FC2ブログ
topimage

2019-11

「白夜行」 東野圭吾 - 2006.03.28 Tue

テレビドラマになって、文庫本のカバーが変わった
面白かった!
パズルのように、ぴたっぴたっと決まるんだよね。
たとえば、彼女が何かをしている裏で、彼が何をしているのか、という、見事な連係プレイの仕組み。なるほどねえ、と思う場面が多かった。
語り口が、とてもうまい。
文庫本ですごく厚いのだが、読み始めると、どんどん読みたくなる。

視点がさまざまな登場人物に変わりながら話が進んでいくのが、読み手にとっては新鮮な切り口から読めるので、飽きない。
探偵が出てきて、真相に近づいていくあたりから、読んでいても、さらにワクワクしてくる。

主人公の彼らは、悪いことをしているのは間違いないのだが、最後に近くなって、その根っこにある事件を知ると、同情の気持ちが湧いてきてしまう。
そして、ラストシーンの、なんと見事なことか! 
鮮やか。まるで映画の一場面である。
真相は、刑事の視点で語られるが、(ここはネタばれなので伏せる)ので、読み終わっても、なお余韻を残す。
果たして、あのあと○○は、どうなるのだろうか…。

1月に始まったテレビドラマでは、ラストシーンから始まったという。
犯人が誰だ、ということが問題ではないので、テレビドラマでは、そういう脚本のほうがドラマティックだと思う。でも、そのドラマのシーンを先に知っていたら、本を読んだときに少し、つまらなかっただろう。
主演の、山田孝之と綾瀬はるか、という配役は合っていたのだろうか。ドラマを見たことがないので、それは分からない。
ドラマの最終回の日に読了したというのも、面白い偶然だった。
ドラマ化のおかげで、爆発的に文庫本が売れているらしいが、こんなに面白い小説、読んでよかったよ。
ブログ友達の紅玉さん小夏さんの記事のおかげで興味を持ったのでした。ありがとうございました!

しかしまあ、美女・雪穂のファム・ファタール(悪女)ぶりには、時々ぞくぞくさせられた。いい女でないと、いわゆるファム・ファタールにはなれないんだよね。いい女でなければ、ただの悪い女。
これは単にファンだからだけど、小泉今日子さんに演じてほしいかも。あ、年が行きすぎてるか…。(わ、すんません!)

女のために、悪事もいとわず、決して表に出ずに生きていく男。
自分の目的達成のためならば、他人をおとしいれようとする女。
ハードボイルドです。解説にあるように、19年にもわたる、人間の精神の暗い深い部分の軌跡を描いた犯罪もの、傑作ノワールです。
犯罪を重ねながらも、男のほうは、かすかに「情」のある行動をすることもあるところも味わいがある。

よく言われているように、主人公2人の心のうちをほとんど語らずに進む手法もうまい。読者としては、2人の思いは想像するしかない。
彼らの心象風景を下手に語れば、物語の底が浅くなる可能性もあるだろう。ダークな心は、ペラペラと語られないからこそ、重みをもって迫るのだ。

こちらのHPにも、素晴らしい評があります。2人の年表は、あとから思い返して参考になる労作。でも、すべての出来事のからくりが書かれているので、必ず本を読んだ後で見てください。

そういえば、亮司にゲーム店をまかされた彼、その後、どうしていたのかな…。

(3月23日読了)

● COMMENT ●

わーい

読み終えられたのですねー!おめでとうございますー!面白かったでしょー?余韻が残るでしょー?ダークでかっこいいでしょー?悲しいでしょー?ボーさんが気に入ってくださって嬉しいです。原作は徹底的に感情を排除していてそこがいいんですよね。ラストシーンもフィルムノワールのよう。ふふふ。

今回のドラマ、全部見たんですよ私。ドラマだし主役二人も若いから、逆に二人の感情をあえて全面的に出して純愛もの(というか二人の絆)に焦点を当てた作りでした。結末も、原作のラストのその後を描いて終わってました。笹垣は武田鉄矢でキャラも相当変わっていました。
好みは分かれると思うんですけど、私はドラマもすごく良かったです。原作のストイックさはなくてウエットで幼いかもしれないけど、かなり泣けました。私はね。

>紅玉さん

1日1時間弱しか読まないので、数日かかってしまいましたが、どんどん読んでしまいたいくらい面白かったです。
そうなんですよ、フィルムノワール。いままで、ドラマになっていなかったんですかねえ?

