイングリッド・バーグマンだけ、セレブではなくて、おどおどした感じが、流石、名演技だった…ことだけ覚えています。
かく言う私はセレブではないので、高速バスで移動中です(^_^;)
それにしても、キャッチ・コピー「全員が容疑者」…センスがひどすぎますよね。ボーさんの↑最初の一文の方がお上手だと思います。個人的に。
>モペ改め「謎の」ミトンさん
追っかけをしても、息切れしない、若いときのポアロの設定?
スーシェ版は、最後の葛藤が、いちばん伝わってきました。ブラナー版は、そうでもない…よく言えば、シェイクスピアの演劇的。(どういうこった?)
フィニー版のときは、大スター競演の華がありますよね。今はスターの存在が身近になって、結果、小粒になった感覚なので、その点はどうも。
全員が容疑者…あ、犯人はポアロだ! いや、運転手だ! 同じ客車の乗客しか調べないのって、おかしくありません?
熊倉一雄さんに感謝
今回のは、「えっ、これ誰?」ていう人だらけ......予算の都合か......?
スーシェさんの声をあてた熊倉一雄さんの功績は大きかった。熊倉さんのおかげで、ポワロがうんと身近な存在になりました。しかも最後の「カーテン」までしっかり吹き替えしてくれました。
数年前、某デアゴ(笑)社からポワロのDVDマガジンが発刊されました。購入を検討したのですが、肝心のポワロの吹き替えが熊倉さんじゃなかったんです。
版権の関係でしょうが、まったく聞いたことのない俳優さんの声でしたので、やめました。
熊倉さんが亡くなった今も、吹き替えでポワロを楽しめるのはうれしいことです。スーシェ本人の声は意外とソフトですね。字幕版でも楽しめます。
>又左衛門さん
そうなると、次のナイルの客船旅、誰が出るんでしょうね。
私も、録画したディスクは日本語でも英語でも見られるので、将来(?)見るとき楽しみです。
ポアロが熊倉さん? とはじめは思いましたが、今ではそれ以外考えられない、NHKの人選はお見事です。ホームズの露口茂さんも同様。
リドリー・スコット
でも帰りに買ったパンフレットには、「リドリーは大のクリスティ・ファン」と書いてありました。まぁ、イギリス人は普通に読むんだろうなぁ。
そして今回、脚本を書いているマイケル・グリーン。彼は「ブレード・ランナー2049」も書いてるんですね。なるほど納得。
>又左衛門さん
けっこう、いろんな映画をプロデュースしていますが。
自分で監督したら、どんな映画になっちゃうんでしょねえ。
B「だから最初に名優じゃない奴を殺すのだな」
ジョニデ「おい(怒)」
>fjk78deadさん
ジョニデ「なんだとー」
>SGA屋伍一さん
ネームバリューの線からいくと、犯人は…ミシェル・ファイファー? そうだったのか!
こんばんは
自分で「世界一の探偵です」とか言っちゃうのも
映像化しちゃうとうーん、なんか違うなーという感じでした。
ドラマ版はみていないのですが、そちらのラストは悲哀めいていたようですね。
デップはもっといやらしい人物を演じてても良かったような気がします。こういった汚れ役?なのに、それを楽しんでノリノリに演じてたような感じがなかったのが残念。
個人的には、デップ客室での遺体を確認のシーンが、
カメラのアングルが今一つに感じました。(後ろの窓から客室を覗く人物たちを映している)
わざとなんでしょうが、ミステリー映画ですから、前作映画(フィニー版)のほうがそのへんきちんと描かれてた気がします
>makiさん
テレビのスーシェ版は、探偵自身の最後の葛藤、どうするべきか、が大きかったです。
デップ客室、上から撮ったりしていたんでしたっけ、もう記憶が薄れて。
あ、窓越しに、ですね。映像的に、変わったことをしてみたかったのかも?
ミステリーの解決は、過去の事件を知ったら、わかっちゃった、みたいな?
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デイジー・リドリーはSWに出てたというのを忘れてました~かなり変わりますね。