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2020-04

「マンダレイ」 - 2006.04.02 Sun

ポスター
うーむ、どうなんでしょう。インパクトに欠けるなあ。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ドッグヴィル」などの冷酷非情な(?)、あのラース・フォン・トリアー監督の作品。
ドッグヴィルを出たグレースが、次にやってきたのはマンダレイ。そう、これは「ドッグヴィル」に続くトリアー監督の「アメリカ三部作」の2作目なのだ。

「ドッグヴィル」(私の感想はこちら)でのグレース役はニコール・キッドマンだったが、本作には出演せず。監督はニコールを想定して脚本を書いていたようだが、彼女に振られちゃったんですね。カワイソ。
新グレースには「ヴィレッジ」で映画デビューした、期待の血統書つき(ロン・ハワード監督の娘)サラブレッド女優のブライス・ダラス・ハワード

わたくし、この映画ではブライスちゃんを見ていたといっても過言ではありません。
主役だから、たくさんカメラに映っていたということもあるが、かわいいということもあるが、あんまり他に見るものがない、ともいえるか。(爆)
ここだけの話にしてほしいのだが(無理?)、彼女のフルヌード&セックスシーンも、おまけについてくる! やってくれるなあ。度胸いい。

関係ないけど、ブライスちゃんはナタリー・ポートマン嬢とお友達だという。頭のいい優等生と、血筋のいいお嬢様で仲良くなったのかな。


父親(ウィレム・デフォー)とグレース(ブライス・ダラス・ハワード)
(c) 2005 Zentropa Entertainments 13 ApS. All rights reserved.


トリアー監督がアメリカ批判をするのは何故かは、よく知らない。何の恨みがあるのかいな。
「マンダレイ」でグレースは、奴隷制度に縛られている黒人たちを解放して、民主主義に導こうとする。
黒人たちに多数決を教えたりして教育するのだ。
今まで黒人を支配していた白人一家が「悪いこと」をすると、彼らに罰を与える。
このへんが、理想主義に走って、自分が物事を裁定していこうとする、傲慢でおせっかいなグレース=アメリカ=ブッシュ大統領、ということにもなるのだが、だとしても、いまさら何を、と感じてしまう。
こんなこと、言われなくたって分かってるよ、ですね。
ただ、映画作家のトリアーとしては、こうやって映画の形で批判することが、自分の方法なのだろう。

多数決の問題点が見える(どんな問題でも、賛成が多いほうが必ず採用される)ところも、監督の批判がありそうだ。
奴隷の立場から解放されたのに、自分たちが何をどうしたらいいのか分からないでいる、というのは皮肉。命令されている時点では、言われたことをやってさえいればいい、という気楽さもあるのだ。

舞台劇のようなセットで演じるのは「ドッグヴィル」のスタイルを継承しているので、その点での新鮮さはないし、物語としても前作より、おとなしくて、これは見やすいということにもなるのだが、私には、たいして面白くなかった。

本作でのグレースが、イコール、アメリカだとすれば、監督は彼女をどのように扱うのか。そこを見ましょう。
理想に燃えて突っ走ったグレースが、はたして、手痛いしっぺ返しを食らうのかどうか。

三部作ラストは「ワシントン」。アメリカの首都に行くのか? そこで何が起きるのか?
1作目、2作目ともに出演したローレン・バコールは、3作目のグレースにはケイト・ブランシェットがいい、と言ったそうだ。
監督、ナオミ・ワッツさんは、いかがでしょう?
ところで、3作目でも、やっぱりセックスシーンを入れるんですか? シリーズ恒例?
(3月26日)


グレースが意識する黒人を演じるのは、イザーク・ド・バンコレ
(c) 2005 Zentropa Entertainments 13 ApS. All rights reserved.


MANDERLAY
2005年 デンマーク・スウェーデン・オランダ・フランス・ドイツ・イギリス作品
監督 ラース・フォン・トリアー
出演 ブライス・ダラス・ハワード、イザーク・ド・バンコレ、ダニー・グローバー、ウィレム・デフォー、ローレン・バコール、クロエ・セヴィニー、ジャン=マルク・バール、ウド・キア

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評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

うわー

ボーさん、怒涛の3連発記事アップじゃないですか!すごいですね!
ところで、この映画のヒロインは、前作「ドッグヴィル」のニコール演じるヒロインと同一人物という設定なんでしょうか?
続編って考えてもいいの?顔が違う人が同じヒロインを演じても違和感ないような作りになってるのかしら?

ブライスちゃんもかわいいけど、やっぱり前作のニコールの美貌のイメージが焼きついてるので(見てないんだけど)、ちょっと地味に見えちゃいます・・・。

>紅玉さん

「マンダレイ」の記事は、ほとんど書いてあったので、つい、さっさと載せてしまいました。
ブライスちゃんは前作のニコールと同一人物です。顔は違いますけど。
前作を引きずらず、舞台背景と出来事が違うので、演じる人が違っても大丈夫なのです。
ですから、3作目もまた違う女優が演じたほうが、形式としては、きれいでしょうね。

ニコールと比べてしまうと、たいてい地味になっちゃうのは、しょうがないですね…。

ハリウッド

TBありがとう。
アメリカ批判というのは、ヨッロッパの映画関係者の大半がそうでしょうね。ハリウッド馬鹿野郎!というのもあるだろうしね。特に、トリアーは、反権力主義だからな。

>kimion20002000さん

いらっしゃいませ。
トリアー監督のことは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」から知りましたが、あんなラジカルな映画を作るのに衝撃で、新作が来たらチェックするようになってます。過去の作品も、そのうち観てみたいですね。


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