2005/12/26(Mon) 00:01
ロマン・ポランスキー監督の傑作。
22歳のカトリーヌ・ドヌーヴを使い、異常心理の怖さを見せる。
画面はモノクロだが、たぶんカラーでなくて正解。モノクロのほうが、観る側がイマジネーションを膨らませることができる余地が大きいような気がするのだ。
ポランスキーの偏執的ともいえる持ち味が存分に出た。
ドヌーヴ演じるキャロルは、内気で男性恐怖症だ。時々、ほほをこすりあげるような動作を繰り返し、神経症的な面もうかがえる。
同居している姉の、男との情事の声が聞こえて、眠れずに苛立つ。同僚が男に裏切られる。道端で男に卑猥な言葉で誘われる。
抑圧された感情。
ドヌーヴの美しさは、それだけで、ほおっと溜め息が出るほどで、見ていて飽きない。だが一方で、その虚ろな顔、表情のない演技は、人形のように美しい彼女ゆえに、逆に怖い。彼女が演じるから魅力なのだ。
子どもの頃の写真。家族写真でありながら、彼女は皆から1人離れて、孤独の中にいるようだ。それとも空想に遊んでいるのか。
孤独、不安、恐れ。
男にキスをされただけで逃げ帰り、歯磨きをする、病的な潔癖性。男性嫌悪。それは逆にセックスへの興味と恐れの葛藤。
ベッドに見知らぬ男が侵入してくる妄想。
壁や道路の、ひび割れが気になる。
ぼんやりとし、あてどもなく歩く。
芽の出たジャガイモ、腐っていくウサギ肉、大きくひび割れる壁。イメージの積み重ねが圧倒的に迫ってくる。
ゆっくりと静かに狂ってゆく。
戦慄のエンディングまで、妄想と狂気が鋭く効いた、恐ろしい映画だ。
(12月18日)
REPULSION
1965年 イギリス作品
監督 ロマン・ポランスキー
出演 カトリーヌ・ドヌーヴ、イヴォンヌ・フルノー、ジョン・フレイザー、イアン・ヘンドリー
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評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
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ボーさんのブログで紹介されてて、「これは!」と思った『反撥』(1965・英)をや
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気味が悪い映画なんですが
ドヌーブの圧倒的な美しさで不思議な映画になっていたと思います