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2023-06

「ジョジョ・ラビット」 - 2020.01.22 Wed

子どもが自ら気づいていくのが、いいのである。

素晴らしき傑作(と私は思う)。
最近、メジャーな作品を映画館では多く観てきて、こうした単館系といえる作品はご無沙汰だったが、やはり、いい映画はあるもので、いままで見落としてきただろう秀作も、WOWOWなどで拾いあげていきたいよねえ。

メジャーとは言えないだろう本作であっても、賞レースで健闘中で、はじめから評判がいいから、観る人は多いだろうし、観たら感動できるのではないか。

よはん

マイティ・ソーの、あのメチャ楽しかった映画の監督がつくって、彼がヒトラーを演じ、ドイツ軍っぽい服を着た子どもが主役らしい、という予告編などの情報しか知らずに観た。

スカヨハがお母さん役で出てきて、喜んだ私!
あー、もうお母さんをやる年齢? とか考えながら。
ひいき目を抜きにしても、すんばらしい、お母さん。もちろん、脚本によるところは大きい。
それに、男優なんかほめない私だが、主役の男の子が、また素晴らしい。やはり、子役は最強だ。

館内は静かだったが、私にはクスクス笑えるシーンが、ちょいちょいある。いい。監督の持ち味だろうと思う。
温かさと厳しさの絶妙なさじ加減。

靴ひもが結べない、という数度の描写も、最後の最後に効いてくる。彼の成長に感動しないわけがない。

少年が、予想を裏切る反応をすると、ああ、そうだよなあ、そう言うよなあ、なんて、あらためて納得できたり。
子どもなんだよなあ、子どもなんだけど、でも…そういう、心の動きの描き方がとてもよい。

少年たちの軍事訓練から始まって、これから1時間以上、いったい、どんな話にもっていくのかと思ったら、おお、そこへ行くんだね! なるほど納得。ナチス・ドイツには重要な要素。人間の尊厳を考えるときに避けられないテーマに。

とーま

気に入った映画を書くときには、うまく書けない。
どこかに、ブラックコメディなんて書いてあったが、え、感動作だよね。
きびしい時代を背景にした、少年の愛すべき成長譚。

(1月19日 イオンシネマ 板橋)

JOJO RABBIT
2019年 チェコ・ニュージーランド・アメリカ作品
監督 タイカ・ワイティティ
出演 ローマン・グリフィン・デイヴィス、トーマシン・マッケンジー、スカーレット・ヨハンソン、レベル・ウィルソン、サム・ロックウェル

好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)


(c) 2019 Twentieth Century Fox

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● COMMENT ●

徐々にウサギになる映画なのか!

違う! ジョジョが「ジョジョ・ラビット」と呼ばれる経緯は、映画のなかで描かれるから、観なさい。

上から抑えつけるとか、指導すると言う態度は、教育を命令する事にしてしまう、と思います。子供が何を想い、気付くかという事でしょうし、その意味で、教育は乙女心のように分からないと、大抵諦観してしまいますが、それでも、大まかな心の動きとか、必要な情報、どんな本が良いとか、映画とか、教科書外の教えが出来る事なんじゃないでしょうか。

だから、ヒトラーを親友とするというのは、ジョジョが人を疑らない、悪意の計算の無い、子供にしても稀有な善人であったという事でしょう。それと、もしかしたら、ヒトラーというのは、過激思想の演説とか吐露を往くとこまで往かせる、情け容赦もないが、情実にかまけた嘘つきの政治家というわけでも無い、という事になるかも知れません。

>隆さん

少年が実体験によって、これは間違っている、こっちが良いことなんだ、と知るのが感動的なのですよね。
子どもたちのなかには妄信的にヒトラーを信奉する者がいただろうと思いますが、ジョジョの場合もそれに近いのでは。それが、だんだんと変わっていく過程でしょう。

近々観る予定です😘

>しずくさん

お楽しみに!

健闘

ボーさんこんばんわ♪TBが遅れて申し訳ありませんーー;

タイカ・ワイティテイ監督の作品は『マイティ・ソー バトルロイヤル』しか観てませんが、そこで好評を博していた監督の独特なユーモアが本作でも活かされていましたね。それでいて当時の戦時下の過酷な現実もないがしろにせず落とし込んでいましたし、主人公のジョジョの成長とも相まって全体的にとても見応えがあったと思いました^^アカデミー賞でもぜひ健闘して欲しい良作ですね。

>メビウスさん

こんばんは。
私も「バトルロイヤル」のみです(たいていの人は、あの作品で初めまして、だったのでは)。
そうそう、ユーモアがあって、いいのですよ。
偉そうなアカデミー賞は、これは小品すぎて作品賞などあげないでしょうけどねえ。

おそくなりました!!

少年が主人公なので、残虐シーンは
観客の想像力に委ねられていましたが、、正解でしたね。
余計に心にささりましった。
靴と靴紐・・・・悲しくも、少年の強さをみせて、イイラストでした(T_T)

>kiraさん

私のアカデミー賞作品賞です。
あれ、何が受賞したんでしたっけ…もう忘れてる、おばかさん。
そういえば、スカヨハも受賞しませんでしたね…。

こんにちは。

こんにちは。
そうなんですよ、ジョジョの成長譚。
それが、ジョジョの周囲に居たのが、母と軍曹とユダヤ人の少女という、ジョジョにとっては恵まれた資質の大人だったのではないか?と思います。

>ここなつさん

おはようございます。
子どもだけに、しかも普通ではない時に、周囲の人々による影響は大きいですね。ユダヤ人のことも、言われるままの知識ではなく、自分が会えて知ることができたのがよかったです。

ブラックコメディではないですがブラックウィドウは出てましたね
スカヨはんにアカデミー主演助演女優賞W受賞してほしかった

>SGA屋伍一さん

いわれてみると、ダンナ不在で、ウィドウ状態。タイムトラベルしたんでしょうか。
主演候補ってなんの映画です? アカデミーに、ほぼ興味なくなったボー。

くつひもで見せる少年の成長が良かったよねぇ。
お母さんの靴紐を結んで成長をのぞかせるのかと思いきや・・で
最後に感動とともに効いてきた。
よかったです。



>pu-koさん

お母さん関連シーンは、そこまで厳しい現実を見せるのかとも思いましたけれど、やっぱり全体では印象に残るものです。
繰り返し見たいとは簡単に言えないですが、いい映画。


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ショートレビュー「ジョジョ・ラビット・・・・・評価額1750円」

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