「ミッドウェイ」 - 2020.09.27 Sun
あの、おおざっぱなエメリッヒ監督が、ミッドウェイ映画をつくる?
しかし、なんとなく観てしまいました。
日本側の主な配役は、山本五十六大将に豊川悦司、南雲忠一中将に國村隼、山口多聞少将に浅野忠信。
映画は開戦以前から始まり、山本大将が、日本をあまり追い詰めないように、とアメリカ側に語る。石油輸入8割をアメリカに頼る日本。輸出を止められたりしたら困るのだ。
真珠湾攻撃は、映画でも、いきなり始まった。奇襲という点ではアメリカ側の視点といえる。
意外だったのは、アメリカのお偉いさんが、自軍戦力がそれほどでもないようなことを言っていたこと。国力を考えれば圧倒的にアメリカ優勢じゃないかと思っていたので。開戦時の軍備はそうでもなかったのか。

マンディ・ムーアさん。洋上戦争ものなのに、なぜ彼女ですって? 美人の画のほうがいいからです。
ドゥーリトル少佐の東京空襲(空母にB25爆撃機を載せ、できるだけ日本に接近、洋上から発進。着艦はできないので、中国まで飛んで着陸する)、珊瑚海海戦のエピソードをちらっとはさみ、ミッドウェイ作戦へ。しかし、この作戦は、アメリカ軍に暗号を解読されていた。手を読まれちゃ、かなりの不利ですよね。
海上で敵を発見すること、魚雷を艦船に当てること、飛行機から爆弾を艦船に当てること…わりと簡単じゃないのかと、前には思っていたのだが、じつはかなり難しいのかと、最近では考えを改めている。
本作でも、急降下爆撃では、ずいぶん空母に肉薄しているなあと感じた。そのくらい接近しないと当てられないのかも。敵艦の近くを飛ぶ時間が長ければ、撃墜される可能性も高くなる。恐ろしや、でも、やらなきゃなのだね。
日本軍の航空機が、ミッドウェイ島を攻撃するための陸用爆弾武装と、艦隊攻撃のための魚雷などの武装を交換するのに手間取っているうちに、アメリカ軍の航空機に空母がやられてしまった、というのが定説で、映画もそういうふうに描いてはいる。
ただ、日本側の人物のセリフが戦闘時の騒音のせいもあるのか聞き取れなくて、わかりにくい。英語字幕は出ていたが、日本公開にあたっては日本語字幕が欲しいくらいだった。
(9月25日 イオンシネマ 大井)
MIDWAY
2019年 アメリカ・カナダ・中国・香港作品
監督 ローランド・エメリッヒ
出演 エド・スクライン、パトリック・ウィルソン、ウディ・ハレルソン、マンディ・ムーア、豊川悦司
評価☆☆☆(3点。満点は5点)
(c) 2019 Midway Island Productions, LLC All Rights
● COMMENT ●
Go to Movie Theater
>又左衛門さん
検温していますし、みんなが静かにしていれば、まあ安心かと。
野球場は、ちょっと込み込みしていますよね。
エメリッヒは一応ドイツ出身なので、気持ちはアメリカ一辺倒ではないと思いたいですね。映画化は何年も考えていたそうですよ。(ほんとかどうか?)
確かに日本語でも字幕が欲しかったですね。
>yukarinさん
日本語って、映画で分かりにくいことが、けっこうあるんですよね。録音の具合もあるのかどうか、他の言語はどうなのでしょうね。
トラックバック
http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/3782-e538a497
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
てっきりヘンリー・フォンダの出てるアレかと思いましたが、今時またまた太平洋戦争の映画を作ったとは驚き! よほどネタがないんだろうか....
日本人にとっては辛い映画ですよ。アメリカ人は観てて愉快だろう。
昭和16年の12月のハワイ奇襲作戦は、日本側の勝利でしたが、わずか半年で壊滅的な敗北を喫し、その後ずるずると坂道を転げ落ちるように、奈落へと突き進む。ハワイだって空母がいなかったのが致命的で、アメリカ側の「暗号解読」技術の差が歴然。しかも国内向けには、架空の「撃沈」戦果で国民を騙していく。
監督がエメリッヒというだけで、観る気は起きませんね。
他の新作映画の予告編観てますが、観たい映画はほとんどありません。
「ナイル殺人事件」もキャストに魅力を感じないし、ネタもわかってるし...
>ドゥーリトル少佐
この人の名前、あの「ドリトル先生」と同じですよね。