「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 - 2020.05.24 Sun
本作を見ていない方にはネタばれになる。

タランティーノは、シャロン・テートさんの事件をなかったことにしたかった、それが第一の思いだったのかもしれない、と見終わってから思った。映画界の過去の忌まわしい大事件を。
私が彼女の身に起きた事件を知ったときは、猟奇的な内容もあいまって、強い印象を受けたものだった。
そのあと、ポランスキー監督・主演、シャロンさん出演の映画「吸血鬼」(いつのまにか、「ロマン・ポランスキーの吸血鬼」という題名になったが)を見た。
独特なムードの映画を好きになって、シャロンさんの綺麗さも心に残った。
本作で取り上げている「サイレンサー/破壊部隊」(1968年)は、大昔に見たけれど、まったく記憶にない。
彼女がこのとき生きていたなら、その後の映画界や社会は、どう変わったのだろうか。変わらなかっただろうか。
全体としては、はじめは半分寝てた。おもしろくないので。
ブルース・リー(を演じた俳優)が出てきたあたりから、一応、目が覚めた。
あとは、美人の少女女優さん(ジュリア・バターズちゃん)とか、ヒッピーズでマーガレット・クアリーさん、ダコタ・ファニングさんやら出てきて、まあまあ飽きなかった。

例の事件(の好意的改変)の描写が始まったときに時間を見たら、ほとんど2時間も経っている!
ヒッピーズのやられ方も、タランティーノらしい、はちゃめちゃぶり。
散文的というか、のんきに語らずに、たまにはシュパッとまとめて1時間半くらいにしてほしいものだが。「だらんティーノ」って呼んでやろうか。
本作でも触れられているマカロニ・ウエスタン。その大御所セルジオ・レオーネ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」を意識したタイトルなのでしょうね。「むかしむかし、ハリウッドで…」の作り話でもあるし。
映画好きだから、ハリウッドを舞台にした映画はもちろん大好きだ、とは限らないんだなーと、自ら実感したことである。
(5月23日)
ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD
2019年 アメリカ作品
監督 クエンティン・タランティーノ
出演 マーゴット・ロビー、ジュリア・バターズ、マーガレット・クアリー、ダコタ・ファニング、ブラッド・ピット
好き度☆☆☆(3点。満点は5点)
● COMMENT ●
長かったですか?
弊記事へのコメント有難うございました。
>それが第一の思いだったのかもしれない
僕もそう思った口ですね。
シャロン・テートが助かったラストに泣きました。タランティーノの映画で泣いたのは初めてでしたね。
>ダランティーノ
「パルプ・フィクション」以降、僕はダベン(駄弁)ティーノと言っています。彼のファンはその駄弁が好きらしいが、当方には退屈です。
>「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」を意識したタイトル
「ウエスタン」の英語原題ですね。その他にセルジオ・レオーネは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」という作品を作っていますが、タランティーノの趣味から言えば「ウエスタン」のほうでしょうね。
無駄なセリフや無駄なシーンが多い。それは味ではあるけど、くどいのが好きな人もいれば淡いのが好きな人もいる。ラストのとことこ片付いていく感じは評価するけど、ラストに至るまでは長い。
>ここなつさん
2時間半を基準にされちゃあたまらない、というのが基本意見。私の基準は1時間35分なので(テレビの洋画劇場かよ!)
タラで好きなのは「キル・ビル」くらいかな~。113分です。
>オカピーさん
ダべンティーノ(笑)。ダベンポートは、実際にいますね。
「ウエスタン」、原題が長すぎるので、邦題を短く変えるパターン。その伝でいくと本作も、以前だったら「ハリウッド物語」などになりそうですね。
>fjk78deadさん
語りたいことをどんどん肉付けしていって、という感じで。
逆に、削ぎ落としていくほうが好み。長い映画を短くさせた昔のプロデューサーじゃないけど。
あれ~~
出演者の欄に、レオの名前が無いーーー!!(T_T)
長いかと問われれば長いっ!
予定を立てる時に2時間超えだと躊躇します。確かに。
どちらかと言えば、私も削ぎ落し派ですね👌
まあ、本作は十分堪能したのでよしデスが(^^)
https://blog.goo.ne.jp/kirara-_-_2006/e/690d6578607b176cc11d6eed5d503cf3
>kiraさん
うちは、出演者といえるくらいに印象があって、好きな女優さんがいれば、彼女たちから順に名前を挙げていく方式なので…で、5人が基準なので、6人目のレオは落ちちゃいましたー。これも自分のブログだからできることですねえ。
最初のうちが、なんだか、ゆるーい感じで、寝なさいと言われたみたいで。半分寝ました。
自分はシャロン・テートの事件はリアルタイムで知り得てはいなかったのですが、全米の方ではショッキングな事件でもあっただけに、このタランティーノ作品のようにIF(もしも)でも無かったようにしたい思いを抱いてる映画関係者はたくさんいるんだろうなとも思えちゃいますね。
ある意味主要人物三人の日常を描いてる内容でもあったので、道中あくびが出ることも然もありなんですが、個人的には最後にヒッピーをこらしめるブラピの容赦なさが痛快で眠気もスカッとさせてくれた気がしますw
わたしは長かったけど気にならなかった派かなあ。シャロンさんが映画館肉シーンとかいらないっちゃいらないけど、観ててなごみました
>メビウスさん
彼女の事件がからむ映画と知ったときは、やだなーと思ったのですが、こんなふうに決着をつけたので、そこはよかったという思いがあります。
相手が殺す気まんまんのヒッピーとはいえ、ブラピもハイになった設定でなければ、あれだけパワフルには暴れなかったでしょうね。そこもタラらしいというか。
>SGA屋伍一さん
コロナは明けてないと思いますよー。コロナったら、太陽の周りのヤツのことではなく、すっかり悪イメージ。
シャロンさんシーンは全必要で、男シーンが要らないんですよ。
すみません
ブログをしばらく放置していました。
本当にタランティーノの映画って本当につまらないのですが、ウルトラCのラストで全て帳消しにしてくれるんです。凄い監督です。
>masalaさん
いけませんねえ。
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タランティーノ作品って、皆さん長いとおっしゃいますが、私はいつもあまり長さを感じないんですよねぇ…本作も全然長さを感じなかったです。
とはいえ、終盤の怒涛の展開はもう少し前からあっても良かったかな?という気は多少はしますけれども。