武田鉄矢というのが、ちょっと疑問ですが、話をうかがうとテレビ版も面白そうですね。原作のその後まで描いているとは興味シンシン。再放送しないかなー。
私も感動的なドラマを見ると、すぐ泣きますよ。これも絶対でしょうね。

わーいわーい

「読むぞ!」と言ってから音沙汰ないなーと思ってたけど、シッカリ読み終えたんですねー。
深く感動して頂けたようで、オススメした甲斐があるってもんだ!私も紅玉さんに感謝ッスねー。

↑でボーさんがご紹介下さったリンク先の方、実は知ってる方だったりしますw 
あ、直接知り合いではないんだけど、お友達ブロガーさんのお友だちって関係で。
この方の記事は感想を超えて考察の域に達してますね。参考にさせて貰いまっす。

さて、この感動を引き摺ったまま東野作品『幻夜』もどうぞ。オススメするには理由がある?むふ。
こちらはまだ文庫化されてないので図書館で借りた方がいいかも。でも、私はシッカリ買いましたよん♪(←自慢)

>小夏さん

「ブロンド」を読むのに、1ヶ月かかってましたからねー。
その後だったので、なおさら、読みやすかった感が大きいです。
面白かったですよ~! \(^○^)/

リンクしたHP、書いた方のプロフィールなどは分からなかったのですが、私自身のブックマークのような意味でも、載せました。

「幻夜」? もしや続編だったりして? それは気になりますねえ。チェックしてみます!


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/465-4eb837f3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

東野圭吾『白夜行』

白夜行集英社このアイテムの詳細を見る 今回は、東野圭吾『白夜行』を紹介します。本書を読むきっかけは、ドラマ化されるということと今の時期に作者が直木賞を取ったということで読んでみました。 亮司や雪穂が犯行を犯した直接的な描写がないのですが、第三者的な描写...

桜咲く «  | BLOG TOP |  » 「エクソシスト ビギニング」

おなじみの映画ブロガーさんの多いgooブログもTBを廃止。多くのブログがTB廃止の事態になってきた。こうなると、TBから記事をたどることができないブログが多くなる。ブログのURLをお気に入りなどに登録して、何を書いているのかなと、いつも見回りに行くしかない。

マリリン応援+映画雑文などのブログ。
下のほうにアクセスランキング、ツイッターがあります。



日本マリリン・モンロー・クラブ 会員募集中!

このブログのトラックバック・ポリシー (2009年1月10日、修正)

過去の記事の一部には「ブログランキング参加中~」という文面がありますが、現在はブログランキングから離脱しています。該当するすべての文章を削除することは大変なので、そのままにしてあります。

映画感想の「好き度」について。
☆☆☆☆☆(5)…GREAT!文句なし!
☆☆☆☆(4)…FINE!かなり、いいぞ!
☆☆☆(3)…GOOD.観て損はないかな。
☆☆(2)…NOT SO GOOD.ちょっとなあ…。
☆(1)…BAD!いいかげんにせい!
という感じ。★を0.5点とします。星5つは、ほとんどつけませんから、4.5点なら最高と言えます。 自分にとって面白いかどうかが重要で、世間の評判や、意義がある映画である等々は重要視しません。
好きだなあと思ったら3.5点に星が到達。


クリックで救える命がある。

小鳥頭
忘れっぽい人の同盟。
クリックしたら説明があるかもしれない
(忘れた)。


プロフィール

ボー・BJ・ジングルズ

  • Author:ボー・BJ・ジングルズ
  • HP「シネマ停留所」の管理人でもある。♂。単純に映画が好き。綺麗な女優が好き。マリリン・モンローさんは、わが永遠のミューズ。

ブログ内検索

最近の記事

最近のコメント

最新トラックバック

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング(30日分累計)

Twitter

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSフィード