「映画 さよなら私のクラマー First Touch」 - 2021.06.30 Wed
テレビ版で盛り上がれなくて、映画で100分以上やんの~? と期待してなかったが。泣いたし笑ったし感動した! とツイッたね!
まあ、なんも期待してないという前提が、「いいじゃない!」を生みがちなのは、よくあることだが、映画というある程度の長さでひとつにまとめたものの良さが出たと思う。
テレビ版にありがちな時間制約(と予算制約?)からの解放を含めた作り手の思いのたけが込められ、観る方にも集中と感動をもたらすのではないか。

テレビ版は高校生時代だが、映画は小学生から始まって、メインは中学のサッカー部。
ヒロインの恩田希は、男子の中に交じってサッカーをする。
女子サッカー部があれば、そっちに行ったのだろうが、中学生になって男女の体格差、体力差の問題が彼女の前に立ちはだかる。
彼女が監督にアピールしても、監督は指導者の立場上、けがや故障をさせるリスクはおかせない。
才能があっても埋もれる、飼い殺し状態は気持ちが鬱屈してくる。が、あの手この手で監督を懐柔しようとするあたりでは笑わせる。
テレビ版は、どうも乗れない展開が多かったのだが、映画版はそんなことがない。
試合に出られない恩田がとった手段は、ばれたらチームが負けになるだろう、というか、普通、ばれるんじゃないの? というものだが、きっと、それでもいいのだと思わされるくらい、彼女が試合に出ると夢が広がる。
ファンタジスタという言葉を思い出す。
でも、夢みたいなことは起きない。彼女は最終的には、男子の当たりに倒される。事実は事実として描くことが真摯な姿勢だ。
男子と互角には戦えずに試合に出られない中学生時代を送った恩田が高校に入ったあとは…これがテレビ版なのである。
(6月20日 新宿バルト9)

入場者特典の小冊子。マンガと、日向坂46のサッカー好きアイドル影山優佳さんのインタビュー(なんと、小さい字で11ページも!)などがある。
2021年作品
監督 宅野誠起
声の出演 島袋美由利、若山詩音、土屋神葉、内山昂輝、逢坂良太
評価☆☆☆★(3.5点。満点は5点)
(c) 新川直司・講談社/2021「映画 さよなら私のクラマー」製作委員会
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>fjk78deadさん
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