「ブラック・スネーク・モーン」 
鎖でつながれたレイ(クリスティーナ・リッチ)
女を鎖でつないで、家に監禁?
主演は、サミュジャク(サミュエル・L・ジャクソン)と、クリスティーナ・リッチ?(クリリチとは言いません!)
面白そう!
そんな情報のみで、ほいほいと観に行く私であった。

…すっごく良かった!
これ、心の「闇」や「きず」(「傷」「瑕」とするとイメージが固まるので、平がなにしておく)といったものを癒す話だったんだね。私は何度も涙してしまった。

クリスティーナ・リッチが断然良い!
申し訳ないのだが彼女、ふだん見ると可愛いんだか可愛くないんだか、よく分からない顔だと思っていた。
しかし、この映画では、ものすご〜く魅力的なのだ。
殴られて顔に傷やアザがあるという、女優としては挑戦的であろう演技も、個性的な彼女ならではの輝きに変わる。
かなり長い間、半Tシャツとパンティだけ、という姿なのも、魅惑的だ。その姿なのには、きちんとした理由があるし、セックス依存症という役柄をも印象づけている。

牧師と話をする場面がある。
たった1回、悔い改めたら、それで救われるの、そんな簡単なことでいいの? などと彼女が牧師に聞いたりする。
その会話をしているときに、彼女が、ふと、涙をこぼすんだよね。
ハッとした。
彼女の心の「闇」や「きず」の深さを知らされた思いで。

それは一例だけど、とにかく、クリスティーナ、素晴らしすぎ!
母親に感情をぶつける場面、サミュジャクの歌を聴きながら彼のひざに抱きつく一連の場面…その他、まあ、あらゆる場面においてですね…。
すごいわ、この女優は。
ちっちゃくて、細くて、サミュジャクと並ぶと、子どもみたいなのに、その存在感ったらない。
「アダムス・ファミリー」(1991年)で、変わった子役だなーと思っていたのが、嘘のような。

ラザラス(サミュジャク)には、こともあろうに妻を弟に寝取られて、独りになった、という心の「きず」が。
そんなとき、殴られて道端に捨てられた女レイ(クリスティーナ・リッチ)と出会い、彼女のセックス依存症を治してやろうとするうちに、彼自身も生きがいを見出し、また、癒されていくわけだ。
ふたりが心をつなぐ名場面
全編に流れるブルースが、これまた、いいんです。
サミュジャクがギターを持って弾き語るのが、いい味。
私は、とくにブルースを聴くこともないし、好きでもないと思っていたけど、ジンと染みてくるのだ、聴いてると。いいです。ブルースがこんなにいいと思えるなんて、我ながら奇跡みたいだ。
サミュジャク、かなり練習もしたらしい。ラザラスは以前、バーでブルースをやっていた、という設定だが、ホントにプロみたいなサミュジャク。
映画俳優って、役柄によって何かを練習しなくちゃいけない場合があると、いろんな技術がそれなりに身について、いいよね。

ところで、公式HPを見ていて、マリリン関連の話を発見したので、ここに挙げさせていただきます。
撮影監督アメリア・ヴィンセントの話。

…長椅子に寝そべる女性だったり、ふたりが引っ張り合う鎖やギターをフレームに収めるため、ワイドスクリーンを採用することは必然の結果だったと言えるでしょう。
参考にしたのは西部劇です。中でも「荒馬と女」(1961年)や「捜索者」(1956年)は特に念入りに研究しました。…

マリリン主演の「荒馬と女」には、クラーク・ゲーブルが馬にロープをかけて格闘する場面がある。…鎖で引っ張り合うのと絵的には似ているかな。

ちなみに、この映画のタイトルで、東京コミックショーのヘビ使いのネタでのセリフ「レッド・スネーク・カモーン!」を思い出す人もいるでしょうね…。なんて似てるんだ…。
ブラック・スネークくらいは意味分かるけど、「モーン」は普通分からないでしょ、日本人には。意味が分からない邦題が、またひとつ誕生。
moanは「うめき」。黒いヘビがうめくんです。これは、サミュジャクが歌うなかの歌詞に出てくる。やはり、心の「きず」なのでしょうね。

観ているうちに、彼女の依存症が治ればいいと、本当に心から願っていた。
希望の見える、前向きなラストも文句なし!
見た目は、変わった設定で興味を引きながらも、中身は、ブルースに彩(いろど)られながら、人と人との絆によって心の「闇」や「きず」を癒そうとする物語。ただし、映画でも言っていたように、立ち直るのは最終的には本人しだい、なのだろう。
クリスティーナ、素晴らしい!
インパクトのある変わった映画って、基本的に好きなほうだけど、この映画も、そのユニークさも含めて、とても好きな作品だ。

(9月8日)

BLACK SNAKE MOAN
2006年 アメリカ作品
脚本・監督 クレイグ・ブリュワー
出演 クリスティーナ・リッチ、サミュエル・L・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイク

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評価☆☆☆☆(4点。満点は5点)
 
クリスティーナ! 
 BJさん、こんにちは♪ トラバありがとうございましたm(_ _)m

 いい映画でしたよねぇ、この作品。私もなんの予備知識もないままに観たのですが、終わった頃にはすっかり、そのストーリィと、サミュエルやクリスティーナの演技の素晴らしさにびっくりしてしまっていました。特にクリスティーナ! なんて味わい深い女優さんなんでしょうか。ちっちゃくて地味なんだけど、この映画のことを思い起こすと、彼女ばっかりが脳裏によぎってくるんですね。私はもともと好きな女優さんだったんですけど、この映画で不動になった思いがします。この映画を観られてよかった。私には、今年の拾い物です(*^^*)
>香ん乃さん 
さっそくのコメントありがとうございます!
ちょうどパソコンの前に座ってたんですね?

