「反撥」 
「反撥」のDVDジャケット
ロマン・ポランスキー監督の傑作。
22歳のカトリーヌ・ドヌーヴを使い、異常心理の怖さを見せる。
画面はモノクロだが、たぶんカラーでなくて正解。モノクロのほうが、観る側がイマジネーションを膨らませることができる余地が大きいような気がするのだ。

ポランスキーの偏執的ともいえる持ち味が存分に出た。
ドヌーヴ演じるキャロルは、内気で男性恐怖症だ。時々、ほほをこすりあげるような動作を繰り返し、神経症的な面もうかがえる。
同居している姉の、男との情事の声が聞こえて、眠れずに苛立つ。同僚が男に裏切られる。道端で男に卑猥な言葉で誘われる。
抑圧された感情。
ドヌーヴの美しさは、それだけで、ほおっと溜め息が出るほどで、見ていて飽きない。だが一方で、その虚ろな顔、表情のない演技は、人形のように美しい彼女ゆえに、逆に怖い。彼女が演じるから魅力なのだ。

子どもの頃の写真。家族写真でありながら、彼女は皆から1人離れて、孤独の中にいるようだ。それとも空想に遊んでいるのか。
孤独、不安、恐れ。
男にキスをされただけで逃げ帰り、歯磨きをする、病的な潔癖性。男性嫌悪。それは逆にセックスへの興味と恐れの葛藤。
ベッドに見知らぬ男が侵入してくる妄想。
壁や道路の、ひび割れが気になる。
ぼんやりとし、あてどもなく歩く。
芽の出たジャガイモ、腐っていくウサギ肉、大きくひび割れる壁。イメージの積み重ねが圧倒的に迫ってくる。

ゆっくりと静かに狂ってゆく。
戦慄のエンディングまで、妄想と狂気が鋭く効いた、恐ろしい映画だ。
(12月18日)

REPULSION
1965年 イギリス作品
監督 ロマン・ポランスキー
出演 カトリーヌ・ドヌーヴ、イヴォンヌ・フルノー、ジョン・フレイザー、イアン・ヘンドリー

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評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
 
綺麗 
ドヌーブの美しさは信じられませんね〜
気味が悪い映画なんですが
ドヌーブの圧倒的な美しさで不思議な映画になっていたと思います
世界一の美女 
と、謳われるだけあってやっぱりカトリーヌ・ドヌーヴさんはお綺麗ですねぇ。
この画像だけ見ると、ナオミさんにもちょっと似た感じだけど。

それにしても、今回の記事は読んでいるだけでぞくぞくしてしまいましたよ。
ボーさん、何気に文章がホラーなんですもん!
でも、漠然とだけど作品のイメージが膨れ上がりました。
なんとなく観た後でネガティブモードになりそうな予感がするなぁ。
>dora21さん、小夏さん 
dora21さん。ドヌーヴ、ほんとうに綺麗ですね。久しぶりに再見したのですが、いろんな細かい描写が、うまくできています。
怖いだけじゃなくて、ドヌーヴの美しさが見もの、な作品でした。

小夏さん。ドヌーヴは「シェルブールの雨傘」の次の次に出た映画だったかと思います。映画の内容としては、すごい差ですよね。
ぞくぞくしてもらえたとは、嬉しいことです!
映画で観た光景を並べていっただけの文章のようでもあるのですが、つまりは、映画が怖いということですね。
ポランスキー、興味あるのではありませんでしたっけ? では、観てみないと!
ふふふ 
ポランスキー、「反撥」という粋なタイトル。製作は60年代。
もうこれだけで、かっちょいい映画間違いなしですな。
でも見たことなーい。(^^)v
生理的にゾクッとくる肌寒さって感じでしょうか。

この画像がまたいいですね。見開いた瞳が素敵。
ドヌーブさんといえば、何年か前、日本人カメラマンが彼女の取材で試しに撮影したポラロイドを見せた途端、その写真が気に入らなかったようで、カメラマンの目の前でビリッと破いて捨てたそうな。
さすが大女優は男前なのです。美に関しての自意識は果てしないのだ!
>紅玉さん 
いいでしょう。「反発」じゃなくて「反撥」なのが、またいいですよねえ?
DVDジャケットの写真は、外国などでは違うものもあるのですよ。
でも、これが一番よい! と思います。(私の所有物)
機会があったら、ご覧ください。でも、あまりレンタルに出てないかも。。。

そのエピソードは初耳でした。さすが60年代からトップ女優、年季が違います。
遅くなりました 
やっと観ました〜!
ちょっと期待が大きすぎたかも☆
いや、十分良かったんですが
「あ、ここで終わりなんだ・・・」とちょっとモヤモヤ。
ドヌーブはリカちゃん人形みたいにきれいでした^^
>わさぴょんさん 
おおっ、興味をもっていただき、ありがとうございます。
期待は、しすぎるといけませんねー。
カトリーヌ・ドヌーブの美しさを見られるだけでも、価値があると思います。
心理ものとしても面白いですよね〜。

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