「オールド・ボーイ」 - 2006.04.15 Sat

カンヌ映画祭で、クエンティン・タランティーノ監督が絶賛して、審査員特別賞をとった作品。なるほどねえ。好きそうだわ。
ベルリン映画祭などでも観客賞をとっていたりする。
ヒジョーに、濃いい~です、この映画。
どうも、韓国映画って、言葉の印象もあるのか、重たいというか、隅々まで、しっかりしすぎているというか。よく説明できないが。
原作が日本の漫画(土屋ガロン作)。言われてみれば、漫画チックな、ものすごい展開かも。画面の上に、点々の線で矢印が入ったりするのも漫画的な表現だったね。
15年も監禁されていた男が、その理由を探る。犯人は、わりとすぐに判明するが、そこからまたドラマがある。
しかしまあ、そこまでしなくても…というくらい凝った計画を立てた犯人。粘着質です。そんなに怨むか。
私の場合、子ども時代の出来事の場面を観ていて、あれ、これは誰の子ども時代なの?と分からなくなったりしたせいで、最後に、いまいち細かい点が理解できなくなって、映画が終わったあとで、あ、そういうことか、ゲゲッ!と考えていた、出来の悪い観客なのであった。
すごい話(素晴らしい、というのではない。ものすごくブッ飛んだ、ということ)だとは思うが、それがどうしたの?ということしか残らない。
あまりに話がパズルのようにできていたり、表現もオーバーなところがあったりで、漫画的。(あ、もともと漫画か。原作とは、かなり違うらしいとはいえ。)
他人の気持ちを考えずに軽薄に物事を喋るな、という教訓は覚えておきましょう。
「殺人の追憶」を観たときも、そうだったが、暴力的で濃い系の韓国映画は、たいして好みじゃないようだ。悪いとは言わないし、観ているぶんには飽きないから、星は3つだけど。
(4月9日)
OLD BOY
2003年 韓国作品
監督 パク・チャヌク
出演 チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・へジョン
トラックバックは、オールド・ボーイ@映画生活様に。
評価☆☆☆(3点。満点は5点)
● COMMENT ●
音楽が・・・
>lalakiさん
サントラ盤の情報では、作曲は3人の若手で、イ・ジス、チェ・スンヨン、シム・ヒョンジュン。作曲プロデューサーは、チョ・ヨンウクという人です。
ビバルディの「四季」より、「冬」も使われていたようです。
韓国の映画関係者プロフィールは、私は、まったく詳しくないですからね…。
ああ・・・
なんというか生理的に受け付けなくて。気にはなるけど、たぶん見てて気持ち悪くなっちゃうので見ないんです。
これは、知人が本を読んでいてあらすじを教えてもらったのですが、やっぱり「うええ」と思っちゃった。
>紅玉さん
復讐話ですし、濃かったです。濃すぎです。独特なものがありました。
好き嫌いは分かれるでしょうね。
評判になっていたので観ましたが、私も好んで2度は観たくないでっす。
たたっきる
いつ見ても横視点で斧を振り回しながら並居るチンピラを全てタタッ切るシーンに
目が釘付け状態になってしまう。。ヤクザ映画が好きってわけでもないんだけど^-^;;;
>Yamaさん
韓国映画らしいところ、なのでしょうか。数を観ていないので分かりませんが、泥臭すぎて、しつこいと感じるんですよねえ。私には合わないのかも。
あ、すいません
久しぶりにコメントしに来ましたが、
旧作の上に、ボーさんの好みじゃない作品のようで・・・
私は、これは結構深くてひねりも利いた、
なかなかの作品だと思うんですよ。
二段オチの展開もよく考えてあるし、
ラストの意味も後を引く余韻が私にはありました。
ボーさんの言う泥臭さやしつこさや濃さが、
他にはない独特な魅力に思えました。
>YANさん
好みは、それぞれなので…。
この映画の濃さがいいと思われたら、感じ方の違いなので、しょうがないですね。
でも、同じ韓国映画の「グエムル 漢江の怪物」は面白いと思ったので、同じ濃いめでも、私の場合、映画によって好き好きなのだと思いまーす。
トラックバック
http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/489-e67c1ae8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
そのうちに、ところどころで画面と音楽が恐ろしく響きあって、何かものすごい
表現のカタマリになっているところがあるのに気がつきました。
あの、ダムで禁断の姉弟が手をつないでいるところの音楽が、すごく際立っていて
この映画音楽家はタダモノではないと思いましたね。
どなたか、何か情報はないでしょうか?