「我等の生涯の最良の年」 - 2023.07.31 Mon
ウィリアム・ワイラーは、私が信用するうちの最たる監督のひとりである。
第二次世界大戦の終戦直後に世に出した作品は、帰還兵3名がどんな生活を送るか、を描いたものだった。
じっくり、端正、ていねいに進むものだから、170分の長尺になった。
下に書けなかった出演者として記録しておきたいのは、ヴァージニア・メイヨ、キャシー・オドネル、ホーギー・カーマイケル。

くどくど書かないが、ラストシーンは最も感心した。
結婚式の立会人代表(?)みたいな立場の男。本来なら新郎新婦を見守っているべきだろうに、途中から、向こうのほうに参列している女性をずっと見つめている。男の妻が障害になって別れた恋人同士なのだ。男と妻は離婚したが、ふたりはその後も会うことはなく、この結婚式で久しぶりに顔を合わせたところだ。
彼女も彼を見ている。ああ、これはダブルの結婚式じゃないか!と思った。このふたりも胸の中で誓いの言葉を言っているのだと。
これはすごい。
(7月30日)
THE BEST YEARS OF OUR LIVES
1946年 アメリカ作品
監督 ウィリアム・ワイラー
出演 フレドリック・マーチ、ダナ・アンドリュース、ハロルド・ラッセル、テレサ・ライト、マーナ・ロイ
好き度☆☆☆☆(4点。満点は5点)
(c) RKO Radio Pictures
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