「女神の見えざる手」 - 2018.12.25 Tue
企業や業界が、何らかの要望を実現するため、国会議員や官僚などに働きかける行動をロビー活動と呼ぶ。(日本経済新聞より)

銃規制法案を通すために戦うチームを率いるミス・スローン(ジェシカ・チャステイン)。
政治的な話をおもしろく見せられるのは、はじめこそ難しげな言葉のやりとりがあるけれど、そのうちに、わかりやすく、こちらの陣営と敵対陣営の対決の様相になることに加えて、ヒロイン個人の動向に大きく焦点を合わせているからだろう。
しかも、お話の最初から彼女は裁判の被告になっているのだから、なぜそうなった!?という興味も引き起こす。
私にとっては、ロビー活動というものを、はじめて具体的に見て知った、そんな財産的な価値もある。
そうか、会社の形で活動するのか…。
本作の場合は相手は議員だが、人の意見を動かそうとするのは、選挙運動などと少し似ている気もする。
難しいけど、自分の信念と合う運動なら、なおさら、やりがいはありそう。

勝つためには手段を選ばないのかと思えば、弱いところが垣間見えたりしながら、最後のクライマックスまで持っていく。
考えてみれば、ありそうな策略でもあるが、その策士ぶりに「この人ったら…!」と感心してしまうのである。
つまりは、脚本の妙か。
ちなみに、邦題の意味はよくわからず。べつに、見えざる手に導かれて、どうにかしたわけでもないだろうに。
原題の「ミス・スローン」では、客を呼べないのはわかるが。
(12月20日)
MISS SLOANE
2016年 フランス・アメリカ作品
監督 ジョン・マッデン
出演 ジェシカ・チャステイン、ググ・ンバータ=ロー、アリソン・ピル、メーガン・フェイヒー、クリスティーン・バランスキー
好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)
(c) 2016 EUROPACORP FRANCE 2 CINEMA
● COMMENT ●
>fjk78deadさん
猿田彦神社のような手、なるほど!(おーい、納得するなー)
アダム・スミス
経済学用語で「神の見えざる手」という言葉があります。
アダム・スミスが「国富論」の中で唱えたらしいですが、詳細は検索してみてください。それのパロディなんでしょうね。
また別のパロディで「神の見えざる金〇」という漫画を持っています。
この映画、録画済みですが未見です。
今年もよろしくお願いいたします。
>又左衛門さん
「見えざる手」と、この映画の関連が、いまいち分からないということなのです。
邦題をつけるのは、むずかしいとは思いますが。
なかなかおもしろい作品です。
原題と邦題
原題は往々にして、短くてそっけないものが多いみたいです。
「短ければ短いほどいい」とでもいうような感さえ受けます。
それに反して、最近の邦題が「やたらと長くてめんどくさい」ものが多いように私は感じるのですが。BJさんはいかが?
とにかく「副題がついた」ものが多くありませんか?
昔の邦題は、「旅情」とか「慕情」「旅愁」みたいな簡潔で品格さえ感じるものがありましたよ。ちょっと前までは、「原題そのまま」のものも数多くありました。時代の変化なんでしょうが、私みたいに録画してダビングする機会が多い人間からすると、長いタイトルは困るんですね(笑) ディスクに手書きするのも面倒だし、タイトル間違いやすいし。エクセルで視聴した映画のタイトル書くのにも、長いと縮小しないと欄に入りきれません(笑)
>又左衛門さん
なにしろ、ノートにタイトルを書くのに、記入枠の長さが決まっているので、長いと入り切らないこともありますし。
タイトルで内容をわからせて、興味をひこうとするのでしょうね。
お知らせ
今朝の回で、主人公夫婦の友人の男が、貿易の商売で渡米して、ついでに映画を観てきたと主人公の妻とその母に話します。
『題名は「セブンイヤー・イッチ」とか言ったなぁ...。地下鉄の風でスカートがばぁーっとまくれる。』
それを聞いていた二人は、『それ「七年目の浮気」いう映画で2年前に観ました』という落ちがつく。
インスタントラーメンを発明した、安藤百福さん夫婦の波瀾万丈の物語で、おもろいですよ。
追伸
ひょっとして、「七年目の浮気」の時の頃ですかね?
good luck と書いてますよね。
>又左衛門さん
マリリンのファンのメーリングリストにもお知らせ投稿しました。
浮気話につなげるためのネタでしたが、出てくれば、うれしいものです。
「まんぷく」自体はそれほど好きでもないです。
HPトップ写真は、そのとおり、ワイルダーですね。書かれた経緯はわかりません。
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