私も思い出すと泣けてきたりしてます。
俳優たるもの、かくあるべし、の2人でした。
クリスティーナには参りました。降参です。素晴らしい。他の作品であまり記憶にないのですが、認識を改めます。
鎖でつなぐ、というインパクトで観客を呼ぶ作戦(?)に、やすやすと私は引っ掛かりながら、その深い内容で感動させられました。感謝感謝。
私も、今年の映画の上位、間違いなしです。
ふふーん^^ 
>ちょうどパソコンの前に座ってたんですね?

 はい、まさに座ってました(笑)。とても気に入った作品だったので、大切な映画仲間のBJさんのお気に召したともわかって、すごくすごく嬉しくなってしまいましたvv

 さて、9月を迎えて、今年も後半に突入ですね。私にとっては2007年中に劇場や試写で観る映画で、この作品の上位に行くものが今後出てくるのかどうか、楽しみやら嬉しい不安なやら、といった感じです(^^;) 最後にもう一度、クリスティーナばんざい! です★
>香ん乃さん! 
いま、ブログペットの鞠子さんまで遊びにきてます!
ありがとうございます、大切なんて、もったいない言葉を。私も同じく香ん乃さんを大切に思ってますよ。

期待以上に良かった映画って、特別に、うれしいですね。
あと3ヵ月、どんな映画に出会えるか。お互い、楽しみましょう!
 
こんばんは☆

これ、不思議な映画でしたね〜^^
好みは分かれるかもだけど、わたしもなかなか好きです。
ブルースが良かったし、ただの娼婦みたいなエッチ好きな女っていうんじゃなく孤独と
過去の忌まわしい記憶から病気、、、、
クリスティナリッチだからこそ良かったんですよね、
『荒馬と女』も好きです☆
明日からトロント映画祭に行ってきます、
レポするので、またあそびに来て下さいね〜☆
>migさん 
おはようございます。
設定が面白いですね。確かに一般的とはいえないですけど、いいんです、映画だし。映画ならでは、ということもありますよね。
クリスティーナは、ハマってました。役柄になりきってるから、すごいです。
「荒馬と女」にクリスティーナが出演したら…ゲーブルが「君は不思議な女だ」と言いそう。

トロント映画祭! いいですね! 楽しんできてください! レポ、拝見に伺いますね。
 
これは観たいなーと思ってたんですが、ボーさんのオススメで絶対観たくなりました。
クリスティーナ・リッチのアクがいい方向で出ていそうでいいなあ。
>まおさん 
絶対観て! 
でも、あまり期待しないでくださいよ。期待すると、はずしたときにダメージが大きいので。
あ、でも、DVD待ち…ですか。早く観てほしいなー。
こんばんは 
文中リンクありがとうございました!
すごくお気にいりになったようですね☆
「レッドスネイクカモーン」は似てますよね〜。
でも、そのせいで覚えやすかったりして(笑)
クリスティーナ・リッチは、すごく良かったですよね。
バカ映画かと思ったら、いい意味で裏切られました。
>とらねこさん 
おはようございます!
とらねこさんは、全体としては普通に良かったくらいですか?
私はツボに、はまりました〜。
女性を鎖でつないで…なんて、ヘンな映画かと思いますよね。先入観は禁物だと改めて思いました!
こんばんわ。 
こんばんわ、こちらTB失礼しますねー。
評判は聞いていましたが、こうもしっくりと終ってくれるとは、といい意味で予想を裏切ってくれた映画でした。『ハッスル&フロウ』も静かでしたがいい映画でしたもんね。

確かに俳優さんはその都度技術が身についていいですよね。私もソレ、よく思います。
それではまたお邪魔しますね。
>minoriさん 
いらっしゃいませ!
コメントありがとうございます。
ユニークで印象的な映画でした。主演2人とも素晴らしくて、たぶん今年のベスト3には入りますね。(まだ今年は2ヵ月ありますから。)
出会えてよかった!という作品です。

はい、また来てください! お待ちしてます!
 
やっと私も観ました^^思った以上にマトモな話でした。
クリスティーナ・リッチの存在感。スゴイと思います。
でも私は今作では泣けなかったな〜
最後も「それで治っちゃったの???」と
ちょっと疑問。
すぐ再発しそう、なんて思ったりして。
>わさぴょんさん 
まともでしょー。
シチュエーションは普通じゃないですけど。
私は、すぐ泣くので、比べないでも大丈夫です!
再発するかどうかは、あまり考えませんでしたが、この先は希望があると思えました。そのへんで、いいんじゃないでしょうか。
こんにちは! 
これ、ボーさんが年間ベストに入れてたのを覚えてますよ。
(何位だったか忘れたけど・・・1〜3位くらいかな)
だけど、私にはちょっと合わなかったかなあ。。。
見ず知らずのオジサンに身体を洗ってもらったりして、
そんなのキモイとか思っちゃって〜〜

でも、クリスティーナ・リッチ、あの細さが魅力的だったし、
熱演にもびっくりしました!
ブルースがベースになっているのも渋くて良かったです♪
>YANさん 
こんばんはー!
ええ、1位ですよん。
その件はコメントとリンクしてきましたので。

知らないオジサンに体を…なるほど、そう思っちゃうとダメかもしれないですね。
そんなのを通り越した、つながり、と…思えません…か?
ユニークな映画でしたよねー。

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