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2018-12

「怪物はささやく」 - 2018.08.17 Fri

わたしは、おまえを癒(いや)しに来たのだ。

以下、完全にネタばれ。今後、本作を見ようという方は、このあとを読んだら絶対にダメ。好き度は5点満点中の4点半。


ばっちり、好みだ!
去年、映画館で観ればよかった。少し、観たい気はあったのに。
観ていたら、昨年度のマイベストテンの1位か2位だった。(星4つ半つけているから。)

かいぶつ

少年の母親は、治すのが難しい病気にかかっている。
ある決まった時間になり、イチイの木の怪物が少年のもとへ来た。
これから、わたしが3つの物語を話す。そのあと、おまえが自分の物語を語るのだ。

怪物が語る物語は、美しいアニメーションになり、映画のヴィジュアルの力を味わわせてくれる。
ふたつの物語は、見かけとは違う真実があったり、何が良いことで何が悪いことなのかが曖昧(あいまい)だったりする。
人は、たいていは善と悪の中間なのだ、と怪物は言う。
いいこともすれば、わるいこともするかもしれない。

3つめは解釈が少々むずかしい出来事だが、少年が自分を罰することを、怪物がやめさせてくれた、ということではないかと考える。
必要以上に我慢するな、とも、大げさに言えば、生きるのをあきらめるな、とも?

ものがたり

少年は自分の物語を語ることになる。
それは決定的な秘密。
地割れに落ちそうになっている母の手をつかみながら、やがて、その手を離してしまったのだ!
自分が苦しいから。
病気の母を見ているのが苦しくて。
手を放した。
母親を死なせた!
少年の心に深い傷を残す。

少年はそのことに向き合わなければ、これから前に進むことは難しい。
母を見捨てたのではない。母を愛していないのではない。

秘密を語り、怪物に肯定されることで、少年は母親の死に向き合い、前を向いて生きることができるだろう。

映画のラストで、怪物の正体がわかるようになっている。
家族の絆の物語として、ぐんと迫ってきて、見たあとの余韻のほうが大きくなり、とすると、そういうことかな、などと想像しつつ、いつまでも想いが消えなくなる、稀有な映画である。

(8月8日)


ははと
見ているのは「キング・コング」。コングは何も悪くなさそうなのに最後に塔から転落してしまう。のちに怪物が語る物語と根本は同じといえる。

A MONSTER CALLS
2016年 イギリス・スペイン・アメリカ作品
監督 J・A・バヨナ
出演 ルイス・マクドゥーガル、フェリシティ・ジョーンズ、シガーニー・ウィーヴァー、トビー・ケベル、リーアム・ニーソン

好き度☆☆☆☆★(4.5点。満点は5点)


(c) 2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SLU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.

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● COMMENT ●

> いいこともすれば、わるいこともするかもしれない。

「へっへっへ、お嬢ちゃんいい事しようぜ」
「へっへっへ、お嬢ちゃん悪い事もしようぜ」的な。

>fjk78deadさん

そうそう、いいことも、わるいことも。
ああっ! どっちも同じに聞こえるのは、怪物ならぬ悪魔がささやくのかっ!?


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 怪物は、三つ目の物語を語り終えたら、少年が心の中に隠している、四つ目の真実の物語を語らねばならないと言う。 
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映画感想の「好き度」について。
☆☆☆☆☆(5)…GREAT!文句なし!
☆☆☆☆(4)…FINE!かなり、いいぞ!
☆☆☆(3)…GOOD.観て損はないかな。
☆☆(2)…NOT SO GOOD.ちょっとなあ…。
☆(1)…BAD!いいかげんにせい!
という感じ。★を0.5点とします。星5つは、ほとんどつけませんから、4.5点なら最高と言えます。 自分にとって面白いかどうかが重要で、世間の評判や、意義がある映画である等々は重要視しません。
好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。


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