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2017-06

「ロング・エンゲージメント」 - 2005.04.03 Sun

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(c) 2004 Warner Independent Pictures. All rights reserved.

UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES (A VERY LONG ENGAGEMENT)
2004年 フランス作品
監督 ジャン=ピエール・ジュネ
出演 オドレイ・トトゥ、ドミニク・ピノン、シャンタル・ヌーヴィル、マリオン・コティヤール

「アメリ」の監督と主演女優による映画。でも、「アメリ」を頭に置いて観ては、いけません。
まず、第1次世界大戦での激しい戦闘描写が生々しいのに圧倒される。これは「ソンムの戦い」という激戦であるらしい。撃たれるのを承知で突撃する悲惨さには、背筋がすうっと冷えてくる。いとも簡単に命が消えていく情景を目の前にすると、戦争は絶対に嫌だと思う。

自らの手を銃で傷つけ、負傷兵として戦場を離脱しようとする兵士たち。だが運悪くすれば、軍規違反として死罪になる。
主人公マチルドの恋人も、そうして死罪となるが、その刑の実行方法は、ドイツ軍とフランス軍の対する中間地帯に放り出すというものだった。そんなところでは決して生き延びられない、というわけだ。
マチルドは、確証のない恋人の死を信じきれず、事件の関係者に連絡を取り、真実を知ろうとする。

登場人物が多く、あれ、これは誰だっけ、なにしてた人だっけ、どの人のことを話してるんだっけ?という場面が、時々あった。いったい恋人は、どうなったのか。戦場で何が起きたのか。それを解き明かすミステリーでもあるので、誰が誰かが、あやふやだと、かなり具合が悪い。
見かけも似たような人が多かったのか。必死に観ていたので、そんなことを確認するヒマもなかったが。
物語が進むテンポは速いので、うっかりすると置いていかれる可能性あり。
私も細かいところでは分かっていないところがあるはず。

ヒロインが恋人の生存を一途に信じる美しさ、いじましさ。愛の力。現実はそれほど甘くないと言いたいけれど、やはり心情的には応援したくなる。
一方、ヒロインに関わってくる他の女性たちは、戦争で受けた心の傷をどう受けとめているのか。彼女たちの生き方も、心に残る。
なんと、ジョディ・フォスターがゲスト出演しているのも注目だ。フランス人の役なので当然フランス語を、こともなげに話していて、そんなところにも、才媛の面目躍如という趣きを見せている。

ジュネ監督の独特な映像美とセンスは際立つ。そこだけならば、「アメリ」ファンも期待していい…かも。
セピア色の画面、風景の美しさ、灯台、アホウドリ、MMMの文字、ユニークな殺人方法(!)などなど…。

音楽は「マルホランド・ドライブ」のアンジェロ・バダラメンティ。…映画が始まってすぐの妖しげな音楽は、まるで「マルホ」みたいだったぞ。

ラストシーン、余韻を残した終わり方は好きだ。うるり、ときた。(4月2日)


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(c) 2004 Warner Independent Pictures. All rights reserved.

トラックバックは、「No Cinema, No Life」様ロング・エンゲージメント@映画生活様に。

評価☆☆☆(3点。満点は5点)

● COMMENT ●

ロングエンゲージメント

僕も同じ感想です
戦争シーンは結構露骨で惨い感じが伝わりましたよね。
登場人物の顔と名前が一致しないで混乱しました。
自国フランスの人達は問題なく分かったんでしょうか?
僕たち日本人だから覚えられなかったんですかね(汗)
(^^ゞ

>mobeerさん

そうなんですよね。あの5人は、名前と職業と顔を把握しておきたいところです。5人いるだけでも多いのに、そこにまた何人か参加してきますからねー。
フランス人が観ても、分かりにくいのは一緒だと思えるのですが、どうなんでしょ。

TBさせてもらいました

はじめまして。ホント、登場人物が多く、兵士はみんな同じ服装の男ばかりで最初は戸惑いました。付いていけるか~(汗)って。
でも、灰色の殺伐とした戦争シーンと、セピア色のそのほかのシーンの対比が見事で、戦争を背景としたフランス製ラブ・ファンタジーって感じで楽しめました。ミステリーとしてはどうかな~。(原作はともかく)
ジョディ・フォスターのカメオ出演は知らなかったので、劇場で結構慌てました。あんなに似ている他人はいないぞって・・・。最後にキャスト確認で納得!

>ももママさん

いらっしゃいませ、こんばんは。
あまり知らない俳優でリアルに作った結果、兵士の区別が難しくなった、ということもありそうです。
ジョディがこの映画に出てくるなんて、前もって知識のない人なら、びっくりしますよね。

また、遊びにきてくださいね!

こんにちは

確かに『アメリ』のような世界を期待すると「えっ!」って感じだと思いました。色づかいやさりげないところでそれっぽいものはいっぱいありますが、なかなか本格的な戦争シーンが『アメリ』を期待した人の気持ちに大きな影響を与えそうですね。

きっと細かいところがわからないまま観た人が大勢じゃないかなあと思います。わからなくて私も2回観たくらいです。(一回目は試写会でしたが)最後はいい終わり方でしたね。

>NOVさん

いらっしゃいませ、こんばんは。
コメントありがとうございます!
予告編を観る限りでは戦争シーンがあることは分かりますが、予想以上にリアルでした。
でも、監督としては、普通に描いていただけなのではないか、とも思えます。

2回目を観たら、もっと分かってくると思いますが、他にも観たい映画があって、なかなか実行はできないですね…。


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