「コーラス」 - 2006.07.16 Sun
悪ガキがいる学校に赴任してコーラスを教える先生と、歌う喜びを得て輝く生徒たち。
という話だけど、甘いなーと思った。
描き方の問題かと思うけれど、生徒たちが何の抵抗もなくコーラスを始めることに同意しているようで、そんなに上手く行くものか、と感じたのだ。
結局、いい子たちなんじゃないの。
で、みんな良い子じゃつまらないから、すごく悪い子が入ってきて…という展開に。
校長先生が俗物で悪者になるのも、バランス的には、そのほうがいいのかも。
コーラスの美しさは素晴らしいが、もっと聴きたかった。
善良な先生のキャラクターは、見ていて、ほのぼの。とくに、生徒の母親に寄せる淡い恋には、しんみりさせられる。
悪くはないけど、面白みも足りないなー、と。
善良なのはいいが、それだけではねえ。観たときの気分によるのかも?
ソロを歌った子の美声は素晴らしく、実際に、合唱団の子なのだということでした。
観た人でないと分からない話だが…
先生、すべての紙飛行機(←ネタばれ気味部分、読む場合はドラッグしてください)を拾っていかなくていいのか? 生徒の気持ちだけでいいんだね? でも生徒の気持ちの問題は、それでいいの? と、観ていて少し引っ掛かったのであった。
(7月15日)
LES CHORISTES
2004年 フランス作品
監督 クリストフ・バラティエ
出演 ジェラール・ジュニョ、ジャン=バティスト・モニエ、マクサンス・ぺラン、フランソワ・ベルレアン、マリー・ブネル、ジャック・ぺラン
トラックバック:
コーラス@映画生活、FLIXムービーサイト様、映像全般を楽しもう(ブログペットのグループ)
評価☆☆★(2.5点。満点は5点)
● COMMENT ●
陽のあたる教室よりは・・・
>紅ナナカマドさん
厳し~く、しつけるのは、いかにも校長!というイメージでしたね。
かっこよくない主人公先生は、よかったと思います。なにか親近感が…(?)
ソプラノの彼の歌声を聴いたときには、びっくりでした。あんなに上手いとは思わなかったですよ。
後で問題にならないのだろうか・・・ 全部拾わない「アレ」は私も同じ感想です。
普段コーラスというと第9くらいしか聴かないのですが 今年はモーツァルトのミサ曲など聴く機会があり
人の声って素晴らしいなと実感しています。
>Nanakonaさん
それに、私だったら、あれ、必死に全部拾っていきます。それが普通ですよね。なんで拾わないんでしょう。
やっぱし、脚本甘いな~。
人の声は最高の楽器ですよね。感情も入るし、美しいですしね。
「結構さばさば、ある時バッサリ」
もしで作っていたら、生徒達が「先生~!」とか叫んで抱きついていたのではないでしょうか。かえって「あれ」を全部拾わないところに、先生と生徒の程よい距離が感じられました。
歳のせいか、この「バッサリ」感が、現実に近くて、気に入るようになってます。
さばさばなんだけど、グレーがかった色調が、どんどん明るくなっていくところとか、ペピノ(ちっこい)とか、してヤラレたーって感じでした。
因みに「サヴァ?」は語の挨拶です。
お粗末さまでした。
>モペットちゃんさん
そういえば、フィギュアスケートで、滑走後に観客が花などをリンクに投げ入れても、選手は全部取っていかないで、お手伝いの小さな子たちが綺麗に拾い上げてます。あれは選手に渡るんでしょうかねえ。
…なんてことを、ふと思い出しました。
あんまり関係ないかな。
トラックバック
http://bojingles.blog3.fc2.com/tb.php/577-177a3505
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
校長、嫌な奴だけど、決して全部が黒じゃない。
あの先生も決して清廉潔白なわけでもない。
あの「もっさり感」がよかったですねぇ。
天使の歌声もみごとでした。