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「山羊座のもとに」 - 2006.07.22 Sat

DVDジャケット(海外盤)
アルフレッド・ヒッチコックが監督、イングリッド・バーグマンが主演したにもかかわらず、日本では劇場未公開となった一作。
500円DVDで観たのだが、ぼやけ気味の映像。安いDVDだから、期待はしないけどなあと思っていたら、結局、もともと画質はそれほどよくないらしい。

舞台は1800年代のオーストラリア、シドニー。犯罪者としてオーストラリアに送られていた男サム・フラスキー(ジョセフ・コットン)。恋人の彼を追ってきて、出獄後に結婚した女性ヘンリエッタ(バーグマン)。
ヘンリエッタは情緒不安定になっていて、総督の甥(マイケル・ワイルディング)が彼女を助けようと努力する。ヘンリエッタは、彼の姉の友人だったのだ。

かつてのサムは馬の世話係で、レディだったヘンリエッタとは身分の差があり、思わぬところで嫉妬や卑下の心が生まれてくる。
また、フラスキー家の家政婦ミリー(マーガレット・ワイトン)には、ひそかにサムに気があるような素振りも見える。

ヒッチコックの持ち味であるサスペンス風味は、あまりない。家政婦のミリーが、多少「レベッカ」の家政婦ダンヴァース夫人っぽい怖さを発揮するくらい。
基本的にはメロドラマといえるだろう。

ヒッチコックは、とにかくバーグマンを主演に据えることができたから、この作品を撮ったという。
長回し撮影に凝ったようで、夕食場面は7分以上もカットなしで続いた。バーグマンのノーカットの独白も、かなり長かった。
俳優の言うことには耳を貸さない監督であるヒッチコックに対して、バーグマンは長回しはストレスが溜まると不満を言いつづけたという。

トラックバックした「撮影監督の映画批評」様によれば、長回しではあっても「カメラの視点は、実に通常のカット割りのごとく、鮮やかにシフトしていく」のであって、ただ、カットせずに冗漫に撮っているというわけではないよう。

映画は、全体としてセリフが多いだけで退屈という評価を受け、赤字を出した作品となってしまった。

見どころは、やはりバーグマン(ヒッチコック作品では初のカラーでのお目見え)と、名カメラマンのジャック・カーディフの撮影(他に「赤い靴」「黒水仙」、そしてマリリンの「王子と踊子」などの作品がある)。
ジョセフ・コットンが妻に嫉妬するところは、マリリン・ファンの私には、「ナイアガラ」(1952年)を思わせてしまう。

ヒッチコックにしては、少しピントがぼやけたような作品だったのが、劇場未公開の結果を生んだのか。
ではあっても、ヒッチコック映画には、どこか観ていて面白い魅力がある。それが、いい映画監督が持っている力なのだろう。

トラックバックの「プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]」様の記事にあったが、原題は「南回帰線にて」といった程度の意味で、オーストラリアのことを指しているそうだ。
南回帰線は、the Tropic of Capricorn(山羊座の回帰線)という。南回帰線のあるオーストラリアでは、太陽が真上に来るころに、山羊座が夜空に現れているというわけだ。

(7月17日)

UNDER CAPRICORN
1949年 イギリス作品
監督 アルフレッド・ヒッチコック
出演 イングリッド・バーグマン、ジョセフ・コットン、マイケル・ワイルディング、マーガレット・レイトン、セシル・パーカー、デニス・オデア

トラックバック:(ここでリンクしているのでTB返しは、ご無用に願います。
撮影監督の映画批評様プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]様映画フェイス様山羊座のもとに@映画生活様、映像全般を楽しもう(ブログペットのグループ)

評価☆☆☆(3点。満点は5点)



● COMMENT ●

えーっと・・・

ちょっと前の記事ですが、コメントいいっすよね。(^^;

実はつい先日、初めて『ガス燈』を観たのだけど、これってヒッチコックじゃなかったんですね。(←ひょっとして、ものすごーく恥ずかしいヤツですか?私って)
ま、まあいいや。その辺は軽くスルーして下さい。(汗)

ってことで、本題。
こちらの『山羊座のもとに』にも出演されてるジョセフ・コットンさん。正直言って、じっくりお顔を見たのは『ガス燈』が初めてだったのですが、これが意外なことにモロに私好みのタイプだったのですよ。ぐふふふ。
早速、『山羊座のもとに』を探してみたのですが、生憎レンタルにはなくて・・・。(私も1コインで買っちゃおうかな)
とりあえず、彼の出演作で他にお薦めってありますかね?ちなみに、『市民ケーン』は所持しております。

>小夏さん

コメント処女地の記事に書き込みいただき、有り難いですっ! 
_(._.)_ぺこり~。

「ガス燈」のサスペンス具合は、まさにヒッチコックっぽいですよね。印象としてヒッチ作品だと思っている人は多いと思います。

ジョセフ・コットン、タイプですか…ほほう…えー、まずは、やっぱり「第三の男」でしょう! 超名作ですし。
それからヒッチコックの「疑惑の影」も必見。ジョーン・フォンテインとのメロドラマ「旅愁」もいいですね。
マリリン・ファンとしては「ナイアガラ」も観てほしいです!
どれもレンタルでは、過去の懐かしの名作コーナーみたいなところにありそうですよね。
「山羊座~」は500円なら文句は出ないと思われます…。


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